認 知 症 簡 易 ス ク リ ー ニ ン グ に つ い て

tion MMSE
感
度
と
特
異
性
を
持
っ
て
い
る
。
と
く
に
M
M
S
E
は
、
れ
れ
ば
認
知
症
の
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
と
し
て
十
分
高
い
施
行
で
き
る
簡
便
な
検
査
法
で
あ
り
、
正
し
く
施
行
さ
ル
︵
︵ H
D
S
て
い
る
の
は
2)
、
︶ R1)改
で ︶ 訂
あ と 長
る
谷
。
川
ど
式
ち
簡
ら
易
も
知
十
能
数
評
分
価
以
ス
内
ケ
ー
に
Mini-Mental State Examina-
国
際
的
に
も
互
換
性
の
あ
る
テ
ス
ト
バ
ッ
テ
リ
ー
で
、
−
︶
、
レ
ビ
ー
小
体
型
認
知
症
︵
Frontotemporal de-
と 病 機 計 る % を 低 育
な ︵ 能 算 意 ま カ い 歴 た
に 、 見 で ッ 点 に だ
る
関 言 も 低 ト が よ し
前
す 語 あ 下 オ 挙 る 、
頭
る 、 る3)す フ げ 影 M
側
評 構 。 る 値 ら 響 M
頭
価 成 第 た と れ が S
型
項 の 二 め す る 大 E
認
目 各 に 、 る 。 き の
知
が 領 、 26 と 例 く 問
症
な 域 見 / 高 え 高 題
︵
く が 当 27 学 ば 学 点
︶ 、 含 識 点 歴 、 歴 と
と ア ま 、 に 者 従 者 し
の ル れ 記 す で 来 で て
鑑 ツ る 憶 べ は の は 、
別 ハ が 、 き 感 23 検 第
が イ 、 注 だ 度 / 出 一
問 マ 遂 意 と が 24 率 に
6点 が 教
題 ー 行 と す6
Dementia
Vas-
25
わ
れ
わ
れ
の
も
の
忘
れ
外
来
で
も
初
診
時
に
は
必
ず
施
Alzheimer’s disease : AD
with Lewy bodies : DLB
︶
、
脳
血
管
性
認
知
症
︵
行
し
、
お
お
よ
そ
の
認
知
機
能
障
害
の
評
価
に
利
用
し
mentia : FTD
て
い
る
。
CLINICIAN ’10 NO. 588
認
知
機
能
の
評
価
法
と
し
て
一
般
に
よ
く
用
い
ら
れ
は
じ
め
に
つ認
い知
て症
簡
易
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
に
診
断
羽
生
春
夫
(3
8
7)
診
断
精
度
を
有
す
る
簡
易
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
が
求
め
ら
そ
こ
で
、
よ
り
短
時
間
に
施
行
で
き
な
お
か
つ
十
分
な
さ
ら
に
、
一
般
の
か
か
り
つ
け
医
や
非
専
門
医
に
と
−
Wech-
31
例 わ
、 れ
軽 わ
度 れ
A は
D 、
46 健
例 康
、 老
非 年
A 者
2
D
︵3
例
、
健
忘
型
︶ M
44 C
例 I
︶
の
初
期
は
検
出
さ
れ
に
く
い
。
る
と
い
う
報
告
が
多
い
。
DLB+VaD
−
Alzheimer’s Dis-
−
に
つ
い
て
、
M
M
S
︵
E
1
、
分
A
︶
︲
間
D
に
A
の ︶
︵
、
で
課 論 W S
︵
き
題 理 M
る
を 記 S
だ
施 憶
け
R
行
︵
多 と し I
し
︵ く
、 、
1 の て 各
検
査
成
績
を
比
較
し
た
。
っ
て
は
、
十
数
分
と
い
う
検
査
時
間
も
負
担
が
か
か
る
。
cular dementia : VaD
#
︶
お
よ
び
れ
て
い
る
。
本
稿
で
は
、
1
分
間
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
法
、
sler Memory Scale-revised
!
動
物
名
"
を
い
っ
て
も
ら
う
︶
と
7
分
間
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
法
、
さ
ら
に
最
近
報
告
さ
れ
verbal fluency
分
間
に
で
き
る
だ
け
多
く
の
!
か
"
で
始
ま
る
単
語
名
Verbal fluency
を
い
っ
て
も
ら
う
︶
の
両
者
の
課
題
を
与
え
た
。
図
に
Test
︶
課
題
は
、
大
き
た
自
己
記
入
式
認
知
機
能
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
法
︵
ease Assessment Scale cog
︶
を
紹
介
す
る
。
category fluency
ス
コ
ア
は
健
康
老
Your Memory
示
す
よ
う
に
、
1
分
間
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
法
letter fluency
年
者
と
比
べ
て
健
忘
型
M
C
I
患
者
で
有
意
に
低
下
し
、
語
の
流
暢
性
︵
Verbal fluency
(3
8
8)
A
D
や
非
A
D
で
は
さ
ら
に
低
下
し
た
。
カ
ッ
ト
オ
フ
category fluency
% る 特 値
、 と 異 を
特 、 度1
3
異 健8
1と
度 忘 % す
69 型 で る
% M 識 と
で C 別 A
識 I で D
別 患 き と
で 者 、 健
き と カ 康
、 健 ッ 老
M 常 ト 年
M 老 オ 者
S 年 フ は
E 者 値 感
や は を 度
A 感1
49
1
D 度 と %
A8
1す 、
く
カ
テ
ゴ
リ
ー
流
︶
に 意 暢
分 味 性
け 流 ︵
ら 暢
れ 性
る ︶
が と
、 文
前
者 字
は 流 ま
側 暢 た
頭 性 は
︵
category fluency
葉
内
側
機
能
と
後
者
は
前
頭
葉
機
能
と
関
連
し
て
い
る
。
semantic fluency
mild cognitive
︶
患
者
で
は
、
カ
テ
ゴ
リ
ー
流
暢
実
際
に
、
A
D
や
軽
度
認
知
障
害
︵
letter fluency
impairment : MCI
性
の
ス
コ
ア
が
健
康
老
年
者
と
比
べ
て
有
意
に
低
下
す
CLINICIAN ’10 NO. 588
26
Verbal fluency
の
と
考
え
ら
れ
た
。
本
法
は
、
被
検
者
間
に
ば
課 ら
に
よ
っ
て
非
A
D
と
の
鑑
別
に
も
多
少
役
立
つ
も
で
あ
り
、
さ
ら
に
を
加
え
る
こ
と
は
M
C
I
や
A
D
の
早
期
診
断
に
有
用
CLINICIAN ’10 NO. 588
め 前
と 頭
推 葉
測 の
さ 遂
れ 行
機
る5)能
。 が
し よ
た り
が 障
っ 害
て さ
、 れ
や
す
い
た
の
平
均
が
2
3
点
︶
、
A
D
群
よ
り
も
非
A
D
群
で
障
害
レ
ベ
ル
が
軽
度
の
場
合
︵
M
M
S
E
ス
コ
ア
下
が
よ
り
高
度
と
な
っ
た
。
こ
れ
は
、
認
知
機
能
に
低
下
し
、
と
く
に
A
D
と
比
べ
て
非
A
D
の
低
C
I
で
は
低
下
せ
ず
、
A
D
や
非
A
D
で
は
有
意
な S
一 精 な
方 度 ど
、 が 他
得 の
ら 検
れ 査
た4)法
。 と
比
べ
ス
て
コ
も
ア
遜
は
色
、
な
健
く
忘
十
型
分
M
letter fluency
つ
き
が
み
ら
れ
る
点
と
、
category
題
に
対
す
る
得
意
、
不
得
意
︵
例
え
ば
、
野
菜
名
fluency
は
数
多
く
言
え
る
が
、
動
物
名
は
苦
手
な
ど
︶
の
category fluency
27
問
題
点
は
あ
る
が
、
1
分
間
で
施
行
可
能
な
簡
便
letter fluency
性
が
利
点
と
い
え
る
。
(3
8
9)
(3
9
0)
軽
症
の
認
知
症
で
あ
れ
ば
、
待
合
室
で
診
察
を
待
っ
て
検
者
の
労
力
を
あ
ま
り
要
し
な
い
の
が
利
点
で
あ
る
。
デ
ル
を
用
い
る
と
A
D
と
健
康
者
と
は
96
%
の
感
度
と
ら
れ
る
が
、
各
ス
コ
ア
よ
り
ロ
ジ
ス
テ
ィ
ッ
ク
回
帰
モ
ら
は
単
独
で
も
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
テ
ス
ト
と
し
て
用
い
日
、
時
間
︶
、
時
計
描
画
テ
ス
ト
が
含
ま
れ
る
。
こ
れ
に
与
え
て
単
語
を
再
生
す
る
︶
、
語
の
流
暢
性
︵
1
分
組
み
合
わ
せ
て
覚
え
、
後
で
カ
テ
ゴ
リ
ー
を
手
が
か
り
か
り
再
生
︵
1
6
個
の
単
語
を
4
種
類
の
カ
テ
ゴ
リ
ー
と
間
で
施
行
で
き
る
検
査
法
で
あ
る
。
課
題
に
は
、
手
が
4
つ
の
異
な
る
テ
ス
ト
を
含
み
、
文
字
ど
お
り
7
分
に
被
検
者
が
自
ら
記
入
し
て
い
く
検
査
法
で
あ
る
た
め
、
き
る
か
は
ま
だ
不
明
で
あ
る
が
、
本
法
は
テ
ス
ト
用
紙
M
C
I
や
病
初
期
の
A
D
患
者
を
ど
の
程
度
検
出
で
に
行
っ
た
M
M
S
E
の
感
度
は
5
2
%
に
と
ど
ま
っ
た
。
特
異
度
で
A
D
を
診
断
で
き
る
と
い
う
。
な
お
、
同
時
を4
7く
カ 点 検
ッ 、 査
ト M 法
オ C で
フ I あ
値 が る
と4
5。
す 点5
0
る 、 点
と A 満
、 D 点
9
3が で
%3
3、
の 点 健
感 で 常
度 あ 者
と り の
8
6、 平
%4
2均
の 点 が
間
認
知
機
能
、
遅
延
再
生
を
含
み
、
自
ら
記
入
し
て
い
識
、
計
算
力
、
語
の
流
暢
性
、
類
似
性
、
呼
称
、
視
空
あ
る
。
検
査
項
目
に
は
、
見
当
識
、
書
字
、
一
般
的
知
の
検
出
法
と
し
て
の
自
己
記
入
式
認
知
機
能
検
査
法
で
自
最
己
近
記
、
入
英
式
国
認
か
知
ら
機
報
能
告
さ ︵ ス
ク
れ
リ
た
ー
ア
ニ
ル
ン
ツ
グ
ハ
法
イ
マ
ー 7)
病 ︶
間
の
動
物
名
︶
、
時
間
の
見
当
識
︵
年
、
月
、
日
、
曜
7
分
間
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
法
6)
Test Your Memory
い
る
間
に
検
査
を
し
て
も
ら
う
こ
と
も
可
能
で
あ
る
。
特
異
度
で
識
別
で
き
る
と
い
う
。
本
法
は
年
齢
や
教
育
The 7-minute neurocognitive screening
検
査
時
間
は
約
10
分
で
、
判
定
も
容
易
で
あ
る
。
筆
者
歴
の
影
響
を
ほ
と
ん
ど
受
け
ず
、
再
現
性
や
検
者
間
の
battery("7minute screen)
信
頼
性
も
高
い
。
CLINICIAN ’10 NO. 588
28
−
:
老
年
病
科
教
授
︶
Folstein, MF., et al. : “Mini-Mental State” ; a practical
method for grading the cognitive state for the clinician. J.
Psychiatr. Res., 12, 189 198(1975)
O’Bryant, SE., et al. : Detecting dementia with the MiniMental State Examination in highly educated
individuals. Arch. Neurol., 65, 963 967(2008)
Hanyu, H., et al. : The 1-minute mental status
examination in the memory clinic. J. Am. Geriat. Soc, 57,
1130 1131(2009)
Hanyu, H., et al. : Differentiation of dementia with Lewy
bodies from Alzheimer’s disease using the Frontal
Assessment Battery test. Int. J. Geriatr. Psychiatry, 24,
1034 1035(2009)
Solomon, PR., et al. : A 7 minute neurocognitive
screening battery highly sensitive to Alzheimer’s
disease. Arch. Neurol., 55, 349 355(1998)
Brown, J., et al. : Self administered cognitive screening
test (TYM) for detection of Alzheimer’s disease : cross
sectional study. Brit. Med. J., 338, 1426 1428(2009)
2)
∼
∼
3)
4)
5)
(3
9
1)
CLINICIAN ’10 NO. 588
29
東
京
医
科
大
学
改
訂
長
谷
川
式
簡
易
知
能
評
価
ス
ケ
ー
ル
R
︶
の
作
成
、
老
年
精
神
医
誌
、
2
、
1
3
3
6)
7)
の
経
験
で
は
、
M
M
S
E
よ
り
も
鋭
敏
に
A
D
を
検
出
す
る
こ
と
が
で
き
、
ま
た
教
育
歴
の
影
響
も
比
較
的
少
な
い
よ
う
で
あ
る
。
お
わ
り
に
3
つ
の
認
知
症
簡
易
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
法
を
紹
介
し
た
。
い
ず
れ
も
短
時
間
で
施
行
で
き
る
簡
便
な
テ
ス
ト
で
あ
り
、
認
知
症
や
A
D
の
検
出
に
有
用
と
さ
れ
て
い
る
。
た
だ
し
、
あ
く
ま
で
も
ス
ク
リ
ー
ニ
ン
グ
テ
ス
ト
で
あ
り
、
こ
れ
だ
け
で
診
断
が
下
さ
れ
る
わ
け
で
は
な
い
。
患
者
さ
ん
を
診
察
し
、
介
護
者
か
ら
情
報
を
聴
取
し
、
必
要
な
血
液
検
査
や
画
像
検
査
な
ど
の
補
助
検
査
を
加
え
る
こ
と
に
よ
っ
て
、
正
確
な
診
断
が
な
さ
れ
る
こ
と
は
い
う
ま
で
も
な
い
。
1)文
加 献
藤
伸
司
ら
︵
︵
H
D
S
9
∼
1
3
4
7
︵
1
9
9
1
︶
∼
∼
∼
∼