中間試験確認 1.情報について、どういう概念か簡単に示せ。(5) 多くの人にとって価値、関心のあるデータである。 2.確率が100分の1の情報量と、百万分の1の情報量を有効 数字3桁で示せ、但し、log102=0.301とする。(3×2) 100分の1 :I(a)=-log2P(a)=-log2(0.01) =2log2(10)=2log10(10)/log10(2) =2/log10(2)=6.64bit 百万分の1 :I(a)=-log2P(a)=-log2(0.000001) =6log2(10)= 6log10(10)/log10(2) =6/log10(2)=19.9bit 中間試験確認 3.情報の通信手段をいくつか示し、情報伝達の際に 起こる問題点を示せ。(2+3) 手段:伝令、飛脚、伝書鳩、のろし、手旗信号、モー ルス信号、電話など。 問題点:ノイズが入る。機密が漏れる。 4.12bitで表現できる記号の数は何通りか。また、 8192 bitは何byteか。(2×2) 12bit:212=4096 8192 bit = 8192/8 = 1024 byte 中間試験確認 5.デジタルの欠点を簡潔に述べよ。(5) サンプリング(A-D変換)時に情報の劣化がある データが不連続である(時間の離散、値の離散) 6.十万字の漢字を取り扱いたい場合には最低何bit必 要か。整数で答えよ。必要であればlog102=0.301を 用いよ。(5) 2n>105 になるようなnを求める。両辺のlogをとる。 n・log102 > 5 n > 5 / 0.301 = 16.6 ゆえに17ビット必要である。 中間試験確認 7.SXGA(横1280×縦1024ドット)、RGB各8ビット の場合の1画面の情報量は何kbyteになるか。(5) 1280×1024×8×3 bit =1280×1024×3 byte = 1280×3 kbyte =3840 kbyte 8.画像情報は音声情報に比べて情報量が大きいた めその扱いが困難になることが多い。そのための対 策について簡潔に答えよ。また、その際に用いるソ フトのことを何と呼ぶか。(2×2) 圧縮する。 コーディック。 中間試験確認 9.以下の2進数を10進数に、10進数を2進数に変換 せよ。(5×2) 101.1011 (2進) =1×22+1×20+1×2-1+1×2-3+1×2-4 =4+1+0.5+0.125+0.0625 =5.6875 17.625(10進)= 16+1+0.5+0.125 =1×24+1×20+1×2-1+1×2-3 =10001.101 中間試験確認 10. 10進数103を8ビット固定長の2進数で表せ、 また、-103を1の補数表現、2の補数表現で表 せ。(3×3) 10進 103 =64+32+4+2+1 = 01100111 1の補数表現 10進 -103 = 2進 10011000 2の補数表現 10進 -103 = 2進 10011001 中間試験確認 11.コンピュータの5大機能について5つ挙げよ。 制御、演算、記憶、入力、出力(5) 12.OSの役割を3つ挙げよ。(5) ハードウエア資源の管理(キーボードやメモリの管 理など) アプリケーションソフトに共通する機能の提供(メ ニュー表示など) ファイルシステムの提供(FDD、HDDなどのファイ ル管理) 中間試験確認 13.RAMとROMについてそれぞれの特徴を説明せよ。 (3×2) RAMは、電源を切ると内容が消える。書き込み可能。 ROMは、あらかじめ情報が書き込まれている。電源を 切っても情報は消えない(不揮発性)。書き込みはできな い。 14.バス幅32 bit、クロック数800 MHzの時の転送速 度は何byte/sか。(5) 32×800×106 bit/s = 32×108byte/s 中間試験確認 15.機械語を人間が読み易いように表現したものを何 と言うか。また、それを機械語に変換するソフトをな んと言うか。(2×2) ニーモニック、アセンブラ 16.記憶面数:2、トラック数:80/面、セクタ長:512 byte、セクタ数:18/トラックのFD(フロッピーディ スク)がある。この記録容量を計算してbyte単位で 答えよ。(5) 記憶容量=2×80×512×18=1,474,560byte 中間試験確認 17.以下の略号の省略する前の用語を英字で[ ]内に書き、1行程 度で意味を説明せよ。(3×4) (1)CPU [Central Processing Unit] コンピュータの演算や制御を行う中心部分 (2)SPEC [Standard Performance Evaluation Corporation] コンピュータの処理速度を計測し、比較する組織 (3)BIOS [Basic Input/Output System] コンピュータの電源を入れてから立ち上がるまでの処理を行うシス テム (4)GUI [Graphical User Interface] アイコンやマウスを使って操作し易くしたコンピュータの操作環境 授業展開#9 並べ替えと一筆書きのアルゴリズム 勝ち抜き戦のアルゴリズム お立ち台方式 ① 全員を一列に並べる。 ② お立ち台を用意して、1番目の人を立たせる。 ③ お立ち台の1番目は2番目と対戦させる。 ④ 1番目が勝った場合:2番目を戻し、3番目と対戦 させる。 2番目が勝った場合:1番目を戻し、2番目をお立 ち台に立たせ、3番目と対戦させる。 ・・・3番目以降との対戦を次々と行い、負けると元の 位置に戻り、交代する。これを最後のn番目まで繰り 返す。 優勝旗方式 ① 全員を一列に並べる。 ② 優勝旗を用意して、1番目の人に持たせる。 ③ 1番目は2番目とその場で対戦させる。 ④ 1番目が勝った場合:2番目と場所を入れ替え、3 番目と対戦させる。 2番目が勝った場合:2番目に優勝旗を受け渡し、 3番目と対戦させる。 ・・・3番目以降との対戦を次々と行い、負けたら優勝 旗を渡し、勝ったら場所を入れ替える。これを最後 のn番目まで繰り返す。 トーナメント方式 リーグ戦方式 並べ替え(ソート)のアルゴリズム ソート:ある集まりをある特徴量の順に並べること。 ソートキー:並べるために使われる特徴量 順次法 ① n人を1列に並べる。 ② 身長順に並ぶ場所Pを別に作っておく。 ③ 一人目をPに連れて行く。 ④ 二人目をPに連れて行き、Pより大きければ後ろに、 小さければ前に入れる。 ⑤ 三人目をPに連れて行き、先頭から順に比べて、 三人目より高い人がいたら、その前に割り込ませる。 いなければ、一番後ろに並べる。 ・・・これを全ての人に行う。 勝ち抜き法 勝ち抜き法で優勝者を決め、1位を除いた残りの中 で2位を決定し、これを最後まで行う。 順序分類法 例えば、1-100まで書かれた紙を番号順に並べ替 える場合、1-10、11-20、・・・91-100の10個の山 に分類し、次にそれぞれの山の中でソートする。 2分分類法 順序分類法で常に分類を常に2つにする方法。 一筆書きのアルゴリズム ケーニヒスベルグの橋 オイラーの時代に、ある貴族が出した懸賞問題「下 図において1~7のすべての橋を一度だけ渡って出 発点に戻る経路は存在するか。」。オイラーはたちど ころに解いたとされる。 1 2 3 4 5 6 7 一筆書き 線形図形を一筆で描くこと。 一筆 →線を描き始めてから鉛筆を紙から離すまで。 同じ点は何度通っても良いが、同じ線分は2 度以上なぞってはいけない。 オイラー閉路 節点:線画において線分が接続している点や 交差している点、線分の端点。 辺:節点と節点をつなぐ線分。 離散グラフ(グラフ):節点と辺からなる図形。 閉路:辺の重複がない経路の始めの節点と 終わりの節点が一致する場合。 オイラー閉路:一筆書きの閉路のこと。 一筆書きとオイラー閉路 一筆書きの例 オイラー閉路の例 •任意の線画図形が一筆書きできるとはかぎらない。 •あるグラフにオイラー閉路があれば一筆書きできる。 •逆に、一筆書きできる図形は、全てオイラー閉路というわけではない。 オイラー閉路の存在判定問題 統計的に調べる。 ①辺にラベルを付けて、あらゆる可能な並べ方を全部挙 げる。 4辺(a,b,c,d)ある場合は、4! = 24通り。 ②片っ端から、閉路になっているかどうかチェックする。 辺の数がn本ある場合は、n! 通りある。 n=10 でも 10! = 3,628,800 行き当たりばったりでは、困難。 オイラー閉路の判定には、簡単なアルゴリズムがある。 オイラーの定理 節点の次数:離散グラフで節点に出入りする辺の総 数。 グラフが連結である:任意の2つの節点の間が何ら かの経路でつながっていること。 オイラーの定理 ある離散グラフが連結であって、かつ、全ての節点 の次数が偶数ならば、その離散グラフにはオイラー 閉路が存在する。逆に、オイラー閉路が存在すれば、 その離散グラフは連結で、すべての節点の次数は 偶数である。 一筆書きができるグラフ 点から出ている線の数がどれも偶数本(2,4,6...) であるグラフ 奇数本(1,3,5...)の線が出ている点がちょうど2つ だけあるグラフ (オイラー閉路にはならない) 3 a b c d e f c a b d 5 g f e 3 3 g オイラー閉路を求めるアルゴリズム ある連結な離散グラフGのすべての節点の次数が偶 数であるとする。 ① Gに辺の重複のない1つの閉路Lを描く。(その閉路L がすべての辺を含んでいれば、オイラー閉路完成)。 ② GからLを除いて得られる残りのグラフも、すべての節 点が偶数であるから、残りのグラフも、閉路L上の節点 からLに含まれていない辺をつないで同じ節点に戻る 閉路L’が必ず構成できる。LとL’からなる図形は、一 つの閉路と見なせ、それを新たに離散グラフGの閉路L とする。 ③ ②の手順をすべての辺がLに含まれるまで続ければ、 得られた閉路Lはオイラー閉路である。 アルゴリズムの検証 オイラー閉路! オイラー閉路演習 奇数次数 オイラー閉路である 一筆書き可能 オイラー閉路でない 一筆書き可能
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