31P-0606 タイ天然薬物 Phayom（Shorea roxburghii，樹皮）の機能性成分（3）— 新規 4phenylisochroman-1-one 化合物の化学構造 — 二宮　清文 1 ，村岡　修 1 ，早川　堯夫 1 ，森川　敏生 1，◯Saowanee CHAIPECH 1 ，（ 1 近畿大薬総研，2 Rajamangala工科大， Yutana PONGPIRIYADACHA 2 ，吉川　雅之 1,3 3 京都薬大）【目的】䝣䝍䝞䜺䜻⛉䠄Dipterocarpaceae䠅᳜≀ Shorea roxburghii G. Don 䛿䠈䝍䜲䜢䛿䛨䜑䜹䞁䝪䝆䜰䠈䜲䞁䝗䠈䝷䜸䝇䠈䝬䝺䞊䝅䜰䠈䝭䝱䞁䝬䞊䛚䜘䜃䝧䝖䝘䝮䛺䛹䛾䜰䝆䜰ᆅᇦ䛻 ᗈ䛟ศᕸ䛩䜛ᗈⴥᶞ䛷䛒䜛䠊䝍䜲䛻䛚䛔䛶 Phayom 䛸⛠䛥䜜䠈䛭䛾ᶞ⓶䛿ୗ⑩䛚䜘䜃⭠䛾 ⅖⑕䛾ᨵၿ䜢ᮇᚅ䛧䛶⏝䛔䜙䜜䛶䛔䜛䠊我々はこれまでに，S. roxburghii 樹皮の含有成分について，MeOH 抽出エキスから種々のオリゴスチルベノイド化合物を単離するとともに，これらの成分にオリーブ油負荷マウスを用いた血中中性脂質上昇抑制作用および膵リパーゼ阻害活性などを見い出している.1-3) 今回，その MeOH 抽出エキスの含有成分を精査したところ，新たに 4-phenylisochroman-1-one 骨格を有する新規化合物を単離・構造決定した．【方法・結果】S. roxburghii 樹皮の MeOH 抽出エキスを EtOAc/H2O で分配後，得られた水移行部をダイアイオン HP-20 カラムに付し，H2O および MeOH にて順次溶出させ，H2O および MeOH 溶出部を得た．得られた MeOH 溶出部について，各種カラムクロマトグラフィーおよび HPLC により分離・精製し，2 種の新規化合物 (1, 2) などを単離・構造決定した．化合物 1 の立体構造については，1 を trimethylsilyl diazomethane にてメチル化して得られたトリメチル化体 (1a) の X 線結晶構造解析により決定した． 1) 第 26 回和漢医薬学会学術大会要旨集，2009， p. 87.; 2) 日本生薬学会第 56 回年会講演要旨集， 2009 ， p. 194.; 3) Abstract Papers of The 5th JSP-CCTNM-KSP Joint Symposium on Pharmacognosy, 2010, p. 55.