安全な与薬を目指して - 医療安全全国共同行動

事例要因分析から改善へ
~安全な与薬を目指して~
全員で指差し呼称 ヨシ!!
○ 南2
南1
北1
北2
西村
山田
杉山
平野
陽子
ゆきみ
朱美
通乃
はじめに
問題点
薬剤アクシデントがなかなか減らない現状
目的
1 ImSAFERを用いて根本要因分析を行う。
2 その分析をもとに対策を実行
評価しシステム改善に結びつける
ImSAFERの大きな特徴
「そのように行動したのは正しいと判断したから」
薬剤に関するアクシデント情報
H22年度 H23年度
アクシデント報告総数
543件
759件
薬剤に関するアクシデント 143件
167件
(26%)
(22%)
薬剤に関するアクシデントは転倒・転落など
患者行動についで多い発生率になっている
事例要因分析研修活動計画
日程
研修会での活動
病棟での活動
9月
24日
事例要因分析研修
10月
1日
29日
11月
29日
活動状況の確認と話し合い
チェックリストに沿い
対策前調査
12月
26日
活動状況の確認と話し合い
各病棟でデモストと
意識づけ
指差し呼称の
呼びかけと周知徹底
ポスターの掲示
1月
28日
活動状況の確認と話し合い
チェックリストに沿い
対策後調査
2月
6・20日 話し合いとまとめ
3月
4日
事例展開研修
活動取り組みについての話し合い
チェックリストとポスターの作成
発表
事例紹介
看護師2人で注射処方箋を目視で確認したが
薬剤の量の間違いに気付かず調剤し
患者に投与してしまった事例
<事例の問題点>
 ダブルチェックを依頼した際、1人は処方箋を持ち、もう1人は
薬剤を持ちながら2人で同時に処方箋を目視し確認した
 処方箋を目視し、薬剤名は確認したが量は確認しなかった
 点滴調剤はその日の担当看護師ではなく、依頼をされた
看護師が行った
 依頼された看護師は、前日に担当していた患者の点滴であっ
たため、同量だろうと思い込みがあった
 点滴交換時、処方箋で再度確認をしなかった
分析中の写真
事例要因分析による改善策
指差し呼称する
・病棟ルールですでに規定されている
ところもある
・エビデンスも確実
採用
対策前の調査
正しいダブルチェック
指差し呼称
17.5%
22%
できた
できる
できない
できない
78%
2012/11/1~11/30調査
4病棟の平均値
82.5%
2012/11/1~11/30調査
4病棟の平均値
事例要因分析による改善策
指差し呼称の
周知徹底
強化月間
11月~1月
指差し呼称の実施方法
 薬のダブルチェックと
指差し呼称のデモンストレーション
 ダブルチェックと指差し呼称の
周知徹底(チェックリストの使用)
 日頃の与薬業務時は、指差し呼称
しながら行うように呼びかけ
 ポスターを作成し
指差し呼称の意識づけ
薬の準備・与薬時
声
だ
し
・
指
差
し
確
認
確認事項
日付
患者氏名
薬剤名
量
投与方法
投与時間
厳守
2012/10/29
医療安全
対策後の調査
~正しいダブルチェックができる~
対策前
対策後
4.7%
22%
できる
78%
できない
2012/11/1~11/30調査
4病棟の平均値
できる
95.3%
できない
2013/1/15~1/27調査
4病棟の平均値
対策後の調査
~指差し呼称ができる~
対策前
対策後
17.5%
6.2%
できる
できない
82.5%
2012/11/1~11/30調査
4病棟の平均値
できる
93.8%
できない
2013/1/15~1/27調査
4病棟の平均値
指差し呼称の強化を行った結果の意見
 確認作業を意識するようになり、以前より注意深く
行うようになった
 以前から気を付けていたが、より指差し呼称を意識するよ
うになった。改めて「指差し確認」はよい方法だと
思えた
 思い込みがなくなった
 処方箋をよく見て与薬することが、事故防止に繋がる
ことがわかった
 以前より処方箋を注意しながら確認するようになった
 誤薬が減った
与薬に関するアクシデント情報
H24年度(H25年1月まで)4病棟の合計件数
月
件数
4月
20
5月
13
6月
15
7月
21
8月
指差し呼称強化月間
月
件数
11月
17
12
12月
11
9月
9
10月
14
1月
10
調査結果から分かったこと
 指指し呼称や正しいダブルチェックの方法を
周知徹底し知識や技術の向上は得られたが、
アクシデント件数の減少はなかった
 アクシデントの内容としては、過少与薬・過剰与薬・
患者誤認・与薬時間間違いなどが上げられた
 正しい与薬方法を知りながらも出来なかった理由と
して、「焦っていた」「忙しくてできなかった」「やらなく
ていいと思った」など意見があった
今後の課題とまとめ
 指差し呼称だけではアクシデントの減少を期待するの
は難しい
 アクシデントの発生は指差し呼称やダブルチェックだ
けではなく環境要因が大きいことがわかり、業務に集
中できる環境づくりと業務調整が必要
 病棟独自のマイナールールをなくし、4病棟統一した
手順の徹底をはかる
今後の取り組み
 今後も指差し呼称とダブルチェックの施行する
 各病棟ごとに業務に集中できる環境づくりと
業務調整を行う
 今年度は看護師だけで協議・検討を行ったが、
来年度は薬剤師など他職種と意見交換など行い、
当センター全体でアクシデントの根本的要因を探り、
システムの改善に結び付けたい
ご清聴
ありがとうございました