日本人の時間の使い方 調査の目的 日本人は海外から“仕事人間”と揶揄されるぐらい 働き者であるといわれている。 そんな、日本人は本当に仕事ばかりしていて他のこ とを犠牲にしているのかを明らかにする。 仮説 仮説1.通勤・通学時間が長いと睡眠時間は短い →移動に時間を取られて、寝る時間が少ない? 仮説2.仕事の時間が長いと家事をする時間が短い →仕事で忙しいと家のことが出来ない? 仮説3.仕事の時間が長いと趣味・娯楽の時間が短 い →仕事で忙しいと遊べない? 使用データ 出典:平成18年社会生活基本調査 男女,行動の 種類別総平均時間(週全体)-都道府県 総務省統計局HP http://www.stat.go.jp/より 一変量の分析―通勤・通学時間 平均値 27.15 最大値 43 中央値 25.00 最小値 20 標準偏差 5.793 一変量の分析―睡眠時間 平均値 466.13 最大値 485 中央値 465.00 最小値 451 標準偏差 7.666 一変量の分析―仕事 平均値 226.04 最大値 247 中央値 227.00 最小値 203 標準偏差 11.481 一変量の分析―家事 平均値 88.04 最大値 98 中央値 88.00 最小値 79 標準偏差 4.630 一変量の分析―趣味・娯楽 平均値 42.64 最大値 53 中央値 43.00 最小値 34 標準偏差 4.326 実証1 散布図と相関係数-0.734より、睡眠時間と通勤・通 学時間の間には強い負の相関があることがわかる。 通勤・通学時間が長いと、睡眠時間は短いという仮説は実 証された。 一定のまとまりがあ り、回帰式に説得が ある 有意確立は0.05以下なのでこ の回帰モデルは成立する 回帰式はy=-0.971x+492.484(y:睡眠時間、x:通勤・通学時 間) 実証2 散布図と相関係数-0.376から仕事時間と家事時間 の間には弱い負の相関が見られる。 仕事時間が長いと家事時間が短いという仮説は実証された。 ばらつきがあり、回 帰式にあまり説得が ない 有意確立は0.05以下なのでこ の回帰モデルは成立する 回帰式はy=-1.52x+122.303(y:家事時間、x:仕事時間) 実証3 散布図と相関係数-4.19より仕事時間と趣味・娯楽 時間の間にはかなりの負の相関が見られることが わかる。 仕事時間が長いと趣味・娯楽時間が短いという仮説は実証さ れた。 ばらつきがあり、回 帰式にあまり説得が ない 有意確立は0.05以下なのでこ の回帰モデルは成立する 回帰式はy=-0.158x+78.322(y:趣味・娯楽時間、x:仕事時間) 考察 仮説1.通勤・通学時間が長いと睡眠時間は短い 会社や学校から遠い人ほど、通勤・通学に時間を取られるため、 睡眠時間が短いと考えた。今回は都道府県のデータを使って算出 したが、地方圏ではあまり長い時間電車に乗って通うことはないと 思われるので、首都圏だけのデータを使えばもっと負の相関が見 られるのではないかと思った。 仮説2.仕事の時間が長いと家事をする時間が短い 今回は男女合計の値を使ったため、弱い負の相関であったが、未だに男 女別の性役割があると思われるので男女別データで見ると、恐らくその 値の差は違ったであろう。 仮説3.仕事の時間が長いと趣味・娯楽の時間が短い 日本社会の性質上、仕事に時間を割かれ、プライベートに多くの時間を 割くことは難しいと思われる。この仮説は上記のように実証できたが、年 収や年齢ごとに検証してみると特徴が出るように思われる。 反省点 今回使用したデータは都道府県の平均値であるため、 数にそれほど違いが出ず、面白くない。 仕事時間は正社員・パート・アルバイトの区別がな い。 また、労働基準法に抵触しない範囲内で申告してい る可能性もあるので実態を示しているとは言い難い。 通勤・通学時間は電車・車の区別がない。 など、この調査自体があまり良いデータとは言えな い
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