ベルヌーイ数と冪乗和の公式 大阪大学 @s.t.fake ベルヌーイ数の定義 ベルヌーイ数 を 次のように逐次的に定義する。 ここで、 は2項係数である。すなわち ベルヌーイ数の計算 まず から確かめてみよう。 の時はこうである。 ベルヌーイ数の計算 ある程度表にまとめると、こうなる。 お気づきだろうか、そう。奇数番目では(1以外 すべて0になるのである。(証明可 これは重要なことなのだがここでは置いておく。 冪乗和の公式 先のベルヌーイ数を使うと、冪乗和の公式 が記述できる。 Thm:冪乗和の公式 ただし ほんとに正しいの? では実際計算してみよう。 1から100までの和を求めてみる。 証明 のとき とする。2項展開の式 において に 1~ をそれぞれ代入して辺々加えると 証明 したがって ここで、 のとき 帰納的に が 多項式だとわかる。 で始まる 証明 以降 とおいて、多項式として話をすすめる。 が、すべての自然数について成り立つので を代入して 証明 よって これは の定数項=0を示している。 次に他の係数を見ていこう。微分して を代入すれば1次、2次…と求まっていく。 微分する式 : 証明 先の両辺を微分する。 を代入して辺々加えると ここで、 とおく。 証明 先の式を整理すると よって とおいて 以下繰り返し。 証明 微分元の式に代入して 証明 またこの時 従って ゆえに はベルヌーイ数 である。 証明 またここで に注意すると、 Q.E.D. おまけ ベルヌーイ数は次のように求めることができる。 参考文献 「ベルヌーイ数とゼータ関数」 荒川恒男・伊吹山知義・金子昌信 著 牧野書店 出版 以上
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