第六課 なぜ車輪動物がいないのか 新しい単語 言葉の学習 類語の学習 新しい単語 のどか 突き出る 生える 平ら 難渋 お手上げ 擦る ずるずる ごろごろ 立往生 起伏 富む ばったり あまねく 敷き詰める 相性 のどか のどかな時代 のどかな雰囲気 のどかな春の一日 のどかな顔をしていた 突き出る 彼のあごは突き出ていた。 釘が向こう側に突き出てしまった。 この昆虫は目が突き出ている。 生える かびの生えたパン; 少年にひげが生えてきた 去年、最初の知恵歯が生えた 平ら どうぞお平らに この箱は平らにお持ちください 気を平らにして彼の言うことを聞きなさい 難渋 問題の解決に難渋している 荒波に揉まれて難渋している船 道が滑りやすく難渋しながら進んだ お手上げ 彼はその問題にお手上げだった 神出鬼没の怪盗に警察もお手上げだった お手上げになる前に何か打つ手がありそ うなものだ 擦る 墨をする マッチをする 賭博で金をする ずるずる 彼らは何か重いものをずるずる引きずって いった 子供たちはミルクをずるずる飲んでいた 今日までずるずると返事を引き延ばしてき た ごろごろ 雷がごろごろ鳴っている 日曜日は家でごろごろしている 大きな岩が山腹をごろごろと転がり落ちた 立往生 自動車は雪の中で立往生した 停電のため何本も列車が立往生した その俳優は舞台で立往生してしまった 起伏 起伏に満ちた人生を送る なだらかに起伏する草原 彼は感情の起伏が激しい ばったり ばったり倒れる 店でばったり彼に会う 音はばったりとやんだ あまねく あまねく知られた その事実は国内あまねく知れ渡った 国民にはあまねくその事実を知らせるべき である 敷き詰める 庭の路に砂利を敷き詰める 箱の底に新聞紙を敷き詰める 床にじゅうたんを敷き詰めた部屋 相性 あの人とはどうも相性が悪い お互い相性がいい 言葉の学習 ~であれ~であれ 心を躍らせる 余計 ~分には ~ときた日には ~に目を向ける ~ものではない ~からみれば ~に越したことはない ~であれ~であれ:どちらの場合であっても」の 意味。後ろには事態に変わりがないことを示す表現が続くことが多い。 晴天であれ、雨天であれ、実施計画は変 更しない。 貧乏であれ、金持ちであれ、彼に対する気 持ちは変わらない。 試験の時期が春であれ秋であれ、準備の 大変さは同じだ。 アジアであれ、ヨーロッパであれ、戦争を 憎む気持ちは同じはずだ。 心を躍らせる(心が躍る) 期待や喜びのあまり胸をどきどきさせる(する)こと、という意味を表す 彼は合格通知書を手に心を躍らせながら、 電報を打つために郵便局に向かった。 彼は心を躍らせながら、そっと大先生に 近づいて質問をしてみた。 結婚式という晴れの日に彼女は心を躍ら せながら父について教会に入った。 余計 1)必要量を超えていて不必要な様子を表す 後で計算しなおしたら万円余計に払っていた。 余計働いたからって何もいいことはない。 (会議の反省)あの最後の一言が余計だったね。 余計 2)「なおさら、かえって」に似ているが、「なおさら」は 初めからかなり高い程度のものが更にある条件 によって程度が高まったというニュアンスで用い られる。「かえって」は予想される結果に反する結 果になることだけを表し、程度が高まる暗示はな い。例: ★見るなと言われると余計に見たくなる。 ~分には 「その限りでは」の意味 先生が教えた分には別に問題がないが、自分で 勉強すると質問がいっぱい出てくるのだ。 制限速度を守っている分には、危ないこともない だろう。 自分でやる分にはなにも思わないが、子供にや らせると心配でたまらない。 傍で見ている分には楽そうだが、自分でやって みるとどんなに大変かがわかる。 ~ときた日には:極端な行動や性質をもっ た人物を話題にして、「まったくあきれてしまう」と いった気持ちを表す。やや古めかしい話し言葉。 1.うちの女房ときた日には、暇さえあれば、居眠 りしている。 うちの親父ときた日には、天気さえよければ 釣りに行っている。 2.授業には毎回遅刻で、試験も零点ときた日 には落第するのも当然だ。 毎日うだるような暑さが続いて、しかも水不 足ときた日には愚痴も言いたくなる。 ~に目を向ける そちらを見る、関心を向ける、という意味を表す。 日本の文化に目を向けて物事を考えな ければならない。 我々は消費者に目を向けなければなら ない。 今までは鎖国だった日本はあれ以来、海 外に目を向けるようになった。 ~ものではない 1):人の行為を表す動 詞を受け、「…すべきではない」という意味を表す。 忠告を与えるような場合に使う。 人の悪口をいうものではない。 男は人前で泣くものではない。 動物はいじめるものではない。 ~ものではない 2):「できる」「わかる」の ような可能を表す動詞を受け、それが「不可能だ」と いう否定の気持ちを強調するのに用いる。 こんなすっぱいミカン、食べられたもんじゃ ない。 あいつに任せたら何をしでかすか分かった ものではない。 ~からみれば 「ある立場に立って判断すると」という意味を表す。 先生からみれば私のやり方は間違っているのか もしれないが、私はこれがいいんです。 あなたのような人からみれば、私の出張している ことなんかは急進的過ぎるということになるんで しょうね。 表面からみれば、彼女はおとなしいようだが、実 はとても芯の強い人なのだ。 時給からみれば悪くはないが、出勤日数が少な いので、応募者が少なくなるのだ。 ~に越したことはない 「…のほうがいい」という意味を表す。常識的に当 然と考えられていることについて使う場合が多い。 体は丈夫に越したことはない。 掃除のことを考えない限り、家は広いに越したこ とはない。 自ら進んでやってくれるに越したことはないが、 やる気がない場合は、やる気を起こさせなけれ ばならない。 頭のいい子であるに越したことはないが、そうで なくても、わが子である以上親が可愛がるのだ。 類語の学習 【ひとまず】 【差し当たり】 【とりあえず】 【たちまち】 【たちどころ】 【直ちに】 ひとまず: なにはともあれ、物事の面でも気持ちの面でも、十 分ではないが、一段落ついて、次の仕事や行動を本式に始める前に、 何かが行われることを表す。 住宅を購入するには、ひとまず五万元を支払う。 かぎをもらう段階になると、残り金額を一括支 払うことになっている。 日本に着いたら、ひとまず私のところに泊まっ てください。アパートを見つかったら、移して一 人生活をしてもらおう。 子供の大学入学通知書が来たので、ひとまず 安心した。といっても三年間だけで、三年後就 職やらでまた心配し出すだろう。 さしあたり:将来のことは考慮に入れず、当 面する現在の状況に対応する 目の前の島に最終目的はないが、さしあたりそ こに上陸して島に何があるかを見てみようと 思って島に上がった。 一層厳しい競争的環境の中で小規模大学であ る本学は、色々な点で不利な状況に置かれる だろうが、全学一丸となって、困難な道を切り 開かねばならない。さしあたり当面するいくつ かの課題について、私は未熟な意見を述べる。 さしあたり、語学の問題を解決して、それから 専門として何を勉強するかを考えよう。 とりあえず:本格的な対応は後回しにし て、できることをまず行う 彼のいうことはあまり当てにならないが、 とりあえず信じて試しにやってみよう。 見付からない、なくなったと言わないで、 とりあえず家の中でよくよく探して、それ でも出てこなかったら、警察に届けよう。 留学に当ってとりあえず必要なものを二 日間かかって、スーパーなどで買い集め た。 たちまち・たちどころ・直ちに 共通点: 短時間に大きな変化が起きたり、 その状態に達する たちまち 自然現象・事態、人の行為にかかわる事態 梅雨時の天気が変わりやすい。淡い日差しが 射してきたかと思うと、たちまち日差しが消えて、 空が曇り、続いて雨が降り出す日が多い。 食器洗濯乾燥機の開発はずっと失敗を繰り返 していたが、ある日テニスをやる時ヒントを得て、 さっそく開発にテストしてみたが、見事に成功し た。新発売の日に山積していた商品がたちまち 売切れてしまった。 たちどころ:時間をおかずに、立っているその 場ですぐに結果が現れる(たちまちより短い) 彼は切り紙が上手である。一枚の紙と挟みを 彼のところに持っていくと、たちどころにあなた にそっくりした横顔の切り紙をしてくれるのであ る。 あの子は特技があるようで、どんなパズルをや らせても、たちどころに正確な図案を見せてく れるのだ。 銀行の「貸し渋り」、そして日本経済の不況長 期化の理由が、簡単な分数を解くことで、たち どころに理解できる。 直ちに:ある事が行われてから時を置かずに 何かをすることを表す。 隣のお祖母さんは何かあると直ちに母親たち に言いつけるので、子供たちに嫌われて敬遠さ れている。 今度の旅行はたいへん内容の多いもので、時 間的には少々きつい。そのため、時間が来たら 直ちに出発するので、くれぐれも遅れないよう に、お願いします。 あの温泉は露天風呂の前から直ちに海が広が るので、美しい日本海を満喫できることがとて も気に入っている。
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