スライド 1

平成19年度採用教職員研修会
~科学研究費補助金制度の概要~
若手研究(スタートアップ)等の公募
平成19年4月2日(月)
山形大学研究プロジェクト戦略室
マネージング・プロフェッサー
山﨑 淳一郎
目
次
Ⅰ.競争的資金とは
Ⅱ.科学研究費補助金(科研費)制度
Ⅲ.5月公募種目の概要
Ⅳ.科研費応募のポイント
2
Ⅰ.競争的資金とは
3
競争的資金とは
資源配分主体が広く研究課題等を募り、提案された課題の中
から、専門家を含む複数の者による科学的・技術的な観点を中
心とした評価に基づいて実施すべき課題を採択し、研究者に配
分する研究開発資金
(平成18年3月「第三期科学技術基本計画」より)
□ 資源配分機関が国、独立行政法人となっている競争的資金は、
8省庁7独立行政法人1公益法人に及ぶ。
□ 競争的資金の総額は約4,700億円。政府の科学技術関係経
費の約13%を占める。
□ 第2期科学技術基本計画において、競争的資金の倍増が主要
施策になったこともあり、計画期間中(平成13~17年度)では7%か
ら13%に大幅増。
4
公的研究資金の分類
イ
研
究
内
容
・
研
究
者
・
研
究
組
織
等
ニ
シ
ア
テ
ィ
ブ
政府による主導
【mission-oriented research】
研究者の自由な発想
【学術研究 (curiosity-driven research)】
めあ
設ら
定か
じ
政府主導の国家プロ
ジェクトの実施(約2兆円)
大学共同利用機関、大学附
置研究所などにおける特定
目的の研究の推進
【
競
争公
的募
研・
究審
資査
金
】
各省がそれぞれ定める
目的のための公募型
研究の実施
研
自究
由者
の
科学研究費補助金
による研究の推進
基盤的経費
による研究の推進
(矢印は、研究が拡大・発展していく一般的なプロセスを示す。)
5
資料:文部科学省作成
公的研究資金ー競争的資金①
文部科学省で13制度、政府全体で36制度
文部科学省(13)
1.科学研究費補助金
資源配分機関
文部科学省・(独)日本学術振興会
2.戦略的創造研究推進事業
3.先端計測分析技術・機器開発事業
4.独創的シーズ展開事業
科学技術振興機構
5.重点地域研究開発推進プログラム
6.地域結集型研究開発プログラム
7.革新技術開発研究事業
文部科学省・(独)科学技術振興機構
8.科学技術振興調整費
9.研究拠点形成費等補助金
10.地球観測システム構築推進プラン
11.原子力システム研究開発事業
文部科学省
12.キーテクノロジー研究開発の推進
13.産学協同シーズイノベーション化事業
6
公的研究資金ー競争的資金②
内閣府(2)
14.食品健康影響評価技術研究
15.沖縄産学官共同研究の推進
資源配分機関
内閣府
(財)沖縄県産業振興公社
総務省(4)
16.戦略的情報通信研究開発推進制度
17.先進技術型研究開発助成金制度
18.民間基盤技術研究促進制度
19.消防防災科学技術研究推進事業
総務省
(独)情報通信研究機構
消防庁
厚生労働省(2)
20.厚生労働科学研究費補助金
21.保健医療分野における基礎研究推進事業
厚生労働省
(独)医薬基盤研究所
農林水産省(4)
22.新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業
23.生物系産業創出のための異分野融合研究支援事業
24.先端技術を活用した農林水産研究高度化事業
25.産学官連携による食料産業等活性化のための新技術
開発事業
(独)農業・食品産業技術総合
研究機構(NARO)
農林水産省
7
公的研究資金ー競争的資金③
経済産業省(5)
26.産業技術研究助成事業
27.大学発事業創出実用化開発事業
28.石油・天然ガス開発・利用促進型事業
29.地域新生コンソーシアム研究開発事業
30.革新的実用原子力技術開発事業
資源配分機関
(独)新エネルギー・産業技術
総合研究機構(NEDO)
(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)
経済産業省
国土交通省(2)
31.運輸分野における基礎的研究推進制度
32.建設技術研究開発助成制度
国土交通省
環境省(4)
33.環境技術開発等推進費
34.廃棄物処理等科学研究費補助金
35.地球環境研究総合推進費
36.地球温暖化対策技術開発事業
環境省
8
Ⅱ.科学研究費補助金(科研費)制度
9
◆制度の概要◆
科 学 研 究 費 補 助 金 と は
◇ 「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を対象とした
競争的研究資金。
◇ 人文・社会科学から自然科学まですべての分野をカバー、基礎
から応用までのあらゆる段階の研究活動をサポート。
◇ 審査は、延べ5,400人に及ぶ審査員(ピアレビュー)による。
◇ 予算規模は1895億円(平成18年度)。政府全体の科学技術
関係経費(約3.6兆円)の約5%、競争的研究資金全体(約4700
億円)の約40%を占める。
資料:文部科学省作成 10
「30年後の重点分野」を育ててきた科学研究費補助金
「半導体多層薄膜構造による光集積
回路用レーザの研究」
昭和41年度~
光 通 信 の 実 現
(超高速ブロードバンド時代の実現)
末松安晴(国立情報学研究所長)
「ポリアセチレンフィルムの半導体と
しての応用に関する研究」 昭和44年度~
白川英樹(筑波大学名誉教授)
昭和47年度~
「遷移金属錯体を用いる新規合成反応」
野依良治(理化学研究所理事長)
電気を通すプラスチックの実用化
(携帯電話の電池などさまざまな電子
部品に利用)ノーベル化学賞(平成12年)
化学物質の画期的な合成法実現
(副作用のない薬品の製造に幅広く
応用)ノーベル化学賞(平成13年)
資料:文部科学省作成
11
科学研究費補助金の拡充
第2期科学技術基本計画の競争的資金倍増の方針により、予算は
年々増加。第3期科学技術基本計画においても引き続き拡充の方向。
資料:文部科学省作成
億円
平成19年度
1,913億円
2,500
(対前年度予算18億円増)
2,000
1,500
平成8年度
1,018億円
(1,000億円突破)
1,000
500
昭和47年度
100億円
(100億円突破)
平成元年度
526億円
(500億円突破)
0
12
S40 S42 S44 S47 S50
S55
S60
H元
H5
H8 H10 H13
H18
科学研究費補助金に関するルール
科研費のルールには、「応募ルール」、「評価ルール」、「使用ルール」の3つがある。
①応募ルール
科研費への応募・申請に関するルール。「公募要領」の内容。
応募資格
<研究者要件>
①研究機関に、研究活動を職務に含む者として所属する者
②研究機関の研究活動に実際に従事
<研究機関要件> 補助金が交付された場合、
①研究活動を当該研究機関の活動として行わせること。
②機関として補助金の管理を行うこと。
②評価ルール
事前評価(審査)、中間評価、事後評価に関するルール
◇ピア・レビューの具体的方法について定めたルール
◇「科学研究費補助金における評価に関する規程」等の内容
◇研究期間が長期の課題→「中間評価」、「事後評価」も
③使用ルール
交付された科研費の使用に関するルール
<研究者使用ルール>交付決定時の「補助条件」の内容
◇研究者による科研費の使い方に関するルール。
<研究機関使用ルール>
◇交付内定時の「科学研究費補助金の使用について各研究機関が行うべき事務等」の内容
13
◇研究機関が科研費の管理等を行うことに関するルール。
科学研究費補助金の研究種目①
◇研究段階・規模等に応じた多様な研究種目
採用
3年目
37歳
特 若手研究
別 (スタートアップ)
研
究
員 特別研究促進費
[年複数回応募]
奨
励
若手研究(A・B)
費
42歳
特別研究促進費[緊急・重要研究]
<新規>
若手研究(S)
萌芽研究
基盤研究
(S・A・B・C)
特別推進研究
特定領域研究
学術創成研究費
研究成果公開促進費[研究成果公開発表・学術図書・データベース]
14
科学研究費補助金の研究種目②
◇研究段階・規模等に応じた多様な研究種目
研究種目
特別研究員奨励費
研究期間
応募金額
DC1,PD,SPD 3年 DC1,DC2 200,000円
DC2
2年 PD 364,000円 SPD 446,000円(月)
概
要
日本学術振興会特別研究員が行う研究
2年
年間150万円以下
研究機関に採用された研究者が一人で行う
若手研究(S)
2~4年
2,000万円以下
42歳以下。自らチームを弾いた、格段の発
展が期待できる、優れた着想を持つ研究
若手研究(A)
2~4年
500~3,000万円以下
若手研究(スタートアップ)
若手研究(B)
2~4年
500万円以下
萌芽研究
1~3年
500万円以下
5年
5,000万~1億円以下
基盤研究(S)
基盤研究(A)
2~4年 2,000~5,000万円以下
基盤研究(B)
2~4年
500~2,000万円以下
基盤研究(C)
2~4年
500万円以下
特別推進研究
3~5年
5億円程度を目安
特定領域究
3~6年
年間2,000万~6億円
学術創成研究費
特別研究促進費
年複数回応募の試行
5年
2~4年
推薦制
500万円以下
37歳以下。一人で行う研究
独創的な発想、特に意外性のある着想に基
づく芽生え期の研究
一人又は比較的少人数の研究者が行う独創
的・先駆的な研究
一人又は複数の研究者が共同して行う独創
的・先駆的な研究
国際的に高い評価を得て、格段に優れた研
究成果をもたらす可能性のある研究
我が国の学術研究分野の水準向上・強化に
つながる研究領域等を特定
特に優れた研究分野に着目し、特に重要な
研究課題を選定し、学術研究の推進を図る
前年11月の公募受付後、応募資格を得た者
15
産前産後の休暇、育児休業の取得により前
年11月に応募できなかった者
科学研究費補助金の研究種目③
◇研究段階・規模等に応じた多様な研究種目
研究種目
研究成果公開発表(A)
事業期間
1~2年
応募金額
1日
150万円以内
研究成果公開発表(C)
1~2年
制限なし
学術定期刊行物
制限はないが、対象経費は
1~4年 直接出版費、欧文校閲費、
往復郵送料に限定
データベース
要
<シンポジウム開催>制限なし 科研費による相当規模の研究等に関
<講演収録集刊行>
する成果をわかりやすく発表したり、
300万円以内 講演収録集を刊行する
研究成果公開発表(B)
学術図書
概
学会等が開催するシンポジウム・学
術講演会等で青少年・社会人に研究
動向等を平易に普及啓発するもの
学会が主催する国際シンポジウム・
国際会議等で、主催に係る運営体制
が確保されているもの
学会・複数の学会の協力体制による
団体等が学術の国際交流に資するた
め定期的に刊行する学術誌助成
個人又は研究者グループ等が学術研
究の成果を公開するために刊行する
学術図書の助成
対象経費は翻訳・校閲経費、直接
出版費に限定され、直接出版費と
定価による発行価額の差が上限
<研究成果DB>
入力作業に係る謝金、委託費、
著作権使用料、旅費、消耗品費、
個人又は研究者グループ等が作成す
CD-ROM等作成費ほか
るデータベースで公開利用を目的と
1~5年<学術誌DB>
編集委員会に係る謝金・旅費
するものの助成
入力作業に係る謝金、委託費、
著作権使用料、旅費、消耗品費、
16
CD-ROM等作成費ほか
<刊行のみ>1年
<翻訳・校閲の上
刊行> 1~2年
Ⅲ.5月公募種目の概要
17
若手研究(スタートアップ)
1 公募対象
2
3
4
初めて研究者として大学等に採用された者が一人で行う研究
計画であって、将来の発展が期待できる優れた着想を持つ研
究計画
応募総額 年間150万円以下
研究期間 2年間
応募資格 ①2006年4月1日以降、新たに科研費の応募資格を得た者
②研究機関において、雇用契約等に基づく勤務時間が30時間
/週を超える者として初めて採用された者
③研究機関において、応募者が①及び②であることを確認して
いること
研究者名簿登録・修正 4月11日(水)までに手続[学内]
5
6 応募資格の停止
① 交付申請時に補助金の不正な使用、補助条件違反、不正受給、研究活動
の不正行為(捏造、改ざん、盗用)を行わないとの確認が行われる
② ①に反し補助金の不正使用等を行った研究者は、一定期間、応募資格、受
給資格が停止される
18
7 18年度実績 <応募>19件 <採択>4件 <採択率>21%
年複数回応募の試行
1 公募対象
2
3
4
一人又は複数の研究者で組織する研究計画であって、独創
的・先駆的な研究を格段に発展させるための研究計画
応募総額 500万円以下
※1年度目は「特別研究促進費」、2年度目以降は「基盤研究(C)」から措置
研究期間 2~4年間
応募資格 ①2006年10月21日以降、新たに科研費の応募資格を得た者
②平成18年度に勤産前産後の休暇又は育児休業を取得して
いたため、平成18年度応募ができなかった者
③研究機関において、応募者が①又は②であることを確認して
いること
研究者名簿登録・修正 4月11日(水)までに手続[学内]
5
6 応募資格の停止
① 交付申請時に補助金の不正な使用、補助条件違反、不正受給、研究活動
の不正行為(捏造、改ざん、盗用)を行わないとの確認が行われる
② ①に反し補助金の不正使用等を行った研究者は、一定期間、応募資格、受
給資格が停止される
19
7 18年度実績 <応募>1件 <採択>1件 <採択率>100%
若手研究(S)
1 公募対象
2
3
4
5
2007年4月1日現在で42歳以下の研究者が一人で行う研究
計画であって、自ら組織を率いて研究を推進することにより、格
段の発展が期待できる優れた着想を持つ研究計画
応募総額 1億円程度まで
研究期間 5年間
採択予定課題数 30件程度
応募資格 ①科研費の応募資格を有する者
②2007年4月1日現在で42歳以下の研究者
③研究機関において、応募者が①及び②であることを確認して
いること
研究者名簿登録・修正 4月11日(水)までに手続[学内]
6
7 応募資格の停止
① 交付申請時に補助金の不正な使用、補助条件違反、不正受給、研究活動
の不正行為(捏造、改ざん、盗用)を行わないとの確認が行われる
② ①に反し補助金の不正使用等を行った研究者は、一定期間、応募資格、受
20
給資格が停止される
応募・交付スケジュール
《学 内》
公募
研究者名簿登録締切
4月11日(水)
研究者名簿登録通知
5月1日(火)
電子申請による
応募書類提出締切
5月11日(金)
交付決定
5月18日(金)
6月~8月
審査
交付申請
4月16日(月)
4月27日(金)
パスワードの発行
交付内定
《文部科学省》
2月28日
スタートアップ
年複数回応募
若手研究(S)
8月下旬
8月中旬
9月下旬
9月中旬
9月上旬
10月中旬
10月上旬
9月中旬
10月下旬
21
補助金の送金
10月中旬
9月下旬
11月上旬
対象経費・公募対象
対象経費
研究計画の遂行に必要な経費及び研究成果の取りまとめに必要な経費
対象とならない経費
①建物等の施設に関する経費(軽微な据え付け費等は除く)
②机、いす、複写機等研究機関で通常備えるべき物品の購入経費
③補助事業遂行中に発生した事故・災害の処理のための経費
④その他、間接経費を使用することが適切な経費
公募対象とならない研究計画
①単に既製の研究機器の購入を目的とするもの
②他の経費で措置されるのがふさわしい大型研究装置等の製作を目的とするもの
③商品・役務の開発・販売等(市場動向調査を含む)を直接の目的とするもの
④業として行う受託研究
⑤10万円未満の研究計画
22
重複応募の制限
重複応募制限の原則
□一人の研究者が研究代表者として応募できる研究課題数は1課題
他の研究種目との重複応募制限
共通
□「若手研究(スタートアップ)」、「年複数回応募の試行」及び「若手研究(S)」のそれ
ぞれの研究課題は重複して応募できない
□「奨励研究」の応募者が、 「若手研究(スタートアップ)」、「年複数回応募の試行」及
び「若手研究(S)」のいずれかの応募書類を提出した場合、「奨励研究」が採択となって
も科研費は交付されない
□ 日本学術振興会の「特別研究員」及び「外国人特別研究員」は応募できない
若手研究(スタートアップ)
□
平成19年度「特別推進研究」、「特定領域研究」「基盤研究」、「萌芽研究」、「若手研
究(A、B)」及び「学術創成研究費」の研究代表者として交付内定があり、交付を受ける
場合、若手研究(スタートアップ)には応募できない
若手研究(S)
□
「特別推進研究」、「学術創成研究費」及び「基盤研究(S)」(新規、継続)の研究代
表者は応募できない
□「基盤研究(A・B・C)」、「萌芽研究」、「若手研究(A・B)」(新規、継続)及び若
手研究(スタートアップ)」(継続)の研究代表者は応募できるが、「若手研究(S)」が
23
採択された場合、他の研究課題を廃止しなければならない
Ⅳ.科研費応募のポイント
24
応募に当たって留意すること
1. 応募する研究課題は、これまでの研究の延長線
上にある研究であること。
2. 応募書類は、プレゼンの一環として捉える。
3. 研究計画は、審査員の目線に立って作成してみ
る。
4. 応募ルール(公募要領)を熟読するほか、評価
ルールを理解し、審査の観点に沿って研究計画
調書を作成する。
5. 審査員は半分以上は専門分野外であることに留
意する。
25
評価ルールは、公表されている
第2・3種科研費〔基盤研究・若手研究・萌芽研究等〕
【審査規程】
○科学研究費補助金(基盤研究等)における審査及
び評価に関する規程(2006.9.22改正)
【審査の手引】
○第1段審査の手引
○第2段審査の手引
26
審査の実施体制
■日本学術振興会科学研究費委員会で実施
■研究種目により部会・小委員会ごとに実施
・基盤研究(S) 〔審査第一部会〕運営小委・15小委
・基盤研究(A・B)(一般) 〔審査第1部会〕15小委
・基盤研究(C) 〔審査第二部会〕運営小委・15小委
萌芽研究
〃
若手研究(A・B)
〃
15の小委員会
①総合領域小委員会
②複合新領域小委員会
③哲学小委員会
④文学小委員会
⑤史学小委員会
⑥法学小委員会
⑦経済学小委員会
⑧社会学・心理学・教育学小委員会
⑨数物系科学小委員会
⑩化学小委員会
⑪工学小委員会
⑫生物学小委員会
⑬農学小委員会
⑭医歯薬学小委員会
⑮医歯薬学小委員会
27
審査の方法
第1段審査
個々の研究課題の研究計画調書について専門的
見地から審査
■「評定要素」ごとに4段階評価〔絶対評価〕
■「総合評点」は5段階評価〔相対的評価〕
第2段審査
第1段審査の審査結果を基に、広い立場から総合
的に必要な調整を行うことを主眼とした合議審査
28
評定基準
評定要素ごと
【評点区分】
4
3
2
1
【評定基準】
優れている
良好である
やや劣っている
劣っている
総合評価
【評点区分】
5
4
3
2
1
【評 定 基 準】
【評点分布の目安】
非常に優れた研究課題であり、最優先で採択すべき
優れた研究課題であり、積極的に採択すべき
優れた研究課題であり、採択してもよい
採択するには研究内容等に不十分な点があり、採択を見送るべき
研究内容等に問題があり、採択に値しない
10%
20%
40%
20%
10%
29
「評価項目」
1.研究課題の学術的重要性・妥当性
「研究経費」、「研究目的」欄など
2.研究計画・方法の妥当性
「研究計画・方法」、「研究経費の妥当性・必要性」欄など
3.研究課題の独創性及び革新性
「研究目的」、「研究計画・方法」欄
4.研究課題の波及効果及び普遍性
「研究目的」、「研究計画・方法」欄
5.研究遂行能力及び研究環境の適切性
「研究組織」、「研究計画・方法」、「研究業績」、
「これまでに受けた研究費とその成果等」、
「今回の研究計画を実施するに当たっての準備状況」欄など
30
「評価の観点」①
1.研究課題の学術的重要性・妥当性
□学術的に見て、推進すべき研究課題であるか。
□研究構想や研究目的が具体的かつ明確に示されているか。
□応募額の規模に見合った研究上の意義が認められるか。
2.研究計画・方法の妥当性
□研究目的を達成するため、研究計画は十分練られたものになっているか。
□研究計画を遂行する上で、当初計画通りに進まないときの対応など、多方面からの検討
状況は考慮されているか。
□研究期間や経費配分は妥当なものか。
□研究代表者が職務として行う研究、または別に行う研究がある場合には、その研究内容
との関連性及び相違点が示されているか。
□公募対象としていない以下のような研究計画に該当しないか。
①単に既製の研究機器の購入を目的とした研究計画
②他の経費で措置されるのがふさわしい大型研究装置等の製作を目的とする研究計画
③商品・役務の開発・販売等を直接の目的とする研究計画(商品・役務の開発・販売等に
係る市場動向調査を含む)
④業として行う受託研究
31
「評価の観点」②
3.研究課題の独創性及び革新性
□ 研究対象、研究手法やもたらされる研究成果等について、独創性や革新性が認められる
か。
4.研究課題の波及効果及び普遍性
□当該研究分野もしくは関連研究分野の進展に対する大きな貢献、新しい学問分野の開拓
等、学術的な波及効果が期待できるか。
□科学技術、産業、文化など、幅広い意味で社会に与えるインパクト・貢献が期待できるか。
5.研究遂行能力及び研究環境の適切性
□これまでに受けた研究費とその研究成果を評価するとともに、これまでの研究業績等から
見て、研究課題に対する高い遂行能力を有していると判断できるか。
□複数の研究者で研究組織を構成する研究課題にあっては、組織全体としての研究遂行
能力は十分に高いか、また各研究分担者は十分大きな役割を果たすと期待されるか。
□研究課題の遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等、研究環境は整っているか。
□研究課題の成果を社会・国民に発信する方法等は考慮されているか。
32
その他の評価の観点
1.適切性
①人権の保護及び法令等の遵守を必要とする研究課題の適切性
□相手方の同意・協力や社会的コンセンサスを必要とする研究計画又は法令等に基づく
手続きが必要な研究計画については、所要の手続き、対策が講じられているか。
□ヒト遺伝子解析研究等の研究課題にあっては、法令等に従い、所定の手続き・対策が
講じられているか。
②分担金配分の適切性
□分担金を配分しないと研究遂行上大きな支障があるか。
2.エフォート欄
□第2段審査で、「研究資金の不合理な重複や過度の集中に ならず、研究課題が十分
遂行し得るかどうか」を判断する際の参考とする。
33
科研費の配分方式
○各専門分野毎の研究費の配分枠
当該研究種目
の本年度新規
配分予定額
当該専門分野
当該専門分野
の本年度新規
の本年度新規
+
応募課題数の
応募研究費の
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2
34
ご静聴お疲れ様でした。
皆様、充実した研究活動をエンジョイできるよう
研究支援ユニットは皆様をサポートしています。
研究助成金情報のお問い合わせは、
企画部研究支援ユニット ex.4839,4845~4847
ホームページにも「研究助成金情報」が掲載され
ていますので、ご覧ください。
(トップページからアクセスできます。)
http://www.yamagata-u.ac.jp/kenkyu/kenindex.html
35