氷上情報教育研究会 成果実践報告会 ICT利活用における児童の学習意欲と学力の関係について ~3年生算数科かけ算の筆算における少人数指導の1実践~ 丹波市立西小学校 教諭 細見 隆昭 2007年2月25日(日) 神戸市ハーバーランドダイヤニッセイビル 研究のねらい ICTを利活用すると、児童の学習の意欲が高 まり、学力が身につくのか? 私のとりくみ 1. かけ算の仕方を視覚に訴えながら楽しく考え る(デンカケ) 2. ドリル教材を用いて、表現処理能力の向上を ねらう(インタラクティブスタディ) 研究の方法 3年生 27名 少人数にわける ICT利活用あり ICT利活用なし 教科 算数科 かけ算の筆算の 仕方を考えよう 導入 ICT利活用あり 教科書を大きく写して筆算の仕方を考えた 大事なところはスクリーンにペンで書き込む 導入 ICT利活用なし 黒板とチョーク、フラッシュカード 少人数指導 質問が気軽にできる 練習 ICT利活用あり インタラクティブスタディは答え合わせが瞬時 ルール 2回間違えると手を挙げる ノートを見て、個人指導をする 効果的なノート指導 手を挙げた児童 のノートを見る ↓ 何を間違っている のか確認する。 ↓ 指導する 練習 ICT利活用なし レベルに応じたプリント学習 自分で答え合わせをして、教師は気になる子を指導する 客観テストの結果 「ICT利活用あり」のクラスが定着していた ICT利活用あり ICT利活用なし 80.1 77.8 日本標準 テストA を使用 思考判断・表現処理・知識理解の平均点 3年算数かけ算の筆算 客観テストの結果 観点別到達度 41.1 40.1 39 思考判断 45.4 45.8 表現処理 41 36.4 31.7 知識理解 42 活用あり 活用なし 全国平均 0 10 20 30 到達度 40 50 観点ごとの分析 思考判断 教科書を大写しして、教師や児童が筆算の仕方を視覚的 に考えることができた。 表現処理 コンピュータを使って問題演習をしたり、本当に支援が必要 な児童に効果的に関わることで向上した。 少人数でプリントをどんどん演習することも効果がある。 知識理解 どちらも全国平均を下回る。指導方法の改善が必要。 数え棒による具体物の操作を取り入れる必要あり。 意識調査の結果 ICT利活用ありのクラスでは「教師や児童自身 がコンピュータやインターネットを使うと授業の 内容がわかりやすくなる」と思う児童が多かっ た。 「学習内容を十分理解できた」と思う児童が多 かった。 少人数で授業を行うと、質問がしやすい、発表 がしやすいという自由記述があった。 まとめ ICTを利活用すると児童の学習に対する満足 度があがり、その結果算数の能力が向上する 3学期には、2桁×2桁の筆算の単元で、クラ スと指導法を入れ替え、再検証を行う。 少人数指導を担当する教員とも指導方法を共 有し、ICT利活用の裾の尾を広げたい。
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