人事労務管理の仕組み・ 体系と労働市場・労働法 2014年5月20日 人事労務管理論A(第5回) LT1011教室 1012教室 1 二つの役割と二つの体系 労働力の効率的使用(利用) 労働力の「使用権」と「所有権」の対立の克服 ・ ・ ・ 2 労使関係 労働組合とその運動 労働力の価格(賃金)、 働かせ方(人事)をめぐる労使の攻防 人事労務管理と労働組合の発展 Pigors & Myers の主張 「人事管理の発展は、ある点においては、労働組 合の発展と並行している」 3 労使関係と人事労務 組合否定の時代の人事労務管理 組合公認の時代の人事労務管理 集団的労使関係の安定化(パイの理論) 組合衰退化の人事労務 個別的労使関係の重視 4 パイの理論とは何か 労使関係の二元性 第1次関係---経営vs組合= 労使関係 第2次関係---経営vs従業員= パイ=成果(利潤) M W M W 5 具体的には 生産(友好・協力関係) 第2次関係(経営vs従業員)を重視 友好・協力関係を確立する 生産協力のための制度 分配(対立関係) 第1次関係(経営vs組合)を穏便に 分配のための制度 6 労使関係管理① ねらい: 企業内の労働者・労働組合の対立的・敵対的行動 を規制して、労使協力・協調体制を確立・強化 考え方と原理: ①労働組合を積極的に公認 ②従業員の人格の積極的尊重 7 労使関係管理 ② 労働組合対策 団体交渉(collective bargaining) 労働協約(collective agreement) 労使協議制(joint consultation system) 従業員対策 苦情処理制度 人事相談制度 従業員代表制 8 誰が管理するのか 人事労務管理の担い手は誰か 経営管理者 本社スタッフとしての人事部 日米の違い 日本の場合: アメリカの場合: 人事部は 実践は 9 人事労務管理の「環境」 企業活動は社会的なものである 真空状態で活動しているのではない ・ ・ 企業経営にとっては「環境」は制約条件? 「環境」からの制約:その中で効率性を追求 「制約」突破への活動 10 人と仕事の「出会い」 雇用、採用、賃金の決め方 配置、教育訓練のあり方 人 仕事 11 雇用とそのあり方(英米の場合) 人 12 雇用とそのあり方(日本の場合) 仕事 13 アメリカと日本の雇用のあり方の違い アメリカの場合 仕事に人をあてがう 仕事基準に採用 仕事給 仕事がなくなったら解雇 自己責任で能力向上 転職を通した昇進 短期的雇用 産業別組合 日本の場合 14 労働市場 市場であるから価格(賃金)は需給で決まる 外部労働市場と内部労働市場 必要労働力をどこから調達するか? 企業の外から: 企業内部から: 15 労働市場の日本とアメリカ 日本の場合 新規学卒一括採用 毎年春に新卒者をまとめて採用する 特定の仕事(職業)ではなく、特定の企業に就く 企業内で移動(異動) アメリカの場合 卒業後の就職するが、日本のような一括採用はない 労働移動率が高い 内部昇進がないわけではないが、慣行ではない 近年の変化 → 16 労働法 基本は憲法(第25、27、28条) 労働・生存・福祉等を国民の権利として規定 労働三法 労働基準法 → 労働組合法 → 労働関係調整法 → 17 人事労務と労働法 労働法の目的は労働者保護にある 具体的には、採用と働かせ方の社会的規制 18
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