「ステイシアMEBLuxテストCCP」の基礎的検討

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化学発光酵素免疫測定法を原理とする「ステイシアMEBLuxテストCCP」の基礎
的検討
化学発光酵素免疫測定法を原理とする「ステイシアMEBLuxテストCCP」の基礎的検討
○永井 昌代,早崎 俊成,原田 浩美,福田 美緒,田中 結香,藤本 茜,端場 友梨
俊成,原田 浩美,福田 美緒,田中 結香,藤本 茜,端場 友梨
○永井 昌代,早崎奥原 俊彦(株式会社 福山臨床検査センター)
奥原 俊彦(株式会社 福山臨床検査センター)
【はじめに】関節リウマチは慢性の全身性炎症性自己免疫
ル血清を専用希釈液にて希釈し、2重測定した結果、良好な
疾患で、関節滑膜が増殖し、炎症性のサイトカインによっ
直線性が得られた。3.相関性:患者血清100検体を測定した
て、軟骨・骨の破壊が進行する疾患である。関節リウマチ
結果、回帰式y=1.087x −13.152、相関係数 r =0.983、
の治療は早期診断、早期治療が重要であり、抗環状シトル
希釈検体を除いた89検体では、回帰式y=0.918x−1.751、
リン化ペプチド抗体(以下抗CCP抗体)は、関節リウマチ発
相関係数 r =0.952となった。4.判定一致率:カットオフ
症早期から検出されるため、関節リウマチの早期診断に有
値4.5U/mLにおいて判定一致率は96.0%となった。
用と報告されている。今回我々は、化学発光酵素免疫測定
【考察・まとめ】検討結果より、同時再現性はCV6%未満と
法(CLEIA法)を原理とするステイシアMEBLuxテストCCP
良好だった。また、希釈直線性、相関性、判定一致率にお
(株式会社医学生物学研究所)の基礎的検討を行ったので
いても良好な結果が得られた。ステイシアMEBLuxテストCCP
報告する。
は測定時間が19分と短く、従来法より広い測定範囲であり、
【対象および方法】測定装置は全自動臨床検査システム
抗CCP抗体測定試薬として有用性が高いと考えられる。
STACIA(三菱化学メディエンス社)、比較対象は、従来法
(連絡先 084-921-2751)
であるELISA法を原理としたMESACUP-2 テストCCP(株式会
社医学生物学研究所)で、測定装置は全自動EIA装置MAOS2
(株式会社医学生物学研究所)を使用した。相関検体は当
センターにおいて抗CCP抗体の依頼があったものを用いた。
【結果】1.同時再現性:3濃度のプール血清を10重測定した
結果、CVは3.8∼5.3となった。2.希釈直線性:2濃度のプー