シンポジウム 「フッ素の現在と未来」 2004年度フッ化物洗口の全国調査 福岡歯科大学口腔保健学講座 NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議 (NPO日F会議) 晴佐久 悟 調査概要 NPO日F会議の前進である日本むし歯予防 フッ素推進会議は、1983年から隔年ごとに全 国の集団におけるフッ化物洗口の実態調査(合 計10回)を実施している。 今回は、NPO法人になってから初めての全国 調査である。 調査方法 <調査期間> 2004年3月-5月 <対象> NPO日F会議会員及び当会議で把握している歯科 医師、行政、学校等の実施関係者 <実施内容> 施設数、人数、その他(洗口回数、洗口剤、洗口液 フッ化物濃度、経費負担者等) <実施方法> 調査票を郵送またはメールにて依頼し、回収する 調査結果①(2004年度調査) 全国、各ブロック毎の実施人数、施設数 Rank ブロック 1 2 3 4 5 6 北信越・東海 九州・沖縄 中国・四国 北海道・東北 近畿 関東 全国合計 実施人数 200,384 58,421 56,726 35,840 31,409 13,922 396,702 実施施設数 1,803 811 506 406 232 165 3,923 全国で約40万人、4千施設が実施 調査結果②(2004年度調査) 県別*1の実施人数分布(全国) 1万人以上 5千-1万人未満 5千人未満 未実施 *1:県別の実施人数はパンフレット18pをご覧ください。 調査結果③(2004年度調査) 実施人数県別上位5 Rank 1 2 3 4 5 道府県 新潟 愛知 静岡 佐賀 富山 実施人数 81,403 41,882 30,663 24,558 19,897 実施施設数 767 311 322 307 149 *ヒント:12歳児の一人平均むし歯数がもっとも少ない県 調査比較① 実施状況の推移(1983-2004年) 施設数 千 4.5 4 3.5 3 洗口人数 NPO日F目標値 360% 130% 約10万人増 120 万 100 80 2.5 60 2 1.5 40 1 20 0.5 0 0 1983 1985 1987 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 年 調査比較②(2002-4年度の比較) 実施増加数(前回比較)の県別上位5 Rank 1 2 3 4 5 道府県 愛知 山口 佐賀 静岡 埼玉 実施増加人数 25,162 11,660 11,072 9,385 4,556 前回調査比 2.5 3.3 1.8 1.4 2.2 NPO日F会議 フッ化物洗口最新ニュース 秋田県 平成16年度で県内100ヵ所の園で 実施するための事業費の予算を 計上 大分県 大分県歯科医師会のモデル 事業として、平成16年県内 の12園でフッ化物洗口実施 兵庫県神戸市 平成16年度の事業費で、 フッ化物洗口市内全園実施 のための予算を計上 牛肉 海 2ppm 1.3ppm 地表 280ppm あらゆる食べ物、自然のものにフッ素は含まれています。 えび 49ppm むし歯予防に上手に利用 海草 2.3-14.3ppm 貝 1.5-1.7ppm 集団におけるフッ化物洗口 フッ化物洗口は ・むし歯予防効果が高い ・手技が簡便 ・安全性が高い 集団での利用は個人利用と比較して ・継続性が高く ・費用が低く ・管理を行いやすい むし歯予防対策として 科学的な根拠に基づいた公衆衛生対策 全国で普及すれば・・・ 健康日本21の目標値「12歳児のむし歯数を1歯以下にする」を達成 →8020に貢献→QOLの向上、健康寿命の延伸に貢献 フッ化物洗口を普及するには・・・ NPO日F会議 全国ネットワーク 県 国 県歯科医師会 厚生労働省 県行政・保健所 文部科学省 県教育委員会 日本歯科医師会 情報の支援、共有化 市町村 郡市区歯科医師会 市町村行政 園・学校 普及のためのNPO日F会議の新事業 ①NPO日F会議ホームページの開設 (URL:http://www8.ocn.ne.jp/~nichif/) 日本、世界におけるフッ化物に関する情報を蓄積しており、情 報データファイルをダウンロードできる。 ②メーリングリスト事業 全国のフッ化物の情報を会員に迅速にメールで伝達できるよう にしている。 フッ化物を専門にしている大学職員、行政職員、開業医が100名 以上登録しておりフッ化物の質問等も受け付けている。 *登録は、会員を対象としております。 ③研修会の普及・支援事業 各地域での研修会の実施・支援、講師の派遣等を実施している。 入会ご希望の方は、NPO日F展示場所で登録手続きをされてください。
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