「男性(夫)の家事分担が増えれば、子ども数は増える」 1995年SSM調査 検証 1995年以来、10年おきに行われている全国標本調査。 社会階層に関わる様々な変数を尋ね、社会の階層構造とそ の変動を実証的に研究。 本人だけでなく、両親や配偶者の属性についても尋ねて いるのが特徴。 SSM調査におけるコーホート別子ども数の平均 有配偶出生率(既婚女性が産む平均子ども数) 男性家事分担度は、夫の家事分担の相対的な多寡を示している。 有同居配偶女性の子どもの数と 夫家事分担度の関連性をみる 相関係数 = -0.086 有同居配偶女性をコーホート別に分け、 子どもの数と夫家事参加量の関連性をみ る -0.057(30代) 相関係数 = ー0.010(40代) -0.005(50代) 夫の家事参加は子ども数には影響を与えない。 「男性(夫)の家事分担が増えれば、子ども数は増える」 1995年SSM調査 夫の家事分担と子ども数の間にはほとんど関係がない。 専門職・管理職の男性 家事参加UP 妻が短大卒以上の高学歴者かつ常勤者 子どもの数は多いのか? 既婚女性の夫の職業を四つに分類 夫の職業によって子どもの数がどう異なるかを確認 農業(2.46) > 専門管理(1.98) 販売事務(1.96) ブルー (2.08) 相対的に家事分担している専門管理層の男性 は、 農業層より 子どもが少ない! 子どもの数に関して、「短大卒以上常勤/それ以外」と 年代とで二元配置分散分析を行う。 2.5 それ以外 子 ど も 数 2.0 1.5 1.0 短大以上かつ常勤 0.5 0 20代 30代 40代 世代 50代 夫が専門管理職 夫の家事参加 UP 妻が高学歴かつ常勤 子どもの数は多くない! 男性家事分担度を 引き上げる要因 ≠ 子ども数を 高める要因 【フェミニストの見解】 少子化は、女性による男社会への抗議であり、 「女性の出産スト」である。 「女は、子どもを産みたくても産めない」 少子化要因:女性が子どもを産みにくい環境が 形成されているから。 ? 行政はそのような環境を是正する義務がある。 「産みたくても産めない」仮説 子育ての経済的負担が大きいから、仕事と子育てを両立するのが 難しいから、女性は結婚しない、子どもを産まない。 岡山市男女共同参画市民意識・実態調査 「少子化の原因について」 検証 少子化の原因についてたずね、 11項目のうち、当てはまるものすべてに○をつけてもらう。 回答者の反応を全体的に集計 似たような質問項目を見つけられる ①子ども不要 自分の趣味 夫婦生活 住環境 ②精神的不安 子育て不安 婚外子忌避 年代 既婚・未婚 子どもの有無 家族構成 学歴 本人収入・世帯収入 「経済的負担」回答者 既婚者で、子どもがいる 「両立難」回答者 40代、本人年収、世帯年収がほぼ中程度 「産みたくても産めない」仮説が正しい! 経済的負担、両立難を感じるのは、 実際は逆 既婚者より未婚者に多いはず! 子どもが多い人より、少ない人、いない人に多いはず! 「産みたくても産めない」仮説は間違い! 実感のみに基づく議論は危険 ■ 世界中の人の数だけ、「実感」は存在する。 ■ 制度設計や政策決定の場に居合わせた人たちの 「実感」だけが特権化されるのは望ましくない。 男性の家事分担 家庭内の男女共同参画 など… 男女共同参画社会の是々非々 子ども数の増減 少子化対策
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