日本における多文化共生社会の可能性 「国際理解教育

日本における多文化共生社会の可能性
「国際理解教育」の取り組み
上沼ゼミⅡ 角谷 美緒
これまでの研究
 「北関東圏における多文化共生の地域づくり
に向けて」の発表
産業維持が目的、対象が幅広い
研究対象を絞り込む必要がある、とのアドバイス
「外国人児童の就学問題」から
学校での「国際理解教育」を切り口に考えてみる
外国人児童の現状
 文部省(当時)が1999年「日本語教育が必要
な児童・生徒の受け入れ状況に関する調査」
を実施
小学生:12383人 中学生:5250人 高校生901人
養護学校等含め 計18585人
 1995年調査と比較して小学校50%、中学校
35%の増加率
 外国人対象の教育指導要領がない
母語別在籍状況・在籍期間
外国人児童・生徒全体
に占める割合
17.1%
10.8%
30.5%
41.6%
ポルトガル語
中国語
スペイン語
その他
ポルトガル語圏(ブラジル):
最終的には帰国希望だが当面は日本で進学・就
職したい
中国・ペルー(スペイン語圏):
日本で進学・就職したい
傾向
 1997年調査と比較して・・・
「長期化・定住志向」
☆これまでの、「外国人のお客さん」という固定し
た援助対象者から「学習の主体」としての位置
づけが必要
しかし多くの子供たちは、日本の学校に適応
できていないのが現状
事例
 兵庫県A市のベトナム難民の子供
公営住宅住まい 公民館が遊び場
日本生まれ日本育ち
「日本の子供は塾があるから遊べない」
親とのコミュニケーションもうまくとれない
コミュニケーションと教科学習
日本の教育の問題点ー対症療法的
「境界化」「反社会的な行動」
福岡市の中国帰国者への取り組み
1.日本語の保障
2.地域で子供を支える
3.コミュニティでの日常的取り組み
日本語教室・キャンプ等、外への広がり
問題点は?ー学校支配
個人レベルでの取り組みをいくら推進しても、カリキュラム改革や集団作りと連
動していかない限り、同化主義にすぎないのでは?
カナダの政策
 世界で初めて、公式な政策として多文化主義
を導入(1971年)
 1988年に法律を制定
 RCL(諮問委員会)の設置
 「学校教育」から「コミュニティ教育」へ
批判・・・出自を強調することはゲットー化・分離を
招くのではないか。
問題点・課題
 テーマが大きい、「教育指導要領」という大き
なテーマをどうとらえるか
 「言語」教育と「宗教・文化」教育どちらかに軸
をもっていったほうがいいのか
 代々木モスクでの調査
参考文献・URL
「国際理解教育 多文化共生社会の学校づくり」
佐藤郡衛 明石書店 2001年
「多文化共生社会の教育」
玉川大学出版部 2001年
文部科学省WEBサイト