H8年度品質監査報告 - 京都大学 大学院経済学

電気事業法 第24条4
特定規模電気事業者から受電した一般電気事業者が、
同時に受電した場所以外の場所において、変動範囲内
の特定規模電気事業の用に供するための電気の供給
を行うとともに、事故により特定規模電気事業の用に供
する電気に不足が生じた場合に、変動範囲を超えて、そ
の不足する電気の供給を行うことをいう。
(変動範囲)
特定規模電気事業者がその供給の相手方の需要に
応じるために必要とする電気の量の変動について、通
商産業省令で定める範囲をいう。
1
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接続供給の概要
○負荷変動対応電力 ○事故時補給電力
○送電サービス
電
一定変動範囲(3%)内におけ
る発電と需要の差分供給
力
しわ
G
電
力
G
託送
G
PPS
同時同量
(30分
間)
事故時におけるバック
アップ供給
電
力
G
しわ分
供 給
託送
L
G
PPS
同時同量
(30分
間)
L
G
×
L
PPS
相対取引のためのポステージスタンプ型料金 (M対N可能)
接続供給料金設定の考え方
◯託送費用設定に当たっての基本的考え方
・フォワードルッキングコスト
○託送コスト特定のための配賦基準
・ABC会計制度の活用
○託送料金の体系
・二部料金制に基づく料金(基本メニュー)
・利用形態を反映した料金(時間帯別料金等の選択メニュー)
・エリア制料金(区域内における電源の需要地近接性評価)
・ゾーン制料金(区域外託送料金)
※複数の電力会社の区域(ゾーン)を利用する場合の料金
○託送ルール設定の考え方
・同時同量(計量時限30分、変動範囲3%)
託送WG報告
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フォワードルッキングコスト方式の採用
1.推定期間特定型のフォワード・ルッキング・コスト方式
モデル特定型:最も効率的な技術と設備でネットワークを再構築
したと仮定し、このモデルに要する費用を推定
推定期間特定型:将来における特定の期間を設定し、その期間に
おいて発生する費用を推定
電気事業の特性として、コスト低減の要因は経営効率化が主であり、
技術革新によるコスト低減であることを考慮し、「推定期間特定型」を
採用
2.フォワード・ルッキング・コストとして織り込むべき要素
①過去の費用実績
②原価算定期間中の経営効率化成果の見込み
③原価算定期間中の技術革新の見込み
④原価算定期間中の需要の見込み
⑤原価算定期間中のインフレ率等のマクロ経済指標の見込み
3.原価算定期間設定の考え方
経営効率化成果の発現等が各社で異なることを考え、各電力会社が柔
軟に設定する方式
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ABC会計制度の採用
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(Activity Based Costing)
ABC会計の考え方は、複数の部門に共通に関連する
費用について、以下の3つの段階に分けて複数部門に帰
属させていくもの
①特定部門に全て帰属させることができる費用を抽出し、
帰属させる。[直課]
②それ以外の費用については、その費用を複数部門に帰
属させるための、客観的かつ合理的な基準(活動基準:
コストドライバー)を、可能な限り設定し、帰属させる。
[活動基準帰属]
③客観的かつ合理的な基準を設定できない費用について
は、代理的な比率によって複数部門に配分する。[配賦]
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接続供給料金の算定
接続供給約款料金算定規則(通産省令)に詳細に既定
推定された全費用(フォワード・ルッキング・コスト)
現行ルール
発電
送電
変電
配電
販売
一般管理
ABCを適用
発電
アンシラリ
ーサービス
送電
送電サービス
変電
配電
受電用変電サービス
販売
給電サービス
需要家サービス
ABCを適用
託送関連コスト
託送非関連コスト
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送電サービス料金の概要
選択メニュー
(当社の送電設備の効率的な使用を評価)
夜間ピーク割引
時間帯別料金
基本メニュー
(標準料金:二部料金)
円/kWh
稼働時間長
→割安
夜間ピーク
部分を7割引
託送電力
(kW)
円/kWh
夜間割安
従量料金
基本料金
稼働時間
0
8
0
22 24
平均単価
22 24
基本料金分
従量料金分
基本料金 500円/kW (昼間)1.90円/kWh
従量料金 1.73円
(夜間)1.52円/kWh
/kWh
8
割引単価▲298円/kW
2.98円/kWh
8
エリア制料金
(近接性評価割引)
改善
PPS
需要過
密地域
G
潮流改善によるロス軽減分を評価
系統潮流
需要過密地域に
電源立地の場合
▲16銭/kWh
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区域外託送のしくみ
(ゾーン制料
金)
振 替 供 給
A電力
B電力
接 続 供 給
C電力
・しわ分供給
・事故時補完
区域内託送
L
G
G
PPS
PPS
[整形された電力]
[需要-整形された電力]
発電量と消費量の不一致への対応
10
(30分単位での不一致)
突き
上げ
3%
発電-需要
2時間超は
事故の料金
を適用
無 償
引き取り
有 償
引き取り
2h
0
時間
①
吸い ▲3%
込み
30分
②
③
②
④
⑤
事故
定検
変動範囲
金
水
準
[円/kW]
基準内
○
---
10.55
超
×
---
15.83
×
1,342
15.09
事故時補給電力
○
1,342(*)
15.09
定検時補給電力
×
1,342(*)
余剰電力引き取り
×
①
②
③
④
⑤
⑥
料
規制
有無
メニュー
負荷変動
対応電力
過
連続超過
---
[円/kWh]
(*)
不使用月
12.07 は30
パーセン
3.00
ト
発電量と消費量の不一致への対応
(30分内の瞬時での不一致)
電源設備の周波数維持機能により一致させる。これに必要な費
用をアンシラリーサービス費として送電サービス費に織り込む。
イメージ
30分間で
発電量
の同時同量
合計=100
合計=100
30分間
30分間
合
瞬時のズレは
電力会社が調整
需要量
成
発電量=需要量
水
アンシラリーサービス
準
15銭/kWh
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接続供給の工事費負担金
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<費用負担の考え方>
送変電(ネットワーク)
電源線
G
一般負担
一定基準額を
負荷線
L
上回る部分は
原因者負担
・電力の客とPPSの客
との公平性を確保
[参考-現行供給約款]
一般供給設備の場合
・会社負担額 5,000円/kW
・単価により負担金算定
現行供給約款
特高負担金
と同じ取扱い