ミクロ経済学Ⅰ

総余剰 (最低賃金のとき)
賃金
生産者余剰
最低賃金
Wm
労働者余剰
X0
数量
600
700
800
900
日本の最低賃金 (水準)
2000
2015
2010
2005
year
Hokkaido
Tokyo
Toyama
Aichi
Osaka
Okinawa
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1.2
1.3
1.4
1.5
1.6
日本の最低賃金
(女性パート平均賃金/最低賃金)
2006
2012
2010
2008
year
Hokkaido
Tokyo
Toyama
Aichi
Osaka
Okinawa
データ出所:厚生労働省、賃金構造基本統計
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総余剰 (関税のとき)
国内生産は無いと仮定
価格
X*: 関税がゼロのときの輸入量
X1: 関税が課されたときの輸入量
p*: 海外価格
t: 関税
消費者余剰
関税
収入
厚生損失
t
p*
X1
X*
数量
関税のモデルの仮定
• 小国の仮定:輸入している国は、この財の世
界市場のなかで、小さな存在であり、世界価
格に影響を与えることはない。このため、p*
は外生的であり、 p*の価格でどれだけの数
量も輸入可能である。
• 関税を課すと、消費量は減少。消費者余剰の
減少分は、関税収入よりも大きい。これが自
由貿易の利益である。
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関税とTPP
• 関税の撤廃は、経済厚生を高める(関税の撤
廃で損をする経済主体がいる場合もあるが、
余剰で比較すれば、プラスの効果の方が大
きい)。
• これが、自由貿易を推進する理由であり、TP
P(環太平洋パートナーシップ協定)で関税撤
廃の交渉がなされる理由でもある。
• 実際には、交渉は難航・・・余剰の分配は、現
実問題として簡単ではないことの例。
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計算問題:弾力性の計算(1)
• 弾力性とは、対数の差分の比率になるので、
それを利用できる場合がある。
– 以下の式で、対数の差分(左辺)は、上昇率(右
辺)であることに注意
p1  p0 p
ln p1  ln p0

p0
p0
• 以下の需要曲線の弾力性は 
ln y  0  1 X   ln p
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計算問題:弾力性の計算(2)
• 差分をとって考える
ln y1  ln y0  1 ( X1  X 0 )   (ln p1  ln p0 )
• ここで、Xはpが変化したときに変化しないとす
ると、 X  X  0 。
• 対数の入っている項をまとめると
1
0
y / y0 ln y1  ln y0


p / p0 ln p1  ln p0
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計算問題:弾力性の計算(3)
ln y1  ln y0 y / y0

ln p1  ln p0 p / p0
• たとえば、対数を取る方法は、以下のような
需要曲線も、応用できる。
y  ap

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