WEEKLY REPORT - セントラル商事

WEEKLY REPORT
2010 年 09 月 27 日号 No.67
CONTENTS
主要銘柄 展望コメント&チャート
最新 CFTC 建玉明細(当社お客様専用情報より。先物情報ネットワーク提供)
週間相場データ(今週休載)
コモディティーカレンダー
金
最高値更新
ゴールドは上昇トレンド維持した堅調な一週間であった。$1275 で始まり、ドルが軟調な展開の
中でオプション絡みのヘッジ玉、ファンドの買い等を受けて上昇。COMEX で$1298、スポットで$1296
付近と最高値を更新した。24 日の東京市場では$1290 台前半。ETF の残高の伸びはスローダウン。
アジアでは現物市場からの還流売りが出ている。注目された FOMC では追加緩和の可能性が示唆さ
れ、これも追い風に。また、アイルランド経済にかかる懸念が再燃し、欧州圏内懸念国の対ドイツ
国債スプレッドも拡大を続けたこともゴールドにはサポート要因となった。一方で円建は、ドル/
円が先週の介入以降、対主要通貨でのドル安から小幅ながら円高になったこともあり、先週と変わ
らない 7 月上旬以来のレベルでの取引に。本邦需要家は高値を嫌気、回収玉は増加。
オプションのポジションヘッジに絡む買いで取りあえずのターゲットである$1300 をどうトラ
イするか。テクニカル的には買われ過ぎていることもあり、市場のセンチメントによりけりか。
白金・パラジウム
アジア実需は高値を嫌気
プラチナは$1615 付近でオープン。米経済指標は強弱まちまちながら、ゴールドが最高値を更新す
る中、連れて堅調な展開に。ハト派の内容だった FOMC 声明の一方で、全米経済研究所は 2009 年6
月にリセッションは終息と発表。二番底懸念から上値が非常に重かった 8 月から 9 月中旬とは打っ
て変わり、出遅れていたこともあり資金が入っている。FOMC の追加緩和期待も追い風に。5 月中旬
以来の高値$1643/1647 まで上昇し、24 日の東京市場では$1630 台。アジアの宝飾市場は高値を嫌
気。ゴールドと同様に利益確定の売りが優勢となった。円建は日銀介入と海外高で 6 月下旬以来の
4,500 円台の高値を付けた。パラジウムはプラチナと比べアウトパフォームしてきたが、先週から
今週半ばにかけてはスプレッド取引の巻き戻しがみられた。先週に 5 月以来の高値を付けた後、軟
調に推移し、週前半はその流れを受け継ぎ$524/528 まで下落。FOMC 前には利益確定も出ていた。
ただ、FOMC 後に再び反転し$545/550 の高値を付け、24 日の東京市場では$550 台半ばのレベル。円
建価格は為替に振り回されて 1,500 円絡みのレンジで上下動。最高値を付けているゴールドの動向
も気になる。センチメントを牽引しているだけに、$1300 達成後の利益確定の売りが優勢となれば、
メタル全般的に軟調な展開となろう。
セントラル商事株式会社 WEEKLY REPORT
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トウモロコシ
上昇一服
シカゴコーン市場は先週までの強気の流れも一服し調整局面を迎えた。12 月限は週初に¢523.75
の高値をつけた後、徐々に手仕舞い売りに押され¢500 を割り込んでいる。独自要因として新たな
弱材料が現れたわけではないが、これまでの上昇局面で強材料が織り込まれたことと、やや買い疲
れ感が出たといったところか。また、ロシアでの降雨により相関性の高かった小麦相場が上値を削
ったことや、レンジブレイクした大豆に資金がシフトしたことも下落の要因。つまり他穀物相場か
らの影響もあったようだ。大局的なアップトレンドが崩れたわけではなく、テクニカル面が悪化す
るまでには至っていないが、再び上値を伸ばすには新たな強材料が必要と思われる。目先注目され
るのは 30 日に USDA(米農務省)より発表される四半期在庫報告だが、市場では「意外に弱気な数
字となるのでは」、との声も聞かれる。また、全米の収穫が進む中でその単収値が今後どの程度修
正されていくかも焦点となろう。
東穀取とうもろこし市場は海外同様に反落した。先限は先週末に 24,200 円の年初来高値をマー
クして以降、今週は調整安を強いられた格好。ドル/円レートも再び円高に振れたことでサポート
要因とはならず、週末にかけては 23,000 円台半ばへと下落している。本邦は祝日に伴って営業日
が少なかったこともあり、概ねポジション調整が中心。買い方の手仕舞い売りが進んだ様子で、再
び上昇に向かうには海外同様新規の強材料が欲しいところか。
大豆
レンジブレイク
シカゴ大豆市場はコーンとは対照的に上値を伸ばす展開となった。11 月限は、先週末にこれまで
の¢1000 台前半を中心としたレンジをアップサイドにブレイクしたことでテクニカル面は強気に。
その後も徐々に上値を伸ばして¢1098.25 レベルの年初来高値をマークした。輸出需要が好調なこ
とや中国・南米の天候懸念を受け、大豆もコーンや小麦に遅れて年初来高値を上抜いた格好。米国
が収穫期に入る中、南米では作付けが始まる時期となるが今年は乾燥気候が心配されているようだ。
ただ、米国産については豊作が依然として見込まれているため、今後南米の天候が回復するようで
あると上値を削られる可能性もあるだろう。
東穀取一般大豆市場は海外高を受け上昇。先限は週初に 45,010 円の年初来高値をつけた。ただ
その後は、他穀物安の影響もあり、やや上値を削っている。海外同様にテクニカル面が好転したこ
とで目先は為替が再び大幅な円高基調とならない限りは底堅い展開が見込まれる。
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粗糖
保合い気味に推移
ICE 粗糖市場は高値圏での保合い局面。10 月限は週初に¢25.60 の年初来高値をつけたが、その
日はコーヒー同様に FOMC を控えた手仕舞い売りに押され上ヒゲを残す形で陰線引けした。チャー
ト面に短期的な頭打ち感があったことからその後は¢23 台半ばまで続落。ただ週央以降はユーロ
/ドルの上昇などを受け再び持ち直している。ファンダメンタルズ面では依然ブラジルの出荷停滞
や乾燥気候、インドの豪雨・洪水による生産減少懸念などがサポートとなっている。総取組高は
70 万枚近くをピークに現在は減少傾向で内部要因はやや弱気となっている状況。ただ、チャート
面は大きく崩れていないため、目先の需給ひっ迫感が払拭されなければ大幅なダウンサイドリスク
は低そうだ。
東穀取粗糖市場は概ね海外同様の値動きとなり、週初に急落した後は値を回復した。先限は
45,000 円トライには失敗した格好で現在は 44,000 円を挟んでの推移となっている。大局的なアッ
プトレンドは維持しているが、ボラティリティが高まっている点には注意。引続き期近主導で堅調
に推移できるかどうかが注目される。
コーヒー
チャートが崩れる
ICE コーヒー市場は下落。12 月限は先週¢190 台での高値保合いとなったが、今週は週明け早々に
10 セント近く急落した。下落の要因として、独自のファンダメンタルズ面からは特筆すべき材料
は依然見当たらない。乾燥気候が懸念されていたブラジルで降雨予報があった点は弱材料だが、
元々テクニカルや内部要因が主導で上昇してきたコーヒー市場に対してさほど影響はなく、単に¢
190 台での保合いが長引いたことで利食い売りが一旦出たといったところか。週初は FOMC を控え
て株式市場が堅調に推移したため、これまでソフトコモディティ市場に流入していた資金の巻き戻
しがあり、その影響も下落の一因となった模様。節目となる¢200 レベルを試すことなくチャート
が崩れた事で目先はやや上値重い展開に移行しそう。
東穀取アラビカコーヒー市場は海外安を受け下落。先限は 26,000 円の節目は維持したものの、
先週末の 27,000 円レベルからは大きく値を削った。今週は営業日が少なかったことで週初にスト
ップ安をつけて以降は動意乏しい展開。為替が円高に振れたことも重石で精彩を欠いた。目先も新
規の独自材料が現れない限り、明確な方向感は出づらいと思われる。市場センチメントが相場の動
向を支配しそう。
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ガソリン・灯油
再び保合いへ
WTI 原油は方向感なく推移。11 月限は$70 台半ばを中心とした保合いに終始し、目立った動きは
見られなかった。9 月 14 日に$78 レベルの高値をつけて以来、相場は戻売りに押されておりテク
ニカル面は弱気となっている。FOMC 後の株高やドル安といった外部要因もサポートとはならず、
原油独自の強材料が現れないことで積極的な買いは手控えられたようだ。ゴールドや穀物など、比
較的トレンドが明確な市場へと引続き資金はシフトしていることも精彩を欠いた要因。目先も月末
にかかるポジション調整中心の展開が予想され、独自材料がなければレンジ推移を継続しそうだ。
東工取石油製品市場は、海外の上値の重さを受け上昇一服。ガソリン・灯油とも月初から緩やかな
戻り基調にあったものの、その流れがストップしてしまった格好で上値は重かった。ドル/円も先
週の円売り介入による影響が薄れてきたことで円安が一服しておりサポート要因とはならず。今週
は東京工業品取引所の夜間立会延長や飛び石連休があったことで積極的なポジションメイクは手
控えられ、概ね買い方の手仕舞い売りに押されたようだ。国内もしばらくは動意乏しい展開となり
そう。
ゴム
高値更新
東工取ゴム市場は反転。当限 9 月限は翌 10 月限の下ザヤを売られて全般的なサヤは順ザヤ化した
が、荷圧迫感の後退等もあり 280 円台前半の安値から週末の納会にかけて 300 円レベルの高値に戻
した。一方の先限は順ザヤを維持したことで当限の上昇がサポートとなると共に連休前の上海ゴム
市場が再び直近の高値圏に急速に切り返したことで 300 円の節目、302 円レベルの直近高値をブレ
イクし 4 月末以来の高値圏となる 310 円台に値を上げた。
需給面からの主だった支援材料に乏しく、また相場も順ザヤ化したことで先限の高値を買い進む
には警戒感もある。一方で産地オファーの高留まり、上海市場の反発、テクニカル面からの強さを
受けてトレンドフォローの動きも出てきている。目先は休場明けの上海市場の動向がポイントのひ
とつ。月末・四半期末、また中国は 10 月 1 日-7 日にかけてまとまった休場を控えていることで、
展開としては神経質なものとなりそうだ。ファンドのトレンドフォローの買いが続くか否かもポイ
ント。穀物相場の例もあり、トレンドフォローのロングに安易に向かうのは避けたい局面。ただ、
限月乗換え売買の活発化も見込まれ、先限へのロングの乗換えによる上ブレ局面があれば、そこは
一時的に売り場となる可能性はある。
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外為
ドルの上値重い
ドル/円レートは小幅反落。先週は政府・日銀の円売り介入があったことで 85 円台後半まで円
安が進んだものの、その影響も今週は薄れてしまい再び円高傾向に振れた。要因としては、介入が
単独だった点。米国は自国の景気対策として外需に頼る方針であることから、ドル安を容認するス
タンスをとっている。また 21 日に行われた FOMC ではバーナンキ FRB 議長より、「景気改善に向け
た追加支援の用意がある」と、更なる緩和策がほのめかされたことで、金融政策で相変わらず遅れ
を取っている本邦の円に対しての上値圧迫要因となった。目先も当局が積極的に動かない限り、ド
ル/円は円高トレンドを再開する可能性があるだろう。
一方、ユーロ/ドルは先週の戻り基調を継続し週初に$1.34 台まで上昇。米国における追加金
融緩和の示唆がサポートとなった。その後はアイルランドの GDP が悪化したことや同国金融機関へ
の懸念から上昇が一服したが、大局的なドル安基調は続いている。
来週発表が予定されている主な米経済指標は、シカゴ連銀全米活動指数、消費者信頼感指数、第
2 四半期 GDP 確報値、シカゴ購買部協会景気指数、個人所得支出、ミシガン大消費者信頼感指数、
ISM 製造業景況指数、建設支出などがある。引続き市場センチメントを大きく変えるような結果と
ならなければドルは円に対して上値重く推移しそう。今週は本邦の営業日が少なかったこともあり
ジリ安の展開となったが、来週は当局の動向が再び注目されるところ。
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Commodity Calendar
国内市場・海外市場の予定
・海外の各種統計報告は日本時間の配信日となっています。
・取引情報報告日程休日等は変更される可能性がありますのでご了承ください。
・正確性、完全性に万全を期してはおりますが、これを保証するものではありません。
・各商品取引所のホームページもご確認頂きますようお願い致します。
9/10月
国内
海外
納会 東京小豆9月限
発会
その他 貿易統計
納会
発会
その他
納会
発会 東京小豆3月限
その他
納会 NY貴金属9月限
統計 ・USDA検証高
・米国ガソリン価格
・生産状況 コーン・大豆
・作柄状況 コーン・大豆
その他
米消費者信頼感指数
27 日(月)
28 日(火)
納会
発会
その他 日銀短観
輸入通関実績
29 日(水)
納会 東京原油9月限
発会
その他 資源エネルギー統計
自動車生産・輸出実績
納会 NYガソリン、暖房油10月限、ICE粗糖10月限
統計 ・DOE石油在庫統計
・USDA成約高予測
その他
米新規失業保険申請件数
米GDP
鉱工業生産
納会 東京原油3月限、東京粗糖11月限
発会
その他
納会
統計 ・USDA週間成約高
その他
米建設支出
米個人所得・消費支出
消費者物価指数
納会
発会
その他
納会
統計 ・CFTC建玉
その他
30 日(木)
1 日(金)
2 日(土)
納会 ICE改質ガソリン、暖房油10月限
統計 ・API石油在庫統計
・CBOT穀物在庫
・石油製品供給統計
その他
[
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から 30 倍という著しく大きな額になります。また取引証拠金等は、その後の相場の変動によって追加の預託が必要になることがありますので注意が必要
です。但しその額は、商品や相場の変動によって異なり、一様ではありません。
委託手数料について
ディスクロージャー資料について
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