科学研究費補助金応募の注意点

科学研究費補助金応募の注意点
お茶の水女子大学研究協力チーム
2007.10.17
内容
1.科学研究費補助金の応募資格
2.前年度からの主な変更点のポイント
3.科学研究費補助金の応募のポイント
4.電子申請システムを利用した応募について
5.学内の提出までの流れ
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1.科学研究費補助金の応募資格
2
科学研究費補助金の応募資格
次の4つの要件をすべて満たすこと
【研究者に係る要件】
①指定された研究機関に、当該研究機関の研究活動を
行うことを職務に含む者として、所属する者であること。
(有給・無給、常勤・非常勤、フルタイム・パートタイム
の別を問わない。また、研究活動以外のものを主たる
職務とする者も含む。)
②当該研究機関の研究活動に実際に従事していること。
(研究の補助は除く)
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科学研究費補助金の応募資格
【研究機関に係る要件】
③科学研究費補助金が交付された場合に、その研究活動
を、当該研究機関の活動として行わせること。
④科学研究費補助金が交付された場合に、機関として補
助金の管理を行うこと。
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本学(お茶の水女子大学)における応募資格
上記4つの要件を満たし、かつ以下の者とする。
•
•
•
•
•
•
•
•
常勤教員
名誉教授 (申請をする場合には教育研究員とし、必ず本
学に連絡担当者を置くこと。)
学長
理事
客員教授
特任教授
非常勤講師 (本務をもたない者で、申請に際して本学専任
教員が責任を持つ。)
リサーチフェロー
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本学(お茶の水女子大学)における応募資格
•
•
•
•
•
•
アソシエートフェロー(申請に際しては、本学の専任教員が責
任を持つ。)
人間文化研究所研究員(申請をする場合には必ず本学専任
教員を通して行い、この教員が責任を持つ。いつでも大学か
ら連絡が取れる連絡先を事務局に知らせること。)
教務補佐員 (上述 人間文化研究所研究員と同様。但し、学
生は除く)
COE研究員※(但し、PD相当の者)
COE客員研究員※(但し、COEに所属する者)
客員研究員(原則として、本務を持たない者で、申請に際して
本学専任教員が責任を持つ。)
※COE拠点リーダーが責任を持つ。
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応募資格にかかわる注意事項
○非常勤講師、アソシエートフェロー、教務補佐員、客員研
究員の研究者名簿への登録にあたっては、科研費への申
請及び交付に関してそれらの者に対し、本学の専任教員、
学科長あるいは講座主任が責任を持つという趣旨を含め
た教員推薦状、履歴書、業績書(それぞれ書式任意)を登
録用紙とあわせ研究協力チームまで提出してください。研
究推進室で、個別に審査のうえ登録の可否を判断します。
○アカデミックアシスタント、研究協力員等で、応募資格があ
ると思われる者については、教員推薦状、履歴書、業績書
を添えて申し出てください。研究推進室で個別に審査のう
え登録の可否を判断します。
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研究者名簿に登録してはならない研究種目
奨励研究・特別研究員奨励費へ応募する者
奨励研究及び特別研究員奨励費は、他の研究種目(特別
推進研究等)への応募資格を有しない者を対象として設け
られている研究種目であることから、これらの種目への応
募を希望する者は、研究者名簿に登録しないこと。
(研究者名簿に登録されている場合、応募することができ
なくなるので留意すること。)
※ただし、特別研究員奨励費のうち「外国人特別研究員の
受入研究者」を除く。
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2.前年度からの主な変更点のポイント
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研究分担者のあり方の見直し
研究分担者等の意義の明確化
1.研究代表者とは所属機関が異なる研究分担者に係る
機関管理が不十分になると懸念。
2.共同研究者ペナルティ制度が、研究遂行上の研究分担
者と、補助事業の研究分担者の意義を同一と捉え、共同
研究の萎縮・妨げにつながると指摘。
3.分担金を受けていない研究分担者がどの程度資金の提
供・使用をしているのか把握できず、研究資金の過度の
集中等の防止の観点から障害となる。
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研究分担者のあり方の見直し
研究分担者
・研究代表者と協力しつつ、研究遂行責任を分担して研究活動を
行う者。補助金適正化法上の補助事業者に該当。
・分担金の配分を受ける(※)(ただし、研究代表者と研究分担者
が同一研究機関に所属する場合には、分担金の配分は生じな
い。)。
・研究代表者や他の研究分担者が、不正な使用等を行った場合
は、応募資格の停止(交付対象からの除外)の対象となる。
(※) 平成20年度から、研究分担者に分担金を配分する場合、当該分担金に対する間接経
費を研究分担者が所属する研究機関に配分できることとする予定。
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研究分担者のあり方の見直し
連携研究者
・研究代表者及び研究分担者の責任の下、研究組織の一員とし
て研究計画に参画する者(応募資格を有する者でなければなら
ない。)。補助金適正化法上の補助事業者には該当しない。
・分担金の配分を受けられない。
・研究代表者への交替は認められない。
・研究代表者や研究分担者が、不正な使用等を行った場合であっ
ても、応募資格の停止(交付対象からの除外)の対象とならない
(当人が共謀した場合を除く。)
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研究分担者のあり方の見直し
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3.科学研究費補助金の応募のポイント
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応募に当たって留意すること
1. 応募する研究課題は、これまでの研究の延長線上にある
研究であること。
2. 応募書類は、プレゼンの一環として捉える。
3. 研究計画は、審査員の目線に立って作成してみる。
4. 応募ルール(公募要領)を熟読するほか、評価ルールを
理解し、審査の観点に沿って研究計画調書を作成する。
5. 審査員の半分以上は専門分野外であることに留意する。
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研究段階・規模等に応じた研究種目
採用
特
別
研
究
員
奨
励
費
3年目
37歳
42歳
特別研究促進費[緊急・重要研究]
若手研究
(スタートアップ)
特別研究促進費
[年府数回応募]
若手研究(A・B)
若手研究(S)
萌芽研究
基盤研究(S・A・B・C)
特別推進研究
<平成20年度から新規領域募集停止>
<平成20年度から募集停止>
特定領域研究
学術創成研究費
研究成果公開促進費[研究成果公開発表・学術図書・データベース]
<平成20年度から研究成果公開発表(A)シンポジウムの開催 募集停止>
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評価ルール
第2・3種科研費〔基盤研究・若手研究・萌芽研究等〕
【審査規程】
●科学研究費補助金(基盤研究等)における審査及び
評価に関する規程(2006.9.22改正)
【審査の手引】
●第1段審査の手引
●第2段審査の手引
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審査の実施体制
●日本学術振興会科学研究費委員会で実施
●研究種目により部会・小委員会ごとに実施
・基盤研究(S) 〔審査第一部会〕運営小委・15小委
・基盤研究(A・B)(一般) 〔審査第1部会〕15小委
・基盤研究(C) 〔審査第二部会〕運営小委・15小委
萌芽研究
〃
若手研究(A・B)
〃
15の小委員会
①総合領域小委員会
②複合新領域小委員会
③哲学小委員会
④文学小委員会
⑤史学小委員会
⑥法学小委員会
⑦経済学小委員会
⑧社会学・心理学・教育学小委員会
⑨数物系科学小委員会
⑩化学小委員会
⑪工学小委員会
⑫生物学小委員会
⑬農学小委員会
⑭医歯薬学小委員会
⑮医歯薬学小委員会
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審査の方法
第1段審査
個々の研究課題の研究計画調書について専門的見地
から審査
●「評定要素」ごとに4段階評価〔絶対評価〕
●「総合評点」は5段階評価〔相対的評価〕
第2段審査
第1段審査の審査結果を基に、広い立場から総合的に
必要な調整を行うことを主眼とした合議審査
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評定基準
評定要素
【評点区分】
4
3
2
1
【評定基準】
優れている
良好である
やや劣っている
劣っている
総合評価
【評点区分】
5
4
3
2
1
【評 定 基 準】
【評点分布の目安】
非常に優れた研究課題であり、最優先で採択すべき
優れた研究課題であり、積極的に採択すべき
優れた研究課題であり、採択してもよい
採択するには研究内容等に不十分な点があり、採択を見送るべき
研究内容等に問題があり、採択に値しない
10%
20%
40%
20%
10%
20
評価項目
1.研究課題の学術的重要性・妥当性
2.研究課題の独創性及び革新性
3.研究課題の波及効果及び普遍性
4.研究計画・方法の妥当性
5.研究遂行能力及び研究環境の適切性
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評価の観点
1.研究課題の学術的重要性・妥当性
●学術的に見て、推進すべき研究課題であるか。
●研究構想や研究目的が具体的かつ明確に示されているか。
●応募額の規模に見合った研究上の意義が認められるか。
2.研究課題の独創性及び革新性
●研究対象、研究手法やもたらされる研究成果等について、独創性や
革新性が認められるか。
3.研究課題の波及効果及び普遍性
●当該研究分野もしくは関連研究分野の進展に対する大きな貢献、新
しい学問分野の開拓等、学術的な波及効果が期待できるか。
●科学技術、産業、文化など、幅広い意味で社会に与えるインパクト・
貢献が期待できるか。
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評価の観点
4.研究計画・方法の妥当性
●研究目的を達成するため、研究計画は十分練られたものになっているか。
●研究計画を遂行する上で、当初計画通りに進まないときの対応など、多方
面からの検討状況は考慮されているか。
●研究期間や経費配分は妥当なものか。
●研究代表者が職務として行う研究、または別に行う研究がある場合には、
その研究内容との関連性及び相違点が示されているか。
●公募対象としていない、以下のような研究計画に該当しないか。
①単に既製の研究機器の購入を目的とした研究計画
②他の経費で措置されるのがふさわしい大型研究装置等の製作を目的と
する研究計画
③商品・役務の開発・販売等を直接の目的とする研究計画(商品・役務の開
発・販売等に係る市場動向調査を含む)
④業として行う受託研究
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評価の観点
5.研究遂行能力及び研究環境の適切性
●これまでに受けた研究費とその研究成果を評価するとともに、これま
での研究業績等から見て、研究課題に対する高い遂行能力を有して
いると判断できるか。
●複数の研究者で研究組織を構成する研究課題にあっては、組織全
体としての研究遂行能力は十分に高いか、また各研究分担者は十
分大きな役割を果たすと期待されるか。
●研究課題の遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等、研究環境は
整っているか。
●研究課題の成果を社会・国民に発信する方法等は考慮されているか。
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その他の評価の観点
1.適切性
人権の保護及び法令等の遵守を必要とする研究課題の適切性
●相手方の同意・協力や社会的コンセンサスを必要とする研究計画又は法令等に基づく手続
きが必要な研究計画については、所要の手続き、対策が講じられているか。
●ヒト遺伝子解析研究等の研究課題にあっては、法令等に従い、所定の手続き・対策が講じら
れているか。
分担金配分の適切性
分担金を配分しないと研究遂行上大きな支障があるか。
2.エフォート欄
第2段審査で、「研究資金の不合理な重複や過度の集中に ならず、研究課題が十分遂行し
得るかどうか」を判断する際の参考とする。
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科研費の配分方式
各専門分野毎の研究費の配分枠
当該研究種目
の本年度新規
配分予定額
×
当該専門分野
の本年度新規
応募研究費の
シェア
+
当該専門分野
の本年度新規
応募課題数の
シェア
2
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4.電子申請システムを利用した応募について
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応募書類及び提出部数(電子申請により提出)
【研究計画調書を「電子申請システム」により提出(送信)する研究種目】
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応募書類及び提出部数(紙媒体で提出)
【研究計画調書を紙媒体で提出する研究種目】
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応募書類及び提出部数(紙媒体で提出)
研究成果公開促進費(学術図書)
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応募書類及び提出部数(紙媒体で提出)
研究成果公開促進費(学術図書)
※見積書については、3社以上の出版社等から徴収する必要がありま
す。応募の際には、「応募上限額」が最も安価なものをもとに研究計画
調書を作成してください。
※応募書類については、「応募上限額」が最も安価な出版社の見積書
を、前表中の応募書類「見積書」とします。(提出部数については、前
表中のとおり。)
(「応募上限額」が最も安価ではない)他の見積書についても、事務局
保管用(3社以上から見積書を徴収した証拠書類として必要)として各
1部ずつご提出ください。
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電子申請システムを利用した応募について
研究計画調書(応募情報等)の修正について(共通)
「電子申請システム」により応募者から研究機関に一旦提出
された研究計画調書(応募情報等)について、登録内容の修
正が必要な場合は、研究協力チーム担当者が「電子申請シ
ステム」により該当課題を「却下」しなければ修正できません。
電子申請部分の修正が必要な場合には
メールにて「[email protected]」までご連絡ください。
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WEB入力における注意点
「部局」・「職」欄について
1.大学院人間文化創成科学研究科
部局番号(899)のみでは、「その他の研究科」と出力されてしま
います。入力欄に「大学院人間文化創成科学研究科」と入力し
てください。
2.○○センター、○○機構など、その他の部局
部局番号(875)のみでは、「学内共同利用施設等」と出力され
てしまいます。入力欄に「○○センター」「○○機構」など正式
名称を入力してください。
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WEB入力における注意点
「部局」・「職」欄について
3. 理事・副学長、学長の場合、「部局」欄は「その他」となりま
すが、「職」欄には「理事・副学長」や「学長」と入力してくだ
さい。
4. 職番号「25(その他)」が表示されている場合は、必ず実際
の職名を入力してください。また、「24(研究員)」が表示さ
れている場合で、実際の職名が「研究員」以外の場合はそ
の職名を入力してください。
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5.学内の提出までの流れ
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学内の提出までの流れ
研究計画調書の学内提出締切日は、11月5日(月)
提出前に、研究協力チームによる書類の確認を希望する方
は、10月22日(月)までに、試案を1部研究協力チームまで
お持ちください。(提出前の確認用書類は、メールでの提出も
可。 [email protected]まで)
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学内の提出までの流れ
○電子申請による研究種目
全ての入力が完了し、内容を確認した後、学内締切日まで
に「確認完了・提出」ボタンを押してください。また、事務局
保管用として、印刷したもの1部研究協力チームにご提出
ください。
「確認完了・提出」後、研究協力チームによる確認の際、
内容に不備が見つかった場合には
研究協力チームがweb上で 「却下」
応募者は、web上で修正することが可能になります。
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学内の提出までの流れ
○紙媒体で提出する研究種目
学内締切日までに「電子申請システム」を利用し、応募書類
の一部を作成・提出(送信)してください。研究計画調書部分
とあわせて必要提出部数を印刷、のり付けなどを行ったうえ
で研究協力チームにご提出ください。
※応募書類及び提出部数の項をご参照ください。
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紙媒体での提出例①
若手研究(A・B)の研究計画調書の上部右肩に紫色(学振公募要領37 頁参照)が塗ってあるか(例示は基盤
研究(C)のため無色)、研究計画調書の左横がのり付けされているか(のりはすぐに剥がれないか)、穴があ
いているか等に注意。
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紙媒体での提出例②
「応募情報(Web 入力項目)」と「応募内容ファイル」を合わせて一つの研究計画調書を作成しているか、両面
印刷されており、「応募内容ファイル」の先頭ページが、おもて面(見開きの状態において、右側のページ)と
なっているか、所定の様式に正しく複写されているか等に注意。
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学内の提出までの流れ
○学内提出分のとりまとめについて(共通)
科研費の応募書類は、研究機関でとりまとめて提出します。
そのためには、各応募者が web上で「確認完了・提出」した
後、本学からの提出者を確定しなければなりません。
11月5日の学内締切り以降は、本学からの提出分のとりま
とめなければならないため、原則として「却下」及び新たに
応募書類を受付けることはできません。
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科研費に関する各種情報については、研究推進室ホーム
ページ(http://www.ocha.ac.jp/research/subsidy/
science_research.html)にてご案内しています。
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