教育同人社「計算デジドリル」 実践事例 6 年 フラッシュカードで取り組む「分数」 新宿区立花園小学校 折田 和宙先生 ■はじめに 任意に設定できるので,児童の様子に応じて無駄 6年生では5年生で拡張された乗法・除法の意 なく既習事項の確認ができるでしょう。また,導 味から,乗数・除数が分数の場合の計算の仕方を 入時だけでなく,単元中ごろの帯分数を用いた乗 考えていく学習を行います。言葉や式,数,図, 法の場面でも,授業の導入時に帯分数→仮分数, 数直線を用いながら計算の仕方を考えていきます 仮分数→帯分数のフラッシュカードで既習内容を が,その前提として約分を素早くする力や帯分数 確認することで児童がスムーズに学習内容に取り と仮分数を変換する力が十分定着している必要が 組めるようになるのです。 あります。また,除数が分数である場合の計算で は逆数の学習を行います。逆数の考え方は,小学 校のみならず中学以降の数学の学習でも大きな意 味をもつものなので,小学校のうちからしっかり と定着させておく必要があります。 分数 (フラッシュカード) 除数が分数になる計算では,逆数の考え方が登 場します。授業で分子と分母を入れ替えると逆数 になるということを押さえたあとはデジドリルの 出番です。フラッシュカードでテンポよく逆数を 答えさせていきながら,逆数の求め方をしっかり と身に着けさせることができるのです。 乗数が分数の計算の導入では,約分のフラッ シュカードを用いて既習内容の確認を行うと同時 にその理由について説明させます。最初はマニュ アルの設定で,1問ずつゆっくりと約分をさせま す。その際,すぐに答えを表示するのではなく, 理由を図や数直線で説明させることで「同じ大き さの分数」の存在を確認します。数問繰り返し, 児童が約分について思い出したところで解答を表 示する設定に切り替え素早く約分をさせていきま す。計算デジドリルなら,答えの表示・非表示を 教育同人社「計算デジドリル」 実践事例 6 年 単位換算のフラッシュカード 新宿区立花園小学校 折田 和宙先生 ■はじめに ことで視覚的に定着を深めさせましょう。計算デ 小学校算数での単位についての学習のまとめと ジドリルは長さ,重さ,面積,体積と,それぞれ して,6年生ではメートル法の仕組みを中心に学 の単位について 10 問 × 3セットと問題数も豊富 習を行います。長さ,重さ,体積の単位は基準と であり,出題の速度も実施の最中に自由に変える なる量を表す単位に「m」 「g」 「L」に「k」や「c」 ことができます。 「m」「d」といった大きさを表す記号が組み合わ さって構成されている単位の仕組みに児童が気が つくためには,各単位間の大きさの関係が正確に 分かっている必要があります。また,身の回りの 単位に興味を持ち,これまで学習した単位との関 係を調べるような算数的活動を行う際にも,事前 に各単位の関係をしっかりと定着させておくこと でどの児童も抵抗なく活動に取り組むことができ るでしょう。 単位のまとめ (フラッシュカード) 長さや重さの単位の比較から, 「k(キロ)」や 「m (ミリ)」の意味について学習した後,各単位で表 された数を他の単位で表す練習を行います。そん な時こそ,デジドリルの単位のまとめをフラッ シュカードを使って楽しく習熟を行いましょう。 ゆっくりと取り組み,定着が増してきたところ で出題のテンポを速めたり新たな問題を出してみ たりすることで児童の習熟を深め,分かる喜びを 味あわせることができるでしょう。 最初はマニュアルで1問ずつ児童のペースに合 わせて単位の変換を行っていきましょう。躓いて しまった児童には,問題と答えを音読させること で聴覚的に,答えで表示される位取り表を見せる
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