新編日語第三冊 第7課: 体力をつけるために (言葉と表現) 1 一、名詞(なの)では 動・形・形動連体形+のでは… 【意味】 今聞いたことや状況をふまえて、それなら、そ の状況では、という意味を表す。 後ろに「困る」「大変だ」など否定的な態度を表 す表現が来る。 (假定语气轻,后项是否定、消极、不利的结 果。) 2 【用例】 ●この仕事は一時間では終わらない。 ●こんなに暑いのでは、今日の遠足は大変 だろうね。 ●そんな臆病なのではどこにも行けません よ。 ●こんなにたくさんの人に見られているので は緊張してしまうでしょう。 3 二、接尾語「づくり」 ①名詞などについて、そのものをつくることを 表す。 ●国づくり ●庭づくり ●橋づくり ●菊づくり ●野菜づくり ●酒づくり ●町づくり 4 ②そのものを材料として、または、そのものを 使ってつくることを表す。 ●粘土づくりの人形 ●手づくりの品 ●石づくりの家 ③そのように作り整えることを表す。 ●若づくりの女 ●書院づくり 5 三、接頭語「不(ふ)」 ●力のいる仕事は、女の人には不適当だ。 ●私は不勉強で、政治のことは何も知りま せん。 ●実現不可能な企画を出しても、何の意味 もない。 ●海外旅行には、不必要な現金は持ってい かないほうがいい。 6 ●不自由 ●不適当 ●不必要 ●不真面目 ●不確実 ●不満足 ●不完全 ●不愉快 ●不十分 ●不親切 ★「不」は名詞に付くと、それを形容動 詞にする。 7 四、終助詞「かしら」 疑問の気持ちを表す。話し言葉で、よく女の人が使う。 男の「かな」に当たる。 ①自分の疑問の気持ちをひとりごとを言うように表す場合 に使う。 ●これでいいのかしら。心配だわ。 ②相手に質問する意味を表す。 ●本当に来るのかしら。来なかったら大変だわ。 ③「~ないかしら」の形で、「そうなればいい」という願 望の気持ちを表す場合に使う。 ●早くバスが来ないかしら。学校に遅れてしまうわ。 8 五、接続助詞「たって」 「ても」のくだけた話し言葉の言い方。 ●あの人はいくら食べたって、太らないんだそ うだ。 ●値段が安くたって、お金がないから買えない。 9 【練習】次の「ても」を「たって」に言い 換えなさい。 ●この会社は給料は安いんですが、給料が高くな くても、私はこの会社で働きたいです。 ●部屋の外から山田さんを呼んでも返事がありま せんでした。 ●道を歩いてもデパートに入っても人でいっぱいで した。 ●どう計算しても、そこへ着くまで10時間はかかる。 ●今回のレポートは出しても出さなくても、成績に はまったく影響はありません。 10 六、比況助動詞「ようだ」 【意味】 これから述べる、またすでに述べた事柄と何 かが一致する関係にあることを表す。 前後の文脈や話の内容を引き合いに出すの に用いる。 ⇒とおり 11 【接続】 体言+の 用言連体形 ようだ 連体詞「この・その・あの・どの」 12 【用例】 ●ご存知のように、日本は人口密度の高い 国です。 ●この点については第1表に示したような結 果が得られた。 ●諺にもあるように、外国に行ったらその国 の習慣に従って暮らすのが一番である。 13 七、動詞連用形+きる 【意味と用例】 ①「最後まで…する」「…し終える」という意 味を表す。 ●山道を登りきったところに小屋があっ た。 ●長編の冒険小説を1週間かけて読みきった。 ②「十分に…する」「強く…する」という意味を表す。 ●そんな分かりきったことをいつまで言っているんだ。 ●彼女は絶対に自分が正しいと言いきった。 14 ③「~きれない」の形で、「完全に…できな い」「十 分に… できない」という意味を表す。 ●仕事が多すぎて期日までにはやりきれない。 ●旅行から帰った母に数え切れないほどのお みやげをもらった。 ★ 普通ひらがなで書く。 15 八、動詞連用形+ぬく 【意味と用例】 ①動作性動詞+ぬく 「最後までやり通す」という意味。 ●苦しかったが、最後まで走りぬいた。 ●考えぬいた結果の決心だから、もう変わること はない。 ★「苦しさに耐えて/困難なことを乗り越えて最後 まで完全に~し終える」という意味合いが強い。 16 ②状態性動詞+ぬく 「非常に」「徹底的に」という意味。 ●彼は酒を40年も造り続けてきた。酒造り のことは知りぬいている。 ●彼は奥さんを亡くして弱りぬいている。 17 【練習】 「~ぬく」を入れなさい。 ①不景気の中を ために経営方針を見 直す。 ②彼は幼い子を失ったことを て、自分 の命も断ったという。 ③彼の真意はどうしても ことはできな かった。 ④どう対応したらよいのか ている。 18 【正解】 ①生き抜く ②悲しみぬく ③見抜く ④困り抜く 19 九、終助詞「な、わ、ぞ」 1、な(あ) 女性は普通使わない。男も目上の人には ほとんど使わない。 ①感動や詠嘆(感心したりがっかりしたり、 うれしかったり悲しかったりした気持ちを 表す。 ●海へ行きたいな。 ●時間があればいいがなあ。 20 ②「そうなればいい」という願望を表す。 「~ないかな」「~といいな」の形をとる。 ●早く雨が止まないかな。 ●霧が晴れるといいなあ。 ●それができればなあ。 21 ③軽く断定したり主張したりする気持ちを表す。 ●君が責任をとるんだな。 ●帰ってはいけないな。 ④同意を求めたり、返答を誘ったりする。 ●確かに間違いないよな。 ●協力してくれるでしょうな。 22 2、わ 女性が使う。柔らかな感じを与えながら、 軽く主張したり、本当にそうだという気持ちを 添える。 ●違うわ。絶対違うわ。 ●いまさらやめるなんていやだわ。 ●うれしいわ。心からお礼言うわね。 23 3、ぞ 自分の発言を強調する。男が会話で仲間や目下に向かって使う。 ①自分に言い聞かせるような気持ちをこめる。ひとりごとのように言う。 ●今日は負けないぞ。 ●あれ、変なところへ出たな。どうやら道を間違えたらしいぞ。 ②聞き手の気持ちを無視して、自分の発言を強く押しつけようとする態 度を表す。警告などを表すこともある。 ●もう遅いぞ。早く起きろ。 ●今度間違えたら承知しないぞ。 ●ぼくは絶対に行かないぞ。行きたければ一人で行け。 24 十、慣用句 1、歯を食いしばる ●ゴールまで歯を食いしばって走った。 ●どんなつらいことがあっても歯を食いしばって 我慢する。 2、息が弾む ●一気に5階までかけのぼり、息が弾んでしば らく言葉も出なかった。 ●妹は、今見てきた火事の様子を、息を弾ませ ながら話した。 25 3、足が棒になる ●私は今日の遠足で山に登り、足が棒に なった。 ●仕事を捜して、1日中歩き回り、足が棒になって しまった。 4、力が入る ●空腹で足に力が入らない。 26
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