マクロ経済学初級I 第4回

マクロ経済学初級I 第4回
第4回講義の目標
• マクロ経済のさまざまな指標について学ぶ
• マクロ経済学の目標とは何かを学ぶ
マクロ経済の指標
•
•
•
•
国内総生産(GDP)
雇用 と 失業率
物価指数
利子率
• 財政収支
• 国際収支
• 為替レート
GDP
• 一定期間内に 国内で 生産された
最終生産物の 市場価値額 の総和
• 一定期間内に国内で生み出された付加価値
内閣府のデータから作成
日本の国内総生産
520
515
510
GDP(兆円)
505
500
495
490
485
480
475
96
97
98
99
00
01
03
02
04
05
年度
国内総
生産
兆円
名目経
済成長
率
実質経
済成長
率
508.4
513.3
503.3
499.5
504.1
493.6
489.9
493.7
498.3
503.4
%
2.4
1
-1.9
-0.7
0.9
-2.1
-0.8
0.8
0.9
1
%
2.9
0
-1.5
0.7
2.6
-0.8
1.1
2.1
2
2.4
アメリカ経済のGDPの推移
1869–2002年
雇用状況を把握する指標
• 就業者
• 失業者
– 就労意欲はあるが就業できていない人々
• 労働力人口=就業者人口+失業者人口
• 非労働力人口
– 労働市場から退出している人々の数
– 定年退職者、学生、専業主婦など
失業率
• 失業率=失業者人口/労働力人口
• 雇用率=就業者人口/労働力人口
• 有効求人倍率=求人数/失業者数
日本の失業率
6
5
%
4
3
2
1
0
2002
2003
2004
2005
NIKKEI NETのデータから作成
2006
2007
http://www.nikkei.co.jp/keiki/shitugy/ から借りました
アメリカ経済の失業率の推移, 1890-2002
財サービスの価格を把握する指標
• 物価指数
• 経済で取引されている財サービスの価格を
異なる時点で比較できるようにした数値
(正確な定義は後に行う)
• 消費者物価指数は消費者が直面する財サー
ビスの価格についての物価指数
消費者物価指数 (2005年=100)
101
100.5
100
99.5
99
98.5
2002
2003
2004
2005
2006
NIKKEI NETのデータから作成
2007
アメリカ経済の消費者物価指数の推移, 1800-2002
資産の運用益、価格を把握する指標
• 利子率
• 短期の利子率
– コールレート
• 長期の利子率
– 銀行貸出利子率
– 国債の利回り
コールレート、国内銀行貸出約定平均金利、 10年国債利回り
2.5
2
国内銀行貸出約定平均金利
%
1.5
1
10年国債利回り
0.5
0
コールレート
2002
2003
2004
NIKKEI NETのデータから作成
2005
2006
2007
財政状況を把握する指標
• 財政収支=税収-政府支出
これは1年間などのような一定期間で測るもの
GDPと同様に フローの概念
財政収支が負ならば 財政赤字が出ている。
• ある時点での政府債務は、その時点までの
財政赤字の累積額
ストックの概念
アメリカ連邦政府の支出と税収の推移, 1869-2002
国際取引を把握する指標
• 貿易・サービス収支=輸出額ー輸入額
• 為替レート
– 異なる国の通貨の交換比率
– 例:ドルと円の交換比率
日本の貿易・サービス収支
14000
12000
億円
10000
8000
6000
4000
2000
0
2002
2003
2004
2005
NIKKEI NETのデータから作成
2006
2007
アメリカの輸出と輸入の推移, 1869-2002
円建てドルレート、円建てユーロレート
円/ドル 円/ユーロ
180
160
円/ユーロ
140
120
100
円/ドル
80
60
40
20
0
2002
2003
2004
2005
2006
2007
マクロ経済学の問い(目標)
•
•
•
•
長期の経済成長の要因は何か?
何が経済の変動をもたらすのか?
何が失業を引き起こしているのか?
何が価格を変化させるのか?
• 世界の経済情勢の変化が自国にどのような影響を
与えるのか?
• マクロ経済の状態を改善するためにどのような政策
をとることができるのか?またその効果はあるの
か?