6年間の学びを保障する授業設計と学校力

6年間の学びを保障する
授業設計と学校力
「情報活用の実践力」の育成と評価を中心とした校内体制のあり方
氷上情報教育研究会
芦田繁昭
婦木 巧
岸田隆博
これまでの経過
担任が1年で変わる
ねらいを共有できない
6年間を見通した学びの保
障ができない
・ 学びを保障する授業設計と学習歴の共有
・ ルブリック(評価指標)の活用と共有
子どもの学びを保障する組織ワークの実現
授業設計支援システムの開発
(1)学習支援システムの概要
③学 習 歴
①授業設計
②評
価
① 授業設計
(2)学習目標および活用ユニットの明確化
授業設計 教師用学習設計フロー
学
学習材
流れの詳細
習
目
標
を
骨
格
に
支援
評
価
授業設計支援システムの開発
② 評
価
②評
評 価
価
②評 価 自己評価ワークシート
同じ活動を振り返
ることで、確実に
ねらった力を身に
つけさせる。
①目標 ②自己評価
③教師評価
授業設計支援システムの開発
③ 学習歴
③学習歴
全校の単元記録
単元の概要・資料・到達度等
③ 学習歴
学習目標の達成評価
○当該学年でどの目
標をねらって学習を
したのか。
○ねらった目標の回
数によって色は違う
○次年度の担任が
具体的に見えやすい
形での引き継ぎのた
めの工夫
教師の変容は
• 学年間の引き継ぎや授業作りの話し合いが活性化
指導案の添付で
学習が分かる
指導計画が立
てやすい
学習履歴の蓄積
が参考になる
教職員の意識変化
1.子どもの成長やねらいを共有しようとする
組織ワークの意識化
2.学年間のつながりを意識した教職員相互の
交流や研修
3.育てたい力を計画的に埋め込んだ単元構想
これまでの経過
平成12年度
「6年間の学びを保証する授業設計支援システムの導入」
学びを育てる
「組織ワーク」の実現
第28回栃木大会
第29回沖縄大会
にて報告
当時1年生の児童が、「平成18年3月卒業」
継
続
的
な
取
り
組
み
目的と方法

目的
• 「6年間の学びを保証する授業設計支援システ
ム」を導入した学校と、導入していない学校では
「情報活用の実践力」に違いがあるか

方法
• 調査問題を回答させ、回答を比較し、分析する
調査問題の実施
対象
(丹波市内の5小学校、6年生児童数203名)

• 導入した学校
• 導入しなかった学校

2校(児童数46名)
3校(児童数157名)
実施時期(平成18年3月)
調査用紙
調査用紙の工夫
「6年生の総合的な学習の時間で【災害に強い
街づくり】について調べ、おうちの方や地域の
方々に来ていただいて発表することになりました。」
見通す
まとめる力
集める力
伝える力
自ら課題を見つけ、課題解決のため
の見通す力を問う項目
活用なし
「どんな方法」で
120%
調べますか?
活用あり
大きな違いがあるようには
見えないが
インタビューを詳しく見ると
100%
80%
60%
40%
20%
テ
レ
紙
手
ビ
・ビ
デ
オ
X
A
・F
話
電
ン
ケ
ー
ト
ア
館
本
・図
書
料
新
聞
・資
ー
ン
タビ
ュ
イ
イ
ン
ター
ネ
ット
0%
インタビューの相手は
活用なし
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
活用あり
誰から情報を
集めるのか
消防署や被害にあった人
インタビューする
相手を選択する。
より価値のある
情報を
その他の人
課題解決に必要な情報を目的に応じた情
報手段を活用して集める力を問う項目
「何」を持って
調べに行きますか?
活用なし
活用あり
情報を集
める手段
の選択範
囲が広い
120%
100%
筆記用具と
同じ必需品
である
80%
60%
40%
20%
ノ
等
料
紙
問
資
ー
ト、
メ
モ
用
な
コ
ー
ダ
レ
ス
ボ
イ
質
紙
ど
オ
ビ
デ
メ
カ
メ
ラ
・デ
ジ
カ
筆
記
用
具
0%
集めたヒントを整理して、ふさわしい
方法でまとめる力を問う項目
活用なし
「どんな方法」で
まとめますか?
80%
活用あり
ふさわしい
まとめ方の
意識
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
画
・絵
章
文
・グ
ラ
ニ フ
ュ
ー
ス
流
す
ズ
音
ク
イ
P
O
H
ビ
デ
ポ オ
ス
タ
ー
居
芝
劇
聞
新
本
紙
を
図
用
紙
・模
コ 造紙
ン
ピ
ュ
ノ
ー
ー
タ
ト・
プ
リ
ン
ト
0%
まとめる内容は
「4枚まで」のスライド
まででまとめよう
120%
活用なし
活用あり
「伝えるため」のまとめ
方を身につけている
100%
80%
60%
78%
40%
20%
40%
0%
4枚で
4枚まで
導入した学校から見えてきた成果




インタビューする相手を明確にし、より価値の
ある情報が収集できる
デジタルカメラなどの情報収集に必要な持ち
物の意識が高い
調べてきた内容をまとめる手段が豊富である
まとめる内容が分りやすく整理できる
おわりに
児童の回答の分析を終えて
①目標や評価の共有化
②「いつ」「どのような」学習を
③目に見える形で、次年度へ引き継ぐ
学びを育てる組織ワークの大切さと
それ自体の引継ぎの大切さ