(事後評価 事後評価) 評価) 植物・ 植物・微生物間共生における 微生物間共生におけるゲノム におけるゲノム相互作用 ゲノム相互作用 (実施期間 実施期間: 期間:平成 19~ 19~21 年度) 年度) 代表機関: 代表機関:独立行政法人 農業生物資源研究所( 農業生物資源研究所(代表者: 代表者:河内 宏) 参画機関: 大学利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所、 東北大学、 鹿児島大学、 参画機関 :大学利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所 、東北大学 、鹿児島大学 、大阪 府立大学、 府立大学、明治大学、 明治大学、愛知教育大学、 愛知教育大学、名古屋大学、 名古屋大学、香川大学、 香川大学、財団法人かずさ 財団法人かずさディー かずさディー・ ディー・ エヌ・ エー研究所 研究所、 エヌ ・エー 研究所 、奈良女子大学 課題の 課題の概要 共生窒素固定に代表される植物-微生物の共生成立機構を中心として、特異的な相互認識や、 感染とそれに引き続くシグナル伝達機構など、植物と微生物のゲノム間相互作用を解明する。こ れにより、共生微生物の有効利用や病害防除のための基礎知見を整備し、連携施策群「食料・生 物生産研究」が目標とする、環境と調和の取れた持続的、かつ安全な食料生産のための基盤技術 の確立に資する。マメ科植物と根粒菌および菌根菌の細胞内共生機構の解明を中心課題とし、病 原菌シグナルに対する植物の応答機構、植物に内生する微生物(エンドファイト)の群集構造や共 生のメカニズムなど、植物と微生物の相互作用を、植物と微生物の双方について整備されたゲノ ム情報を活用することにより、ゲノムレベル・分子レベルで総合的に解明する。 (1)総合評価(所期の計画を超えた取組が行われている) マメ科植物と根粒菌・菌根菌共生系を中心としてモデル植物のゲノム情報・研究手法を駆使す ることにより、植物と微生物の相互作用をゲノムレベル・分子レベルで総合的に解明し、科学技 術連携施策群「食料・生物生産研究」が期待する環境と調和のとれた安全な食料生産に向けた基 盤技術の確立に資する成果をあげた。なかでも根粒菌による高い窒素固定が発揮される機構や植 物・微生物間の共生と防御応答、共生シグナリングや NF 受容体への分子進化に関する新たな知見 が得られ、所期の目標を大きく上回る成果をあげた。さらに植物内生菌の群集構造の解析など、 これまで十分に検討されてこなかった重要な研究課題にも取り組んだことにより、今後の研究の 進展のための基盤が構築されるなど、優れた成果をあげた。 <総合評価:S> (2)個別評価 ①目標達成度 植物・微生物間の共生成立機構、感染応答に関するシグナル伝達機構,共生微生物の遺伝子ネ ットワークに関して、応用を強く意識した基礎研究の成果が得られた。また、植物内生菌に関す るメタゲノム解析に関する成果もあげられ、新たな研究領域を切り開くことができた。なかでも、 根粒菌共生における宿主植物遺伝子 FEN1 の解析により、 「なぜ根粒菌は宿主マメ科植物との共生 によってのみ高い窒素固定能力を発揮するのか」を解明する糸口が得られた。また、病原糸状菌 キチンエリシターの受容体構造を明らかにし、共生シグナリングとの関係や、NF 受容体への分子 進化に関する新たな知見が得られ、所期の目標を大きく上回る成果をあげた。 ②情報発信 基礎研究を中心とする国際会議や関連学会に成果を発表するとともに、Nature など国際的にみ てもトップレベルのジャーナルに 30 編以上の論文を発表した。また、一般向けとして科学技術連 携施策群シンポジウムにおいて研究成果を普及・公表するなど、期待以上の情報発信が行われた と評価できる。 ③研究計画・実施体制 大学、独立行政法人、民間研究機関より植物・微生物相互作用に関わる最先端の研究者を結集・ 組織化して、研究代表者による強いリーダーシップのもとに有機的な連携による効率的かつ的確 な研究が推進されたと評価できる。 ④実施期間終了後における取組の継続性・発展性 本研究プロジェクトの研究グループはバイオリソースグループとも密接な交流を有し、これら の研究協力体制を基盤として、新たなプロジェクト展開が大いに期待できる。また、本研究で農 学分野への応用につながる成果をいくつかあげることができたことは、今後の農作物への展開を 考える上で非常に重要であり、応用も視野に入れた継続性・発展性の確保が期待できる。今後、 さらに研究を継続して実用化に向けた研究を推進することを期待する。 (3)評価結果 実施期間終了 総合評価 目標達成度 情報発信 研究計画・ 実施体制 後における取 組の継続性・ 発展性 S s s a a
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