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高等学校
指導日時・教室
対象生徒・集団
科
目
名
使 用 教 科 書
1
題材名
教材名
2
平成
芸術科学習指導案
年
科
月
日( )
限目 教室名 音楽室
1 年(次)生
人(内訳
人)
音楽Ⅰ (単位数 2 )
MOUSA1(出版社名 教育芸術社)
西洋音楽の流れⅡ(近代~現代)
前奏曲集(ドビュッシー作曲) ボレロ(ラヴェル作曲)
ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュウィン作曲) 青少年のための管弦楽入門(ブリテン作曲)
弦楽のためのレクイエム(武満徹作曲) 砂漠の音楽(ライヒ作曲)
題材の目標
・それぞれの時代においての楽曲の持つ音楽的な魅力を味わい、芸術音楽に興味・関心を持つ
ことができる。【関心・意欲・態度】
・それぞれの楽曲について、音楽を形づくっている要素を知覚し,それらの働きを感受して鑑
賞することができる。【芸術的な感受と表現の工夫】
・声や楽器の音色の特徴と表現上の効果とのかかわりを感じ取りながら、楽曲の文化的・歴史
的背景や,作曲者及び演奏者による表現の特徴を理解することができる。【鑑賞の能力】
3 指導に当たって
(1)生徒観
生徒はクラシックに対して眠くなるという印象を抱いていたが、一学期に音楽史における中世
からロマン派までの流れを学習しており、それぞれの楽曲が持つおもしろさを少しは理解できる
ようになっている。また、はじめは音楽の持つ表現に対して「楽しい」
「暗い」などといった単純
な言葉を用いていたが、学習が進むにつれ「テンポが速くなっていったので急いでいる感じがし
た」
「ヴァイオリンが優しい音色で愛を語っているようだった」など、音楽のさまざまな要素と自
分の感じた曲想とのつながりを意識した意見が多く見られるようになった。
(2)教材観
近代~現代になると作曲家はそれぞれの考えに基づく音楽を作曲するようになり、新しい音楽
技法が模索され、音楽はますます多様化していった。本時で扱う「ボレロ」は非常に限られた手
段で感情の高まりを表現している実験的な作品で、近代において新しい音楽語法を模索した時代
背景が反映されている。また、楽器の音色やそれらの組み合わせによる表現の効果、強弱の変化、
リズムの反復などが聴取しやすく、音楽の諸要素と表現のかかわりを十分に感じ取ることができ
る。
「管弦楽の魔術師」と言われたラヴェルの作品らしく管弦楽の魅力を最大限に引き出している。
(3)指導観
近代~現代で調性の崩壊や新しい音楽語法について学習することにより、今までクラシックを
全て同じような音楽と思っていた生徒たちに新たな刺激を与える。はじめに近代の音楽としてド
ビュッシーによる印象主義、ラベルの大胆かつ完璧な管弦楽法、ガーシュウィンによるジャズと
クラシックの融合を味わい、次に現代の音楽で日本への流入、実験的音楽といった事項をそれぞ
れの特徴がわかる楽曲で、生徒がまず音で聴いて感じ取る活動を大切にして体験的な学習を行っ
ていく。説明は必要最小限に抑え、生徒たちの言葉の中から楽曲の特徴を明らかにしていくこと
で、音楽の諸要素とつなげて音楽を言葉で表す能力を育成し、主体的に鑑賞する態度を養いたい。
4
題材の指導計画(総時数 6 時間)
第一次
近代の音楽 ( 3 時間)
1時 和音の響きを味わいながら印象主義の特徴を感じ取ろう
2時 音色の変化を感じ取りながら管弦楽の響きを味わおう ・・・本時
3時 ジャズの特徴を理解してシンフォニック・ジャズを味わおう
第二次
現代の音楽 ( 3 時間)
5 本時の指導と評価の計画(第 一 次 第 2 時)
(1) 本時のねらい
① 近代の音楽に興味・関心を持って管弦楽の響きを味わうことができる【関心・意欲・態度】
② 音楽を形づくっている要素を知覚しながら楽曲を聴取している【鑑賞の能力】
(2)準備・資料等
CD、DVD、ワークシート、掲示用楽器写真
(3)本時の展開
時
学 習 内 容
生徒の学習活動
教師の指導・留意点
間
5
【観点】(評価方法)
前時までの学
習内容の確認
前時の復習。
(印象主義やドビュ
ッシーについて)
既習内容を確認し、本時のワー
クシートを配布。
10
オーケストラ
の楽器を復習
オーケストラに使わ
れている楽器を確認
し、音色あてクイズを
行う。
楽器の音色がイメージしやすい
よう楽器の写真を掲示する。ま
た、CDを流しながらクイズ形
式で音色を確認していく。
10
ボレロの冒頭
部分の鑑賞と
特徴の確認
何の楽器が演奏され
ているかを考えなが
ら、気がついた特徴を
記入し、発表する。
音色の変化だけでなく、音楽を
形づくっている諸要素(旋律、
リズム、反復など)にも注目す
るよう伝える。また、出てきた
意見を基にして主旋律A、Bや
ボレロのリズムを確認する。
ボレロの全曲
鑑賞
映像と音で、音楽を形 映像の下に今どの部分を演奏し
づくっている諸要素 ているかを示し、曲の進行具合
(旋律、音色、リズム、が確認できるようにする。
音量など)の変化を確
認する。
〔C→Bの手立て〕
楽器の音色がわからな
い生徒には、楽器の形
状から推測するように
ヒントを与える。
15
評 価 規 準
音楽を形づくってい
る要素を知覚しなが
ら楽曲を聴取してい
る【鑑賞の能力】( 観
察・ワークシート)
〔B→Aの手立て〕
楽器の音色だけではな
く他の諸要素について
もメモを取るように伝
える。
10
まとめ
全曲を通して感じ取
ったボレロの特徴を
発表し、ボレロがバレ
エのために作曲され
た曲だと知る。
出てきた意見をまとめ、曲の魅
力や音楽史における位置づけを
確認する。また、バレエ音楽で
あることを伝え、映像を視聴す
ることにより、舞踊と音楽の一
体感を感じ取らせるようにす
る。
近代の音楽に興味・関
心を持って管弦楽の
響きを味わうことが
できる【関心・意欲・
態度】(発表、ワーク
シート)