第五課 木の葉の魚

第六課
なぜ車輪動物がいないのか
新しい単語
 言葉の学習
 類語の学習

新しい単語








のどか
突き出る
生える
平ら
難渋
お手上げ
擦る
ずるずる








ごろごろ
立往生
起伏
富む
ばったり
あまねく
敷き詰める
相性
のどか




のどかな時代
のどかな雰囲気
のどかな春の一日
のどかな顔をしていた
突き出る



彼のあごは突き出ていた。
釘が向こう側に突き出てしまった。
この昆虫は目が突き出ている。
生える



かびの生えたパン;
少年にひげが生えてきた
去年、最初の知恵歯が生えた
平ら



どうぞお平らに
この箱は平らにお持ちください
気を平らにして彼の言うことを聞きなさい
難渋



問題の解決に難渋している
荒波に揉まれて難渋している船
道が滑りやすく難渋しながら進んだ
お手上げ



彼はその問題にお手上げだった
神出鬼没の怪盗に警察もお手上げだった
お手上げになる前に何か打つ手がありそ
うなものだ
擦る



墨をする
マッチをする
賭博で金をする
ずるずる



彼らは何か重いものをずるずる引きずって
いった
子供たちはミルクをずるずる飲んでいた
今日までずるずると返事を引き延ばしてき
た
ごろごろ



雷がごろごろ鳴っている
日曜日は家でごろごろしている
大きな岩が山腹をごろごろと転がり落ちた
立往生



自動車は雪の中で立往生した
停電のため何本も列車が立往生した
その俳優は舞台で立往生してしまった
起伏



起伏に満ちた人生を送る
なだらかに起伏する草原
彼は感情の起伏が激しい
ばったり



ばったり倒れる
店でばったり彼に会う
音はばったりとやんだ
あまねく



あまねく知られた
その事実は国内あまねく知れ渡った
国民にはあまねくその事実を知らせるべき
である
敷き詰める



庭の路に砂利を敷き詰める
箱の底に新聞紙を敷き詰める
床にじゅうたんを敷き詰めた部屋
相性


あの人とはどうも相性が悪い
お互い相性がいい
言葉の学習





~であれ~であれ
心を躍らせる
余計
~分には
~ときた日には




~に目を向ける
~ものではない
~からみれば
~に越したことはない
~であれ~であれ:どちらの場合であっても」の
意味。後ろには事態に変わりがないことを示す表現が続くことが多い。




晴天であれ、雨天であれ、実施計画は変
更しない。
貧乏であれ、金持ちであれ、彼に対する気
持ちは変わらない。
試験の時期が春であれ秋であれ、準備の
大変さは同じだ。
アジアであれ、ヨーロッパであれ、戦争を
憎む気持ちは同じはずだ。
心を躍らせる(心が躍る)
期待や喜びのあまり胸をどきどきさせる(する)こと、という意味を表す



彼は合格通知書を手に心を躍らせながら、
電報を打つために郵便局に向かった。
彼は心を躍らせながら、そっと大先生に
近づいて質問をしてみた。
結婚式という晴れの日に彼女は心を躍ら
せながら父について教会に入った。
余計
1)必要量を超えていて不必要な様子を表す

後で計算しなおしたら万円余計に払っていた。
余計働いたからって何もいいことはない。

(会議の反省)あの最後の一言が余計だったね。

余計
2)「なおさら、かえって」に似ているが、「なおさら」は
初めからかなり高い程度のものが更にある条件
によって程度が高まったというニュアンスで用い
られる。「かえって」は予想される結果に反する結
果になることだけを表し、程度が高まる暗示はな
い。例:
★見るなと言われると余計に見たくなる。
~分には
「その限りでは」の意味




先生が教えた分には別に問題がないが、自分で
勉強すると質問がいっぱい出てくるのだ。
制限速度を守っている分には、危ないこともない
だろう。
自分でやる分にはなにも思わないが、子供にや
らせると心配でたまらない。
傍で見ている分には楽そうだが、自分でやって
みるとどんなに大変かがわかる。
~ときた日には:極端な行動や性質をもっ
た人物を話題にして、「まったくあきれてしまう」と
いった気持ちを表す。やや古めかしい話し言葉。




1.うちの女房ときた日には、暇さえあれば、居眠
りしている。
うちの親父ときた日には、天気さえよければ
釣りに行っている。
2.授業には毎回遅刻で、試験も零点ときた日
には落第するのも当然だ。
毎日うだるような暑さが続いて、しかも水不
足ときた日には愚痴も言いたくなる。
~に目を向ける
そちらを見る、関心を向ける、という意味を表す。



日本の文化に目を向けて物事を考えな
ければならない。
我々は消費者に目を向けなければなら
ない。
今までは鎖国だった日本はあれ以来、海
外に目を向けるようになった。
~ものではない 1):人の行為を表す動
詞を受け、「…すべきではない」という意味を表す。
忠告を与えるような場合に使う。



人の悪口をいうものではない。
男は人前で泣くものではない。
動物はいじめるものではない。
~ものではない 2):「できる」「わかる」の
ような可能を表す動詞を受け、それが「不可能だ」と
いう否定の気持ちを強調するのに用いる。


こんなすっぱいミカン、食べられたもんじゃ
ない。
あいつに任せたら何をしでかすか分かった
ものではない。
~からみれば
「ある立場に立って判断すると」という意味を表す。




先生からみれば私のやり方は間違っているのか
もしれないが、私はこれがいいんです。
あなたのような人からみれば、私の出張している
ことなんかは急進的過ぎるということになるんで
しょうね。
表面からみれば、彼女はおとなしいようだが、実
はとても芯の強い人なのだ。
時給からみれば悪くはないが、出勤日数が少な
いので、応募者が少なくなるのだ。
~に越したことはない
「…のほうがいい」という意味を表す。常識的に当
然と考えられていることについて使う場合が多い。




体は丈夫に越したことはない。
掃除のことを考えない限り、家は広いに越したこ
とはない。
自ら進んでやってくれるに越したことはないが、
やる気がない場合は、やる気を起こさせなけれ
ばならない。
頭のいい子であるに越したことはないが、そうで
なくても、わが子である以上親が可愛がるのだ。
類語の学習

【ひとまず】 【差し当たり】 【とりあえず】

【たちまち】 【たちどころ】 【直ちに】
ひとまず:
なにはともあれ、物事の面でも気持ちの面でも、十
分ではないが、一段落ついて、次の仕事や行動を本式に始める前に、
何かが行われることを表す。



住宅を購入するには、ひとまず五万元を支払う。
かぎをもらう段階になると、残り金額を一括支
払うことになっている。
日本に着いたら、ひとまず私のところに泊まっ
てください。アパートを見つかったら、移して一
人生活をしてもらおう。
子供の大学入学通知書が来たので、ひとまず
安心した。といっても三年間だけで、三年後就
職やらでまた心配し出すだろう。
さしあたり:将来のことは考慮に入れず、当
面する現在の状況に対応する



目の前の島に最終目的はないが、さしあたりそ
こに上陸して島に何があるかを見てみようと
思って島に上がった。
一層厳しい競争的環境の中で小規模大学であ
る本学は、色々な点で不利な状況に置かれる
だろうが、全学一丸となって、困難な道を切り
開かねばならない。さしあたり当面するいくつ
かの課題について、私は未熟な意見を述べる。
さしあたり、語学の問題を解決して、それから
専門として何を勉強するかを考えよう。
とりあえず:本格的な対応は後回しにし
て、できることをまず行う



彼のいうことはあまり当てにならないが、
とりあえず信じて試しにやってみよう。
見付からない、なくなったと言わないで、
とりあえず家の中でよくよく探して、それ
でも出てこなかったら、警察に届けよう。
留学に当ってとりあえず必要なものを二
日間かかって、スーパーなどで買い集め
た。
たちまち・たちどころ・直ちに
共通点:
短時間に大きな変化が起きたり、
その状態に達する
たちまち
自然現象・事態、人の行為にかかわる事態


梅雨時の天気が変わりやすい。淡い日差しが
射してきたかと思うと、たちまち日差しが消えて、
空が曇り、続いて雨が降り出す日が多い。
食器洗濯乾燥機の開発はずっと失敗を繰り返
していたが、ある日テニスをやる時ヒントを得て、
さっそく開発にテストしてみたが、見事に成功し
た。新発売の日に山積していた商品がたちまち
売切れてしまった。
たちどころ:時間をおかずに、立っているその
場ですぐに結果が現れる(たちまちより短い)



彼は切り紙が上手である。一枚の紙と挟みを
彼のところに持っていくと、たちどころにあなた
にそっくりした横顔の切り紙をしてくれるのであ
る。
あの子は特技があるようで、どんなパズルをや
らせても、たちどころに正確な図案を見せてく
れるのだ。
銀行の「貸し渋り」、そして日本経済の不況長
期化の理由が、簡単な分数を解くことで、たち
どころに理解できる。
直ちに:ある事が行われてから時を置かずに
何かをすることを表す。



隣のお祖母さんは何かあると直ちに母親たち
に言いつけるので、子供たちに嫌われて敬遠さ
れている。
今度の旅行はたいへん内容の多いもので、時
間的には少々きつい。そのため、時間が来たら
直ちに出発するので、くれぐれも遅れないよう
に、お願いします。
あの温泉は露天風呂の前から直ちに海が広が
るので、美しい日本海を満喫できることがとて
も気に入っている。