水質浄化学習プログラム資料編 B 汚水の浄化作戦 B1 微生物のはたらき 顕微鏡写真の簡単な撮影法 顕微鏡の中に広がるミクロの世界。神秘的な姿をそのまま映像として残す方法が顕微鏡写 真です。すでに高価な顕微鏡カメラを持っている方には必要ないでしょうが、個人で顕微鏡 写真の撮影をしてみたい人は、ぜひデジカメで撮影してみましょう。方法はいたって簡単で す。 ★ 顕微鏡とデジタルカメラを準備します。普 通の顕微鏡でだいじょうぶです。 ★ デジタルカメラのレンズを、顕微鏡の接眼 レンズに密着させます。 ★ カメラの電源を入れると、液晶画面に顕微 鏡の視野が映ります。 ★ 光軸がずれないように、カメラの位置・傾 きを調整します。わずかにずれただけでも、 視野の大半が暗くなってしまいます。 ★ ピントや光量あわせは、液晶画面を見なが らでも行えます。カメラのズーム機能も使えます。 ★ そのままシャッターを押せば完了です。 ★ 小口径レンズのカメラならデジカメ以外でも、直に接眼レンズにつけてしまう方法で の撮影が可能です。レンズ付フィルム(使い捨てカメラ)でも撮影できます。 ★ 直に密着させるのでレンズの径や形状によっては、カメラのレンズを傷つける恐れが あります。 タマネギの根の縦断面① タマネギの根の縦断面② ワラビの茎の断面 B1 微生物ってなに(観察カード)の解答 左から ニュウサンキン ケイソウ ツリガネムシ 糸状キン ムクゲの年輪 水質浄化学習プログラム資料編 B 汚水の浄化作戦 B1 微生物のはたらき 下水浄化に活躍する微生物 この項目は、郡山市浄化センターの資料による 浄化センターに流れてきた下水は、①大きなごみや小石・砂を取り除く、②含まれている 有機物を分解する、③汚泥を沈殿させる、④うわ水を塩素殺菌して放流する、という流れで 処理されます。これらのうち、有機物を分解する過程で活躍するのが微生物です。 →A2 ⑶微生物のはたらきによる水の浄化参照 ★ 肉眼では見えない生物は、一般に微生物と呼ばれています。 ★ 主な微生物は、細菌類、原生動物、後生動物などで構成されています。 原生動物:からだが1個の細胞でできている、最も原始的な動物のなかま 後生動物:原生動物以外の動物。一般に多細胞動物。 ★ この中で排水中の汚れ(有機物)を直接食べて処理してくれるのが細菌類で、下水を 浄化する場合の主役です。 ★ 細菌や原生動物の大きさは、とても小さいものです。肉眼で見えない細菌を米粒の大 きさにすると、原生動物はピンポン玉の大きさに、そして人間は富士山の大きさにな ってしまいます。 ★ 水中の有機物を食べて処理してくれる細菌などのかたまり(フロック)を顕微鏡で見 ると、フロックの周囲に原生動物や後生動物が付着したり、はいずりまわっています が、これらも細菌や汚れなどを食べて、下水をきれいにしています。 ★ 下水処理に活躍する主な微生物は以下のとおりです。水の状態によって生物の組み合 わせは変わります。 ボルティセラ コルピディウム アメーバ トコフィリア モナス ミジンコ クマムシ 下水1ℓ の中に、約200種、2億匹の生物が生きていて、汚れを食べています。上記以外では、 エピスティリス、オペルクラリア、カルケシウム、アスピディスカ、エントシホン、ペラネマ、ワムシ、ユープロテス、オキシ トリカ、ステントル、コレップス、スピロストムム、リトノツス、アンフィレップス、アルケラ、ユーグリファ、ディフルギア、 ケントロキピシス、ボド、オイコモナス、プレウロモナス、キクリディウム、ウロネマ、コルピディウム、コルポダ、パラメキ ウム、大陽虫、リトノツス、キロドネラ、オキシトリカ、ロタリア などがいます。
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