剖検にてアスペルギルス心筋炎・腎症を認めた1例

一般講演抄録
研究会名 :
第76回研究会(第24回合同)
座長名
: 海津嘉蔵(社会保険横浜中央病院)
演題名
: 3)原因不明の発熱に急性腎不全を合併し、剖検にてアスペルギ
ルス心筋炎・腎症を認めた1例
講 師
○木田 和利(きだ かずとし), 赤尾 正恵, 小島 啓, 山田 耕嗣,
: 細川 緑, 桂 義久, 海津 嘉蔵
所 属
: 社会保険横浜中央病院
症例は46歳男性。既往歴は軽度精神遅滞があった。2008年2月より顔面に皮疹を認め
ていた。5月16日より38℃の発熱が出現し18日救急外来を受診、横紋筋融解症、急性腎
不全と診断され入院となった。無尿のため第2病日より連日HDFを開始した。またCRP
0.12mg/dlであったが、39-40℃の発熱が持続したため抗生剤と免疫グロブリンの投与を
行った。しかし病状は悪化し、高熱が持続し全身性炎症反応症候群(SIRS)を呈したため
第5病日よりステロイドパルス療法を行った。これにより一時回復傾向となったが、第9病
日呼吸状態が悪化し永眠された。剖検にて気管支壁、甲状腺、心筋、腎臓、消化管にア
スペルギルスの浸潤を認めたため病理像とともに報告する。