中野区における 摂食・えん下機能支援事業

中野区における
摂食・えん下機能支援推進事業
中野区健康福祉部福祉推進分野
中野区の状況(平成25年度概況)
 人口31万人
 高齢者人口63,000人(75歳以上 32,000人)
 高齢化率20.4%




平成30年度には21.5%
介護保険要支援者4,100人・要介護者8,700人
身体障害者手帳所持者7,899人(18歳未満133人)
愛の手帳所持者1,064人(18歳未満221人)
精神障害者保健福祉手帳所持者1,802人
要介護高齢者の約18%に摂食・嚥下障害が認められる
(平成17年度北海道保健福祉部「要介護者に対する摂食嚥下障害者対
策実態調査より)
中野区
8,700人×18%
=
1,566人
25年度中野区保健福祉に関する意識調査
「摂食・えん下障害」を「よくは知らない」、「知らない」が6割強。
「知っている」の割合が最も多い年代は50歳代で48.2%。
中野区摂食・えん下機能支援
推進協議会設置
 【目的】摂食・えん下障害を持つ人の自分の口で
食べる生活を確保し生活の質を高めるため、摂
食・えん下機能支援の普及啓発事業の内容、方法
や支援の仕組みを検討する。
 【設置時期】平成24年7月
 【委員任期】3年
 課題に対する実務的な意見交換や詳細な検討を行
うため、協議会の下に多職種によるワーキンググ
ループを設置。
摂食・えん下機能支援推進協議会
委員構成
H26.5現在
協議会
ワーキンググループ
1
医師(区医師会)
1
医師(区医師会)
2
歯科医師(区歯科医師会)
2
歯科医師(区歯科医師会)
3
薬剤師(区薬剤師会)
3
薬剤師(区薬剤師会)
4
訪問看護師(訪問看護ステーション)
4
医師(病院リハビリテーション科)
5
地域包括支援センター
5
歯科衛生士
6
社会福祉協議会
6
理学療法士(病院)
7
在宅療養者支援者
7
栄養士(特別養護老人ホーム)
8
行政関係者(8名)
8
言語聴覚士(病院)
9
介護事業者
10
地域包括支援センター
11
行政関係者(5名)
年次計画
24年度
25年度
●摂食・えん下機能支援 ●支援の仕組みについて
に関する課題等について 検討
情報交換
26年度
●支援の仕組みについて
検討・試行
◇人材養成研修(前期) ◇人材養成研修(後期)
◇医療資源調査
◇要介護者訪問口腔ケア ◇障害者(児)訪問口腔
事業
ケア事業
◇区民向け講演会
◇支援者向け研修会
◇区民向け講演会
◇区民向け講演会
◇報告集作成
協議会等で出た主な意見
 本人や家族、また介護に携わる人が摂食・えん下機
能障害に気付けることが、まず大切である。
 区内のどのくらいの医療機関で、どのような摂食・
えん下機能支援が行われているか実態がわからない。
 えん下食の指導をしても、家庭で多くの手間がか
かっては作り続けられない。簡単に作れて時には市
販品も利用するようなえん下食のレシピを紹介でき
るとよい。
 関係者がうまく連携をとって継続したケアを行う必
要がある。
 支援の仕組み作りでは、どこが支援センターとなれ
ばよいのか、医療保険的裏付けが難しいリハビリ
チームをどうやって動かしていくか。
実施事業一覧
24年度
区民向け講演会「歌うことが口腔ケアになる」
関係者向け研修会「介護の現場で役立つ摂食・えん下のリハビリテーション」
普及啓発用リーフレットの作成
25年度
区民向け講演会「より良く食べて
より良く生きる」
医療資源調査
評価医及びリハビリチーム養成研修(前期)
要介護者訪問口腔ケア及び摂食・えん下機能に関するアンケート調査事業
えん下食レシピ集の作成
区民向け講演会
 摂食・えん下障害とは
どういうことか、いつ
までも健康で安全に食
事をするためにはどう
したらいいか、などの
基礎知識。えん下機能
維持体操の実演。
 100名参加
 歯科医師会が講師選定
に協力
 協議会、ワーキンググ
ループ委員が広報、当
日運営に協力
支援者研修会
 えん下障害であることを気付き、医療等につなぐ
役目として重要な介護職向けに実施
 25年度からは、毎月実施している介護保険担当
主催の「介護職向け研修」の1回分のテーマを摂
食・えん下機能支援に
 ワーキンググループの医師に講師を依頼
リーフレット作成
ワーキンググループ委員の歯科衛生士を中心に案を練って作成。通所介
護施設、訪問看護事業所、区内施設窓口ほか、健康講座等の機会に配布。
人材養成研修(前期)
 具体的な研修内容、講師の選定や依頼、当日の運営
までを含めて中野区医師会に委託
 東京都で実施している養成研修のカリキュラムを参
考に仕様書を作成
 6日間にわたり、評価医9コマ、リハビリチーム
10コマ実施
 医師53人、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄
養士、ケアマネジャーなどコメディカル125人が参
加
 26年度に実施する予定の人材養成研修(後期)は、
実地研修を中心に実施する予定
要介護者訪問口腔ケア事業
 摂食・えん下機能支援推進事業のモデル事業
 中野区歯科医師会に委託
 要介護1~5の要介護認定を受けている人で、現
在歯科診療を受けていない区民50人を対象
 訪問口腔ケアとアンケート調査を実施
 関係者の連携を図る一助とするため、申込者はケ
アマネジャー、または訪問看護師とした
 26年度は、障害者(児)を対象に実施予定
対象者
n=51
申込者数 54名
 性別
口腔ケア実施数 51名
 年代
性別
年代
男
女
40代
50代
60代
70代
80代
90代以上
17
34
0
0
1
9
23
18
性別
(人)
男
33%
女
67%
 要介護度
 訪問希望者
 申込者
要介護度
1
2
3
4
5
本人
家族
無記入
ケアマネ
看護師
その他
無記入
人数
6
11
8
12
14
20
26
5
43
6
1
1
訪問希望者
無記入
10%
本人
39%
家族
51%
14
申込者
看護師
12%
その他
2%
無記入
2%
ケアマネ
84%
アンケート
n-51
かかりつけ歯科医
かかりつけ医
往診
(人)
有
9
48
33
無
40
3
15
無記入
2
0
3
かかりつけ歯科医・かかりつけ医・往診の有無
有
50
無
無記入
40
30
往診の頻度
1/月・・・・5名
2/月・・・12名
1/週・・・・7名
2/週・・・・7名
1/3ヶ月 ・1名
不定期・・5名
20
10
0
かかりつけ歯科医
かかりつけ医
往診
終始
時々
たまに
ない
無記入
唾液が口の中に
溜まる
5
8
6
30
2
飲み込むときに苦
労する
10
8
7
25
1
食事中のむせ
3
10
14
23
1
摂食えん下機能について
(人)
唾液が口の中に溜まる
30
飲み込むときに苦労する
25
食事中のむせ
20
15
10
5
0
終始
15
時々
たまに
ない
無記入
医療資源調査
◆区内医療機関等で行われている摂食・えん下機能支援
の実態を把握する
◆調査票の案を、協議会、ワーキンググループで検討
平成25年度実施
対象機関数
有効回収数
10
7
70.0%
診療所
240
88
36.7%
歯科診療所
258
142
55.0%
薬局
170
115
67.6%
22
11
50.0%
1
1
100%
病院
訪問看護事業所
栄養士団体
回収率
分析結果を今後協議会、WGで検討し、報告集発行予定
医療資源調査結果(抜粋)
摂食・えん下に関する検査、訓練の実施状況
検査実施
訓練実施
6
6
診療所
12
6
歯科診療所
13
15
病院
摂食・えん下機能障害者について(薬局)
n=115
ある
なし
来店経験
53.9%
46.1%
訪問指導経験
11.3%
88.7%
指導、訓練の連携状況
(訪問看護事業所)n=10
連携先
病院・診療所
8
歯科診療所
4
薬局
2
すこやか福祉
センター
2
その他
2
平成26年度の予定
 評価医及びリハビリチーム養成研修(後期)
 障害者(児)訪問口腔ケア及び摂食・えん下に関す
るアンケート調査事業
 区民向け講演会
 支援の仕組みの構築
 活動報告書作成