深夜長時間血液透析の有用性の検討 -特に貧血改善効果について

一般講演抄録
研究会名 :
第86回研究会
竹内 康雄(北里大学 医学部)
座長名
:
演題名
: 2. 深夜長時間血液透析の有用性の検討 −特に貧血改善効
果について−
講 師
○ 石井健夫1)、松田伸一2)、大田頼子1)、三樹崇明2)、有井達
: 朗2)、外山勝英1)、大山邦雄1)、千葉 哲男3)
所 属
:
横浜第一病院
【目的】透析効果及び透析量を規定する因子として透析時間・血流量・透析
液流量等が関係していると思われる。今回当院にて深夜長時間透析(8hr)
と、昼間および準夜透析(4hr)を施行している血液透析患者を対象に、血清
ヘモグロビン値(Hb)、ESA投与量、透析前平均血圧、降圧薬投与量等を観
察し、深夜長時間透析と4時間透析の有用性について比較した。【対象】当院
で深夜8時間透析施行中の16例を深夜群とし、対象群として深夜群と同様昭
和20年以降生まれの昼間および準夜で4時間透析施行中の17例を昼間群と
した。深夜群の平均年齢は48.8歳、男性14名女性2名、DMは3例nonDMは
13例だった。平均透析期間は10.8年だった。昼間群の平均年齢は46.6歳、
男性15名女性2名、DMは4例nonDMは13例だった。平均透析期間は9.4年
だった。ESA製剤は両群ともダルベポエチンアルファを使用していた。【方法】
ESA投与量、鉄剤の投与量、Hb値、血清アルブミン値、血清リン値、血清フェ
リチン値、血圧、降圧剤の使用の有無などを比較検討した。【結果】両群とも
にHb値は10∼12mg/dLの間に良好にコントロールされていたが、深夜群の
方が昼間群に比較してHbは変動が少なくESA製剤の使用量も少なかった。
【結語】当院において深夜長時間透析の方がより安定的に推移していると考
えられた。