協働とは?

自治を回復し、
まち・むらの課題を、
まち・むらの力で解決するために
- 協働の基礎を再確認する IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]
代表者 兼 ソシオ・マネジメント編集発行人 川北 秀人
http://blog.canpan.info/iihoe/
Inspiring Social Innovations since 1994.
「協働が始まらない・進まない」現場の声
 「協働って、何?」
 「なぜ協働が必要なのか、わからない」
 「どう始めれば良いのか、わからない」
 「現場は進めたいのに、上司が・・・」
 「当課には、協働できる事業はない」!
 「それでなくても業務が多いのに・・・」
 「どんな団体があるか、わからない」
 「まともな団体を探す・選ぶには?」
 「行政依存の住民を、どうやって?」
改めて確認しておいていただきたいこと(前提)
(定義も、しくみも、進め方も、すべて進化した協働2.0へ)
・法令が禁じる以外、すべての業務が協働可能
・多老化 = 税収減 + 福祉・医療支出増
・85歳以上の加速度的増加 + 生産人口減
・市区町村の行政職員は、5年で1割ずつ減る
→ 同僚・後輩の置かれる状態はより厳しくなる
・団体自治偏重から、住民自治拡充へ
・住民にできることを、早く、効果的に増やす
・総働・小規模多機能自治で、
公共サービスを「行政+市民」がともに担う
・協働相手は、市外・県外からも積極的に探す
・域内だけから探すから、育たない=依存しあう
IIHOEって?
・組織目的: 地球上のすべての生命にとって、
(1994年) 調和的で民主的な発展のために
・社会事業家(課題・理想に挑むNPO・企業)の支援
・「NPOマネジメント」(99年~11年)、「ソシオ・マネジメント」
・育成・支援のための講座・研修
 地域で活動する団体のマネジメント研修(年100件)
 行政と市民団体がいっしょに協働を学ぶ研修(年60県市)
 「ソシオ・マネジメント・スクール」6テーマで開講(15年~)
・調査・提言:「NPOの信頼性向上と助成の最適化」
「協働環境」 「自治体の社会責任(LGSR)」
・ビジネスと市民生活を通じた環境問題の解決
・企業の社会責任(CSR)の戦略デザイン(年20社)
・2020年の地球への行動計画立案
・専従3名+非常勤1名、東京(新川)、約3900万円
田上・長崎市長のお話から(管理職研修@1508)
・万能な人は一人もいない。補い合うために組織がある。
組織も万能でなく、補い合うために協働がある。
・創業サポート長崎:商工会議所+銀行+市などが連携
・世界こども平和会議:多様な人の協力で何倍もの意味
→意識せず協働していることがたくさん、当たり前
「なんでも自前」→協働を当たり前の選択肢に
・複数組織による協働→社会全員がプレーヤーの時代へ
・地方創生計画策定:多くの人を巻き込むため年度末まで
・「まずやってみる」経験値が大切
→推進室に相談、クロストーークも
金原室長のお話から(管理職研修@1508)
・地域課題解決のために、信頼関係のもとに強みを発揮
←ニーズに沿った効果的なサービス+市民主体・住民自治
←ニーズ多様化、分権、少子高齢・低成長、活性化、・・
08年度321件→14年度400件
・知る→やってみる・磨く→つながる・広げる
・提案型協働事業:課題提示→事業提案→審査→試行
行政提案:09年以降4件・市民提案12件採択
若者DV防止啓発、団塊セカンドデビュー、現川町美化、
団塊健康増進、壮年スポーツ支援、・・
・クロストーーク!:テーマを設けて市民・行政が意見交換
例:父の子育て
協働は、法が禁じること以外すべて可能
業務の
顧客
直接、市町村民に
(個人・法人)
産業、環境、教育、福祉、国際、広報、
建設、水道、交通、林業、税務・・
多老化(総数・比率とも)に伴う
「サービス需要増+税収減」状況を
支え続けるために、
協働できることをひとつでも
基本原則
より早く効果的に増やし続ける
原則として
すべて庁内
財政、人事、
監査・・
「より効果的に
市民と庁内に
貢献する」ために、
市民から意見・
協力を求めて
業務改善を
積み重ねる
中期目標+計画+実務(PDCAの対象に) 意見・協力募集
交流・表彰の機会:案件形成、相互学習 (例:効果測定、
具体的な
官民合同でスキルの向上
研修協力)
進め方
高齢者・外国人等への説明・支援協力!
(市民対象に「行政のしくみ」解説も)
すべての部署で、協働を前提に!
・広報・広聴:広報配布、市政モニタリング
・総合政策:総合計画の評価
・人事:職員研修の企画・実施(八王子市)
・管財:表示改善(大阪市)、一口オーナー(熊本城)、避難所運営
・市民税:ふるさと納税、外国人向け広報(静岡県)
・生活保護:セーフティネット(岩手・青森 消費者信用生協)
・障碍者福祉:当事者団体(ピアカウンセリング)、就労支援
・高齢者福祉:健康増進、見守り・寄り合い
・保育園:病児保育(在宅・派遣型)
・環境:分別指導、再生・販売、温暖化防止、環境保全
・観光・文化:ガイド・ウェブサイト多言語化(留学生)
・都市整備・建設:アダプト、自転車管理、まち歩きプログラム
・学校:総合学習、体育・理科(実験)、授業クラブ
・病院:学習支援、災害対応・上下水道:水源保全、節水、廃食油回収
・選管:投票啓発 ・消防:救急啓発、自主防災組織:避難+避難所運営

田上・長崎市長のお話から(管理職研修)
協働は「発想」から!
・事業・業務の執行段階だけでなく、連携・紹介でも成果に
・「自然環境を守る・育てる」課の目的→市民はパートナー
・特別なことじゃなく、日常・普段の仕事の進め方として
・行政「だけ」で事業・予算→成果を大きくするために転換を

一人芝居から、プロデューサーに!
・周囲の人びとが資源に見えてくる→誰に何ができるか

特別なことじゃない、事例はたくさんある、まずやってみる
・より良い成果を出す・課題解決したい・新しいことに取り組むとき
大学・他市など誰かと一緒に取り組むのは、とても自然なこと
・委託先のアイディアを借りて事業をつくる
→思いを持つ人と一緒に仕事をする
・地球市民集会ナガサキ、 ミニ出島改修、子育て支援センター、
公衆トイレ改修、長崎さるく、・・・
竹山・堺市長のお話(区長・局長・部長&中堅職員対象)
・憲法が保障する地方自治(第94条)
→ 他から干渉されない団体自治から住民自治へ
・自然権としての基本的人権(ルソー)同様に
地域も自治を志向した時点で地域主権(×地方分権)
・「基礎自治体優先」「自助+補完性」「近接性」原則
(欧州自治憲章:公的責務は、市民に最も身近な地方
自治体が優先的に履行する)→民主主義の基本
→ 権限と財源は現場に!→手が届く都市内分権を
・人が人を支える社会、お任せ民主主義からの脱却
→ 強力なリーダー待望論は日本を滅ぼす
→ 自立=相互依存(inter-dependent 阪大 鷲田教授)
・ドライバーは市民。職員はナビゲーター。知るため現場へ
・見て見ぬふりしない、おせっかいな市職員に!
2020年の世界・日本は?
中国のGDPは、日本よりいくら多い?
 原油、鉄、レアメタルなどの価格は?

日本の国民一人当たりGDPは何位?
 日本の高齢者率は?
 国債の残高は?
 既存インフラの補修コストは?





橋:15m以上が15万か所!→20年には25%以上が50年経過!
施設:700㎢以上!→市町村管理が半数以上、30年以上が3割!
下水道:陥没は年5000か所以上!
道路、ダム、住宅、上水道、電力、鉄道、・・・
社会保障(医療・介護)費は、いくら増える?
 消費税は、いくら必要?

延長線上で考えるな!
(IMF WEO@1504)

日本のGDPが世界に占める割合が最高だったのは?

2014年に日本のGDPが世界に占める割合は?

では、2020年には?

同年、中国のGDPは日本の何倍?

同年、ASEAN5の1人当たりは、日本のいつと同じ?

同年、中国+インド+ASEAN5の世界シェアは?
介護ニーズは80歳代で急増する→高齢化「第2幕」へ
2010年国勢
人数(千人)
介護+予防
計
65-69
70-74
75-79
80-84
85-89
90-94
95-
85-
29,484 8,272
7,018
5,992
4,376
2,454
1,029
342
3,825
318
620
969
1,004
620
268
1,892
3,968
170
人口比
13.5%
2.1%
4.5% 10.3%85歳以上の4人に1人が要介護3以上
22.1% 40.9% 60.2% 78.2% 49.4%
総数比
(100)
4.3%
8.0% 15.6%要介護3以上の2人に1人が85歳以上
24.4% 25.3% 15.6%
6.7% 47.7%
要介護3-
1,661
68
121
226
人口比
5.6%
0.8%
1.7%
3.8%
総数比
(100)
4.1%
7.3% 13.6% 21.1% 24.5% 18.7% 10.6% 53.9%
’15 +予防
4,865
200
352
655
1,110
1,309
860
378
2,547
要介護3-
2,068
80
135
239
402
531
432
249
1,212
10→15
+406
+12
+13
+13
+51
+124
+121
+73
+317
’20 +予防
5,742
168
415
731
1,186
1,531
1,151
559
3,241
要介護3-
2,489
67
159
267
430
621
578
368
1,567
15→20
+422
-13
+24
+28
+28
+90
+146
+119
+355
’25 +予防
6,529
146
349
869
1,334
1,660
1,384
788
3,832
要介護3-
2,879
58
133
317
483
673
695
518
1,887
20→25
+390
-9
-25
+50
+54
+52
+117
+150
+320
351
407
331
176
895
8.0% 16.8% 30.3% 51.5% 23.4%
長崎市も、これまで20年と、これから20年は違う
1995年
計(千人)
0~14歳
2005年
2015年
2025年
2035年
487063 455206 429255 394361 353382
▲11%
80779
60875
50201
▲17%
38885
▲37%
32863
▲34%
15~64歳(A) 372705 291451 253811 217424 187421
(生産人口)
87%▲22% 74%
65% ▲26%
65歳~
高齢者率
75歳~
85歳~(B)
A÷B
78291 102880 125243 137052 133098
16.1%
22.6%
29.2%
+60%
34.8%
37.7%
+8%
30169
49423
64590
78730
85510
+30%
+21%
+8%
6766 12481 21735 28745
174%
230%
48.4人 23.3人
8.9人
7.5人
36902
295%
5.0人
2020年の長崎市は?

高齢者率は?→32.7%(全国より15年早い)!


高齢者1人を支える生産人口は、わずか1.7人!
75歳以上は?→6.8万人(市民の6人に1人)!
市民の6人に1人!
 ヘルパーなど、福祉の担い手をどれだけ必要?
 社会保障(医療・介護)費は、いくら増える?
 高齢者の健康=地域の資源+資産!


生産人口は?→15%減(00年比 24%減) !


2012年「公共施設白書」ハコモノだけで
13~62年の50年間に5220億円
= 104億円/年必要! ⇔
既存インフラの補修コストは?


個人所得税収は?
道路、橋、公営住宅、上下水道、庁舎・施設、・・・・
債権残高は?
長崎市の高齢者・後期高齢者のくらしは?
人口(人)
高齢者
後期高齢者
世帯数
高齢者単身
後期高齢者
単身
後期単身率
高齢者夫婦
後期 夫婦
高齢世帯率
後期世帯率
2005年
455,206
102,880
49,423
2010年
443,766
111,356
58,490
2015年
429,255
125,432
64,590
2020年
412,982
134,929
68,906
2025年
394,361
137,052
78,730
10.9%
13.2%
15.0%
16.7%
20.0%
183,777
18,690
187,685
21,294
185,973
24,548
181,131
26,769
174,037
27,354
3918+14772 4660+16634 5477+19071
6027+20741
6187+21167
15,276
17,527
10,318
12,643
14,200
1902+8416 2250+10393
2484+11716
20.9%
16,104
4,655
18.9%
8.1%
21.6%
17,528
6,198
20.7%
10.0%
22.0%
19,769
7,225
23.8%
11.5%
2650+12626 3027+14498
22.2%
21,327
7,911
26.6%
12.8%
22.3%
21,677
9,154
28.2%
15.3%
長崎市の財政はどう推移する?
単位:億円
05年度
10年度(05比)
13年度(同)
歳入
市税(対 歳入)
個人(同)
法人(同)
固定資産(同)
公債(同)
2,077
521(25%)
151( 7%)
52( 2%)
227(10%)
179( 8%)
歳出
職員給与
職員数
公債償還
公営事業繰入
(国民健康保険)
(上下水道)
(病院)
(駐車場)
(他(介護保険 等))
扶助費
2,063
241
将来負担(対 税収)
地方債残高
支出予定
積立金
2,434(4.7倍) 2,212(4.2倍)
2,315(4.3倍)
2,450
2,316( - 5%)
2,412( - 1%)
330
209(-36%)
279(-15%)
346
312( - 9%)
375( +8%)
10年 498,675円/人
2,081
531(25%)
189( 9%)
43( 2%)
213(10%)
228(11%)
2,108
532(25%)
192( 9%)
44( 2%)
201( 9%)
254(12%)
15年度?
10年 個人住民税
42,668円/人
生産人口
10年比 - 9%
05年比 -14%
2,061
2,067(+0.2%)
10年 市民154人
193(-19%)
173(-28%)
/職員1人
3,336
2,876(-13%)
2,812(-15%)
人件費・扶助費・
267
268
214
公債費を除く
235
234
258
歳出額(≒調達額)
(39)
(35)
(42)
863億円(41%)
(75)
(60)
(62)
(27)
(13)
( -- )
後期高齢者
( 4)
( 2)
( 2)
10年比 +11%
(88)
(122)
(149)
05年比 +30%
548(26%)
672(32%)
700(33%)
横浜型地域貢献企業支援事業(07年~)
地域と企業を信頼とネットワークで結ぶ!
地域や社会を意識し、
地域貢献の視点を持って社会的事業に
取り組み、
地域とともに成長・発展をめざす。
地元ブランド販売
4.雇用:女性活躍促進(よこはまグッド
バランス賞)、出産育児 ・介護支援、
高齢者・障害者
5.環境:認証取得、地域活動、リサイクル
6.品質:認証取得、高齢者対応・健康配慮
・「最上位」「上位」「標準」の3段階
・公共工事におけるインセンティブ発注 【一般】
(認定企業であることが入札参加条件) 7.財務・業績:黒字、出納・帳簿作成分離
会計参与設置
・低利融資資格認定+保証料3/4助成!
(金利2.1%以内、最長7年、2億円まで) 8.労働安全衛生:認証取得(OHSAS等)、
健康・労務相談窓口設置
CSRマネジメントシステム(PDCA)評価 9.消費者・顧客対応:顧客対応窓口設置
+地域性評価((1)項目+(2)地域性基準) 顧客対応教育・訓練制度
10.情報セキュリティ:PC・文書管理、
(1)取り組み項目評価
Pマーク、顧客情報管理
【必須】
1.コンプライアンス:法令遵守宣誓書、 (2)地域性基準評価(下記のいずれか)
1.地域志向性:特性・文化を重視した取組
納税証明書、許認可
2.地域限定性:在住・所在限定の取組
【重要】
2.地域社会貢献:ボランティア、文化事業、3.地域性比率:対象者中在住者5割以上
地域への寄附
すでに300社以上!
3.地元活用・志向:業者選定(地元優先)、→「横浜スタンダード推進協議会」
協働の目的は「自治の回復」であり、
「まち・むらの課題を、
まち・むらの力で解決する」ために行う

1+1>2が必須
だから協働は、
→ 持続する相乗効果が期待できるか?
そもそも、相互が「自働」しているか?
 互いの強みを理解し、活かしているか?


だから失敗の3要因は、
「単年度」 、「思いつき」 、「官主導・依存」
「協働って、委託や補助とどう違うの?」

協働の手法として、委託も、補助もありえる。

まちのレストランにたとえると、
「行政がつくる定食を、食べるだけ市民」から
「行政と市民による共同経営」へ
営業時間は? 内装は? メニューは? 価格は? 材料は?
→ 「料理法」ではなく、「経営法」の問題
→ 仕様決定後に業務と責任を渡すのではなく、
ニーズ調査も仕様設計も実施も成果も協働で!
→ 「非協働的な委託・補助」から
「協働的な委託・補助」への転換を!
参加・支援から、協働・総働へ
地域における市民と行政との協働の領域
政策立案(policy making)
(企画・財政部門が主導)
市民「参加」型の政策立案
市民「参画」型の政策立案と実現の協働
市民に「意見」を求める:public involvement
市民が提言し、実践で協働する
:public commitment (collaboration)
例:委員会、審議会
アンケート調査、関係団体へのヒアリング
パブリック・コメント
対話集会(意見交換会)、出前講座
例:介護保険事業(NPOがモデルをつくり、行政が制度化)
地域の環境保全事業(立案・調査から実施まで)
多文化共生のための条例づくりと支援事業
←単発・問題対処的(case based)
継続・基盤形成的(infrastructure oriented) →
「制度化された資金」の分配
事業の持続性の向上
市民は単なる利用者:policy consumer
市民の「担い手化」を支える:citizenship support
例:緊急雇用対策・ふるさと雇用再生事業
決定済み事業の執行のみ委託
(請負の発注)
地域活動団体への補助、運営資金交付
例:不登校児支援団体への補助の制度化
学校ボランティアの役割の拡大
総合学習を支援する団体との授業の開発
独居高齢者を支える活動への支援の制度化
業務執行(operation)
(事業・現業部門が担当)
協働が進まない5つの理由
①目標と計画がない
→ トップも現場も本気じゃないから??
②流れもルールも決まっていない
→ 他地域研究や「協働スケジュール」がないから!
③推進するツールや体制がない
→ 中期的な目標も、ニーズ調査もないから!
④評価・監査されていない
→ 継続的な改善と、トップの関与がないから!
⑤NPOが協働していない
→ お互いに関心がなく、仲が悪いから!?
詳しくは「NPOマネジメント」第69号参照
行政の誤解

「行政改革と住民参加から、協働が不可欠」?
 行政改革
≠ 財政改革
 コスト削減のために悪用しようという首長・議員が多い
 しかし、海外の例からも、
行政・公共サービスの「クオリティ」と「スピード」を
向上すれば、その成果として「コスト」が削減する
 行政改革の成果として、財政改革が実現する

「企業より安い委託先」「ボランティアだから当然」
責任を委ねるなら、予算と権限も委ねるのが当然!
 地域の時間と力を奪い、育つ機会を失わせている!

指定管理者制度は、
本来の趣旨どおり導入されているか?

「今般の改正は、多様化する住民ニーズに
より効果的、効率的に対応するため、公の施設の管理に
民間の能力を活用しつつ、住民サービスの向上を図ると
ともに、経費の節減等を図ることを目的とする」
(総務省自治行政局長通知、03年7月)
→ 「多様化する住民ニーズ」の検討は?
「より効果的・効率的な対応」の定義は?
「住民サービスの向上」を実現しうる体制とは?
→ 文化会館の舞台スタッフOB団体への委託?
運営委員会による市民活動センター?
委託期間の途中で予算カット??
協働を生み、育てるために、
行政の協働推進主管課がすべきこと

「なぜ協働が必要か」を定義し、
「どのように協働するか」の基本プロセスを決める


基本プロセスを普及・浸透する体制を整える


Q&A集、「推進員」制度、職員研修、「協働化テスト」・・・
基本プロセスを記録・検証し、改善を継続する


「協働推進ロードマップ」を総合計画に織り込む・・・
常設の評価制度、監視と改善の制度化・・・
市民と共有し、団体を育てる

「推進会議」、事業力を高める研修・・・
詳しくは、「NPOマネジメント」第48号参照
協働を生み、育てるために、
NPOがすべきこと










NPOのネットワークをつくる
協働の評価・監査に参加する
指針・条例の見直しを、市民参加で進める
協働のニーズ調査を、市民も行う
「出前講座」を活用する
審議会・委員会をフォローする
中間支援機関を強化する
職員研修にNPOも参加する
「合同お見合い」を開く
議員向けの連続勉強会を開く
詳しくは、「NPOマネジメント」第50号参照
協働から総働へ
中長期の視点で、
地域を耕す意欲としくみ
NPO
協
働
?
当事者
専門家
行政
学校
公共サービスを担う
(教員+生徒)
意欲とスキル
総
働
事業者
金融機関
行政
NPO
「1対1の業務・責任分担」から「多様な主体による協働」へ
「団体の支援」から「(小規模多機能)自治の確立・維持」へ
すべての部署・業務が、調達も含め、よりよい成果へ
→定義・ねらいも、進め方も抜本的に見直す「協働2.0」へ!
まちづくりは、誰のため? 何のため?
あいさつできる関係づくりのため
子どもたちの世代が誇りを持って
暮らし、働くため
 20年で人口が半減した町で、小中学生が
農畜漁林業の生産・販売を体験し、町長に
提言する年50時間以上の町おこし授業
(北海道・浦幌町、「ソシオ・マネジメント」第2号参照)
災害時などの安心のため
 障碍者・高齢者のための「避難支援」と「避
難所の課題確認」訓練(別府市)
元気な地域は、人数ではなく姿勢が違う
 自分が住み続ける地域の未来の
ために、本当に大切なことを
実現できるように、全力を尽くす。
出し惜しみしない
できないフリしない
あきらめない
「誰かがどうにかしてくれる」なんて
甘えない
自治会・町内会は、
行事を半減して、事業=福祉+経済を!
【現在】
親睦も安全も福祉も行事の連続。。
→地域の住民が気軽に付き合い、
日常生活に必要な情報交換や
安全確保などを行なうとともに、
地域生活をより快適にするため、
自主的・自発的に共同活動しな
がら、まちづくりを進める。
問題解決 (交通安全、防火・防災、
防犯・非行防止、資源回収)
生活充実 (福祉、青少年育成、
健康増進、祭礼・盆踊り、
運動会、文化祭など)
環境・設備維持 (清掃・整備、
集会所管理など)
広報・調整
【今後】
「小規模多機能」自治!
→行政機能の集約化を補い、
住民減少・高齢化などに伴い
必要性が高まる安全・安心の
確保のための「適地適作(策)」
型の地域づくりを進める。
共通の「基本機能」と
独自の「魅力づくり」
・最小限の安全・安心の維持
・文化・伝統の継承
・経済的な競争力の維持・向上
雲南市の地域自主組織のすごさ
・「公民館」から「地域交流センター」へ
・共益的な生涯学習施設から、住民自治の拠点へ
・多様な主体の「総働」による「小規模多機能自治」
・行政機能縮減を補う「適地適作(策)」の地域づくり
・幼稚園放課後に住民主導で預かり保育(海潮)
・旧・農協で産直市&100円喫茶(中野・笑んがわ市)
・水道検針を受託し毎月全戸訪問(鍋山)
・共通の「基本機能」と独自の「魅力づくり」
・最小限の安全・安心をどう維持するか?
・文化・伝統をどう残すか?
・経済的な循環・競争力をどう維持するか?
→年2回の「自慢大会」と課題別「円卓会議」で事例共有
真地(まーじ)団地自治会(那覇市)
・1981年開設の市営住宅、400世帯
・車両部で買物支援
「移動も寄り道も生きがい」、今後は役所にも!
・2011年度に「地域福祉部」新設!
「第1次福祉計画」(11-13年度):
見守り、活性化、運行、資金造成
・見守り:同棟の支援者、新聞・宅配も協力
・木曜:「ふれあいデイサービス」(14-16時)
・金曜:「百金食堂」(100円昼食会)
・土曜:カラオケ!
独居高齢者のための
厳冬期限定共同住宅「のくとい館」
(岐阜県高山市)
・全14室、各室に台所・浴室完備、月額1万2千円
朝夕食は食堂で
・旧・教職員住宅を活用(08年12月)
・市社協の提案+国交省「新たな公」補助金で実現!
・「まちなかに暮らす息子と同居しても、
知り合いがいないけど、ここだと一日が早い」
行政は総働をどう促すか?
(団体自治偏重から、住民自治充実へ)
地縁団体は「行事・活動→事業」
「役割・運営→経営」へ
行政は「要望を聞いて対応
→事業と組織の経営支援:
定量情報の提供+基盤の整備」
(→地域が自ら現状を理解して、
小規模多機能化を進める支援を)
地域が「自治=経営」者として自ら現状を知り、
小規模多機能化を進めるために
まず行政がすべき準備
⓪小規模多機能自治の必要性を
首長・議会・職員に徹底する
← 長期見通し(±10年)をつくる
+地域状況を定量化・相対化する
+先進地域から学ぶ
①小規模多機能自治を促す制度
・施策をつくる
(例:公民館→自治拠点)
②小規模多機能自治の必要性を
住民に伝え、取り組みを促す
③「自慢大会」や「円卓会議」で
状況や知恵の共有を促す
④次世代育成を促すために、
雇用者に働きかける
地域が自ら進めるべき取り組み
①地域状況を長期的・定量的・
相対的に把握・共有する(知る)
②地域内外から学び続ける
地域の詳しい見通しをつくる
(後期)高齢者率、独居世帯率
→買物、移動、見守り、配食、
清掃・雪下ろし、耕作放棄 など
生活必須ニーズの推移予測
③行事・会議・組織を棚卸しする
地域の行事(小規模も含む)、
会議、組織をすべて書き出し、
労力(=時間)を可視化する
④多機能化の取り組みを進める
⑤組織づくりを進める
各部署で協働を力強く進めるために
・協働推進担当を置き、事例収集を進める
・月1回以上、10分間程度の勉強会を開く
・協働候補リストを作成する
協働対象「事業・業務」リスト
協働対象「団体」リスト(市・県外含む)
・協働推進担当の引き継ぎは、
新任者「以外」に行う
2020年・30年に備えるために
①特に重要な変化は?
生産人口▲人減 → 税収▲億円減?
高齢者〇人増 → 扶助+介護○億円増?
②その変化に、どう備える?
(協働を進めるべき事項は?)
道路などの簡易補修
避難所運営・要援護者支援
買物・移動・ゴミ出し支援
あなたの課で協働を進める(やってみる+α)ために
当課ですぐに行うこと
・推進担当の任命
・月例勉強会の設定
・過去事例の(再)確認
・候補事業・団体一覧作成
・部長に(再)確認
・・・
実施スケジュール(案)
8 9 10 11 12 1 2 3
当課で来年度から始めること
・協働推進中期計画 策定
←中期見通し策定
・課内向け簡易版手引き作成
・(主管課経由で)団体と協議
・他課との合同勉強会
・・・
状況・事例共有:月例勉強会→
候補一覧:
事業分作成→
団体分調査→
中期計画:
「見通し」作成
合同勉強会
→(毎回の資料を集めてDB化)
PDF公開→団体と協議→予算?
作成→個別調査→協議→予算?
→中期目標+主要方針協議→内定
→(ある程度でまとめてPDF公開)
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
余白に「部署名」を 14:50まで
他の班の「すぐ・来年度・スケジュール」に
コメント+投票する(~15:10)
■6枚
■3枚
気付きを与える
投票(理由)
質問、
助言・提案
「この部分が
こういう理由で
参考になった」
×感想 ×励まし すべて書いてから着席
課に持ち帰る準備をしましょう(15:55まで)
担当課のご説明や
講師の話・事例、
他の方の案から
感じたこと・
気付いたこと
「自分の担当で
したい!できそう!
しなきゃ!」と
感じたこと
担当課や講師
への質問!
取り組む・進める際の
課題・阻害要因の解消法
(人・時間・予算以外!)
3・4人ずつで共有してください(16:10まで)
各人からご発表(2回に分けて)
まず「感想」について1分ずつで一巡し、
次に「できそう・したい」と「課題」を1分ずつ
もう一巡。計2回に分けてお話しください。
相互に「質問」と意見交換(5分程度)
 ご担当課・講師へのご質問を必ず、
1・2問にまとめて、後ほどご発表ください。
いただいたご質問から(10日・11日・12日)
・どう進める?どう連携する? ・職員力向上の方策?
・年齢構成の変動可能性?
・理解不足 官⇔民
・市民意識変革(脱依存)?(2) ・多文化な子どもたち
・鯖江市のJK課?
・行政の縦割り解消
・課横断の協働企画?
・交渉
・市職員の長所を生かした協働
・団体の高齢化→育成・支援(2)
・心理的なハードルを下げる?
・自治会長・民生委員の負担?
・進め方の助言・支援よろしく
・予測どうつくる?
・地域とのつながりが薄い人たち
・行政内で完結する仕事・業務で
「協働を身近に感じられない」
せっかくの機会なので、班別に自己紹介を
おなまえ
ご所属
主な担当業務
今日、楽しみに
していること、
参加の動機
今日、どうしても
学びたい、
知りたいこと!
(余白)
18:50から各班から
「どうしても学びたいこと」を
3つ以内に絞って、ご発表を
「どうしても学びたいこと」?
・市民の関心喚起?
・職員が仕事をする上での意識?
・事例?(4)
・協働とは?(4)
・業務への活かし方?(2)
・なぜ?
・現場で使えるテクニック
・心構え?
・相手の力の最大発揮?
・楽しく地域と・で遊ぶ
・人を巻き込む方法?