宇 宙

宇 宙
宇宙観の変遷
中国の宇宙
• 紀元前2世紀の中国の全集本「淮南子
(えなんじ)」。
• 「往古来今謂之宙、四方上下謂之宇」
ギリシャ時代の天動説
• アレクサンドリアの天文・地理学者。2世紀
に活躍。
• プトレマイオスの天動説:
– 誘導円と周天円
– 《アルマゲスト》を書き,以後14世紀にわ
たって天文学の大勢を決定
プトレマイオスの宇宙観
キリスト教 地球平面説
六世紀の修道士コスマス・インディ
コンプレステス
聖書の中の文言: 大地は平らな平
行四辺形で、四つの海に囲まれ,宇宙
を包む天は円蓋、その円蓋は大地に接
着。
コペルニクス的転回
Kopernikanische Wendung
• 「認識が対象に従わなければならない」
から
• 「対象こそが認識に従わなければならな
い」
• この形而上学的認識論をカントはコペル
ニクス的転回といった,さて。
コペルニクスの地動説
《天球の回転について》1543年出版
完成時には死の床にあった。
天文学に革命的影響を与え,近代科学成立
の契機
惑星の軌道を簡単な円運動で説明。
http://spaceinfo.jaxa.jp/note/utyukan/j/uty03_j.html
ケプラー
 ブラーエ(1546〜1601年デンマーク)は地
動説に反対する立場で20年以上に天体
観測
 その助手ケプラー(1571〜1630年ドイツ)
は,ブラーエのデータを受けつぎ、惑星の
運動に関する「ケプラーの法則」を発見
1609年《新天文学》,1619年《宇宙の調
和》
ガリレイ
• 《プトレマイオスとコペルニクスの二大世界
体系についての対話》1632年フィレンツェ
で出版。
• コペルニクスの体系の基礎を解明し,同時
に新しい科学の方法を述べた。
• ガリレイの宗教裁判の原因 「それでも地
球は回る」
ケプラーの3法則
• 1.惑星は太陽を一つの焦点とする楕円軌
道を描く
• 2.惑星と太陽を結ぶ動径は等時間に等面
積を描く
• 3.惑星の公転周期の2乗は太陽からの平
均距離の3乗に比例する。
ケプラーの第二法則
ニュートンの力学世界
• プリンキピア《自然哲学の数学的原理》
1687年初版
• 第3部は万有引力の法則に基づき宇宙論
を展開
• ケプラーの3法則をまとめたのが,万有引
力の法則
• ニュートンは宇宙は一様と考えた
万有引力の法則 1665年
• 2物体間には常に,それらの質量の積に
比例し,距離の2乗に反比例する引力が
はたらく。
• これを用い天体運動を説明。万有引力を
遠隔作用とみなす。
• G*m1*m2/r2
• G=6.6726×10-11 N・m2・kg-2
• N ニュートンは,m・kg・s-2
ニュートン力学からの脱却
オルバースのパラドックス1
• 一つ一つの星から望遠鏡のレンズに
届く光は、距離の自乗に反比例
• 遠方の星ほど小さな寄与しかしない
ので、近くにある星からの寄与が一見
最大?
オルバースのパラドックス2
• 望遠鏡の視野が覆う領域の面積は、遠方
になればなるほど、距離の自乗に比例して
広くなる。
• したがって、ある距離から望遠鏡に入射す
る星の光の総和は、距離によらず一定値
をとる。
オルバースのパラドックス3/3
夜空が無限かつ一様に広がっているとす
ると、すべての距離の星の寄与を足しあげ
ねばならず、その結果、夜空は無限に明る
くなってしまう。これがオルバースのパラ
ドックス。
H.W.オルバースが1823年に提起
宇宙が有限であることの証拠ではないか,
とする。続きは宇宙2へ。
宇宙の地平線
• ニュートンと同様の宇宙一様観でのオ
ルバースのパラドックスに解⇨
• ハッブルの宇宙膨張則の発見
• 宇宙は膨張を続け,進化する存在
• 宇宙は無限の年齢をもっておらず,遠
方の光はいまだ到達していない,有限
の領域しか見えない⇨宇宙の地平線と
いう。
Kosmos2へ