6.3.4 無給電アンテナ 伝播路上に障害物があるときこれを避ける 例題6.5 無給電アンテナを用いたマイクロ波回線 対向する一対のアンテナにおける受信電力 送信アンテナー反射板,反射板―受信アンテナの回線が結合された 2重の伝播路での受信電力 送信アンテナと受信アンテナの絶対利得 開口面アンテナの面積:π(D/2)2 実効面積Ae=ηπD2/4 実効面積と絶対利得の関係:Ae=λ2Ga/(4π) (5.51)から Ga=4πAe/λ2=η(πD/λ)2 反射板の絶対利得:Ae=λ2Ga/(4π)から λ=3☓108/12☓109=0.025 r1=30☓103 r2=10☓103 η1=0.6 η2=0.7 ηA=0.8 D1=3 D2=2 A=24 を代入 W2=4.398☓10-15☓3.958☓10-14☓8.527☓104☓4.422☓104☓ 1.118☓1011☓1=7.338☓10-8[W]= 7.338☓10-5[mW]=-41.3dBm 6.4 開口面アンテナ 放射のための開口部を持つアンテナ 6.4.1 電磁ホーンアンテナ(略) 6.4.2 中央給電パラボラアンテナ 一次放射器は反射鏡の焦点に置かれる。 反射鏡は軸対称。 反射鏡で反射された電波は平面波になる。 z軸に鋭いペンシルビーム 直線または円偏波(一次放射器の回転と逆向き) 偏波共用方式:水平・垂直偏波を同時に使用する(2倍の情報が送れる) 平面波変換のための同位相条件 焦点距離f,鏡面上の点Pまでの距離ρ,z軸とP点のなす角θ 2 f cos より (6.28) 反射鏡の直径D,z軸とエッジのなす角αとすれば D 2 sin D 2f 2 sin 1 cos 4 f sin D1 cos 1 2 cos2 1 cos f 1 2 2 D 8 sin cos 4 sin 4 t an 2 2 2 2 f 1 cos D 4 sin (6.29) 例:α=90ºのときf/D=0.25 一様開口分布を持つ円形パラボラアンテナの電力半値ビーム幅 一次放射器と反射鏡間で定在波が発生 一次放射器,給電ケーブルがブロッキングを起こし利得,サイドローブ 特性が劣化 開口効率は50〜60% 実効面積 絶対利得 2 Ae Ga 4 4 4 D D Ga 2 Ae 2 2 2 2 (6.31) 例題6.10 D=2m,一様開口分布の円形パラボラアンテナの5GHzに おける電力半値ビーム幅 より 3 70 0.06 2.1(deg) 2 D=50cm,f=12GHz,η=0.8の円形パラボラアンテナの絶対利得 6.4.3 オフセットパラボラアンテナ 回転パラボラ反射鏡の一部を反射鏡面として 利用. 一次放射器,給電ケーブルのブロッキングが なくサイドローブ特性が良好 BS,CSアンテナ 6.4.4 交差偏波識別度 交差偏波:直交偏波成分 交差偏波識別度:交差偏波電力と 主偏波の電力比 6.4.5 カセグレンアンテナ パラボラ反射鏡の焦点に回転双曲 面(副反射鏡)の焦点を合わせる もう一方の回転双曲面の焦点に一 次放射器の焦点を合わせる カセグレンアンテナの特徴 1.一次放射器に接続される機器を主反射鏡 頂点付近に設置可能なので給電損失が 小さい。 2.2枚の反射鏡面を修正でき,高効率が得られる。 2.主反射鏡の直径は100λ程度のものが多い(利得50-70dBi) 3.副反射鏡と主反射鏡の直径比は1:10程度 4.鏡面修正により高効率(70-80%)が得られる 5.交差偏波が少ない 例題6.11 図6.46の カセグレンアンテナ の効率 D=29.6m, λ=0.075m(f=4GHz), G=60.6dBi D 29.6 6 6 Ga 1.14810 1.53710 0.075 2 η=0.746 6.4.6 ホーンリフレクタアンテナ(略) 2 6.4.7誘電体レンズアンテナ 誘電体の比誘電率εs,自由空間での電波の速度c,誘電体中での 電波の速度c,自由空間での波長λ,誘電体中での電波の速度λd, 屈折率n 球面波-平面波変換の条件 2 r 2 S 2 d r cos S 2 2 2 2 cos r S S d d 1 1 1 n 2S S S S d d n 1S r 2 2 1 1 1 n n cos 1 cos cos 2 cos d d 2 2 6.5 アンテナの分類(略) 高分解・高精度衝突防止レーダの開発 -1 試作アンテナの概要 ◎ アンテナの構成 図面に記載のように,MMICの構成より送信アンテナと受信アンテナを分離させた構 造にしています。アンテナの特性〔詳細は次項〕は,垂直面⇒5(deg)以下に設定し, レーダの総合利得を40(dB)以上確保しています。 ホーンアンテナ 第三世代3X Rxアンテナ レンズ 送信ホーンアレーアンテナ 一次放射器 パッチアンテナアレー 変換導波管アダプター 受信レンズアンテナ Tx Rx4ch Rx1ch Rx5ch Rx2ch Rx3ch 第三世代レーダ用MMIC 試作レーダの概念図 実際の試作レーダ レーダシミュレータによる 試作レーダの評価 3.5m 収束関係 6 80m -30 -20 -10 第一波推定 第二波推定 5.5 5 10deg -10deg 5deg -5deg 0deg 推定到来方向 Gain(dB) 30 28 26 24 22 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 -2 -4 -6 -8 -10 -12 -14 -16 -18 -20 4.5 4 3.5 3 2.5 0(deg) 10(deg) 5(deg) -10(deg) 0 10 -5(deg) 2 20 1.5 30 1 2 3 4 5 6 7 8 9 スナップショット 放射角(deg) 40m 2ターゲット分離実験 H面指向性 Gain(dB) 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 -5 -10 -15 -20 -30 -20 -10 0 放射角(deg) 0deg 10 E面指向性 5deg 20 30 Test Rader 測定環境 10 6.6 アンテナに関する計測 6.6.1 利得の測定 置換法:標準アンテナとの比較 1. 受信レベルが最大になるよう 標準電磁ホーンアンテナの向きを調整 ATT(1)を調整しレベルを適当な値にセット 2.試験アンテナに受信機を接続。前のレベルと同じになるように ATT(2)を調整 3.試験アンテナの絶対利得 測定時の注意 1.送信アンテナと受信アンテナの主ビームを正対させる 2.偏波面を合わせる 3.地面反射の影響をなくすため十分高い位置に設置 4.測定距離:送信と受信アンテナの最短距離と最長距離の差をλ/16 以下にする :遠方界領域 例:f=12GHz(λ=0.025m),d=0.2m,D=0.5mのとき R>2☓0.72/0.025=39.2m 例題 6.12 絶対利得の測定 標準利得アンテナの絶対利得20.5dB,標準利得アンテナ接続時の 減衰器の値20dB,試験アンテナ接続時の減衰器の値30dB 利得は20.5+(30-20)=30.5dB 6.6.2 放射パターンの測定 放射パターン:角度によるアンテナ相対放射強度 試験アンテナを回転させながら受信 ネットワークアナライザ(振幅,位相パターン測定) スペクトルアナライザ(振幅パターン測定) オープンサイト:周囲に反射物,散乱体がない屋外の自由空間 水平面のみの回転制御の場合 H面放射パターン測定:送信と試験アンテナの偏波面を垂直にする E面放射パターン測定:送信と試験アンテナの偏波面を水平にする 交差パターン;直交偏波間の干渉の度合い 6.6.3 電波暗室 電波暗室:室内の壁面に電波吸収 体を貼り付けた空間 特徴 内部で発生した電波の壁面からの 反射がない 外部に干渉せず,外部からの干渉 を受けない 全天候型,長時間測定可能 測定器と試験アンテナ間の距離が小さく効率がよい クワイェットゾーン:壁面からの反射波のレベルが直接波のレベルに 対し定められた値以下になる領域 電波吸収体:反射エネルギーが入射エネルギーの1%以下 6.6.4 コンパクトレンジ 電波暗室内に平面波を発生させ るアンテナを設置した環境 測定レンジを小さくする
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