新編日語第三冊 - 惠州学院-

新編日語第三冊
第10課
「イソップ物語」を読む
(言葉と表現)
1
文法1 どうしても~ない
【意味】:どういうふうにしてみても
【例】 狐がどうしても上がれなくて、
困っていた。
彼はどうしてもあの人が忘れられない。
何度もやってみたが、この問題だけはどうしても解け
なかった。
応急手当てをしたがどうしても助からなかった。
2
ポイント
 どうしても~可能の否定形
 どうしても~無理だ、だめだ、都合がわるい
人手が足りないのでどうしても無理です。
どうしても都合が悪いならほかの人を推薦してください。
いくら助けてあげても彼はどうしてもだめだ。
3
文法2
そこへ
【意味】ちょうどその時
【用法】そこへ+移動動詞
井戸に落ちた狐が困っていた。
そこへ喉が渇いて困っている山羊が来た。
急に雨が降り出してどうしようかと考えていた。そこ
へ同室の王さんが傘を持ってきたので助かりました。
友人の噂話をしていたが、そこへ当の本人が来てし
まった。
4
文法3
~ばかりに
【意味】そんなことが原因で、予想外の悪い結果と
なってしまった。
奨学金をもらえなかったばかりに、大学へ行けなく
なってしまった。
注意を忘れて生水を飲んだばかりにお腹を悪くして
しまった。
働きがないばかりに妻に馬鹿にされている。
5
練習:次の文を完成しなさい
甘いものを食べ過ぎたばかりに
。
。
ただ一つの問題ができなかったばかりに
天気予報を信じたばかりに
。
コンピューターの知識がないばかりに
外国人であるばかりに
。
。
6
「~ばかりに」に関する文型

数量詞+ばかり
三日ばかり会社を休んだ。
 ~ばかり(限定)
うちの子は漫画ばかり読んでいる。
 ~たばかりだ(=~ところだ)
さっき着いたばかりだ。
 ~るばかりだ(準備完了)
料理もできた。ビールも冷えている。後はお客さんの到
着を待つばかりだ。
7
「ばかりに」に関する文型
 ~ばかりか~も/まで(=だけでなく~)
彼女は現代語ばかりか古典も読める。
 ~とばかり(に)(いかにも~という様子で)
彼はお前も読めとばかり、その手紙を机の上に放り
出した。
~んばかりに(ほとんど~という様子で)
彼女は泣かんばかりに「手紙をくださいね」と言い
ながら分かれていった。
8
文法4 ~ほど~
【意味】程度。(比喩や具体的な例を使って程度を表
す)
新聞が読めないほど暗くなった。
屋根が飛ぶほど強い風がふいた。
昨日は足が痛くなるほど歩いた。
顔も見たくないほどきらいだ。
あの子があれほどやりたがっているのなら、やらせ
たらどうか。
9
「~ほど」に関する文型
~ほど~ない
教師の仕事はそばで見ているほど楽ではない。
 ~ほど~名詞+ない(一番・・・)
試験ほどいやなものはない。
 ~ば~ほど
食べれば食べるほど太る。
10
~ほど(比例変化)
年を取るほど体が弱くなる。
 ~ほどなく(=まもなく)
広島と長崎に原爆が
落とされてほどなく、
第二次世界大戦は終結した。
11
文法5
(名詞)+だって
【意味】 「でさえ」、「でも」。話し言葉。
【接続】 名詞+だって
それぐらいのことは子供だって知っている。
医者だって、風邪ぐらい引くよ。
先生だって間違うことはある。
12
文法5
(名詞)+だって
好き嫌いはありません。魚だって肉だって大丈夫です。
☺ :君が冬山へ一人行くって、みんな知って
るのか。
☻:ああ、田中さんだって、山口さんだって
知ってるのよ。
13
だって~もの(もん)
【意味】理由を聞かれた時の答え。
☺ :どうして外で遊ばないの。
☻:だって、寒いんだもん。
母親:にんじん、残らずちゃんとたべなさい。
子供:だって、きらいだもん。
14
文法6
そんなに~ない
【意味】 「あまり~ない」「それほど~ない」。
☺:寒いですね。
☻:ええ、でも寒いといってもそんなに寒く(は)
ありません。
☺ :新宿なら、便利ですね。
☻:ええ、まあ。でも新宿といっても駅からちょっ
と離れてますから、そんなに便利じゃありません。
15
☺ :それ、ずいぶん高いんでしょ。
☻:そうですね。でも高いといってもそんなに高くあり
ません。
☺ :日本語が難しいですか。
☻:ええ、でも難しいといってもそんなに難しくはあり
ません。
☺ :東京の空気は汚いでしょう。
☻:そんなに汚くはないと思いますが。
16
文法7
~ものだ
【意味】 ~するのが当然だ。
【接続】 文末。
【注意】 道徳的、社会的な常識。
そんな時は遠慮するものだ。
水は本来低きに流れるものだ。
学生は勉強するものだ。
お見舞いに鉢植えの花は
持っていかないものですよ。
17
~ものではない
【意味】 ・・・すべきではない。(忠告)
【接続】 動詞終止形
人の悪口を言うものではない。
男は人前で泣くものではない。
先生にそんな言葉を使うものではない。
弱い者いじめをするもんじゃない。
無駄づかいをするもんじゃない。お金を大切にする
ものだ。
18
文法8
(終助詞)~もの
【意味】理由説明。話し言葉
接続:文末。(個人的な言い訳)
☺:どうして教えてくれなかったの
☻:でも、私、知らなかったんですもの。
☺:なぜ行かなかったの?
☻:でも、一人で行くのは怖いもの。
19
先生:どうして遅刻したんですか。
学生:だって目覚まし時計が壊れていたものですから。
☺ :どうして今度の旅行に行かないんだ。
☻ :だって、お金がないんだもの。
20
「ものだ」に関する文型
~ものだ(感慨)
昔のことを思うと、いい世の中になったものだと思
う。
 ~たいものだ
アーロンフォックのコンサートですか。ぜひ聞きに
行きたいものです。
 ~たものだ
小さい頃はよくみんなで近くの森へ遊び行ったもの
でした。
21
 ~ものの(=だが、しかし)
大学に入学したものの、授業についていけない。
 ~ものを(=のに 不満、恨み、非難、後悔、残
念)
あの時、薬さえあれば彼は助かったものを。
22
 ~可能+ものなら
できるものなら鳥になって国へ帰りたい。
~ようものなら
この学校は規則が厳しいから、断らずに欠席しよう
ものなら、大変だ。
23
9
二度~とない
【意味】 「ぜったいに~ない」、「決して繰り返さない」
(強い否定)/决不・・・
二度とあなたの顔を見たくないわ。
二度とお酒を飲まない。
もうあんな馬鹿げたことは二度としまい。
こんなチャンスはもう二度と訪れないだろう。
同じ間違いは二度と犯さないようにしましょう。
24
10
活用語の終止形+な
禁止=~してはいけない
大きな声を出すな。
来るなと言われた。
諦めるな。
そう怒るな。
25
命令(肯定)=~なさい
危ないからやめな。
あっちへ行きな。
何をぐずぐずしているの。早く食べな。
26
練習:次の中国語を日本語に訳しなさい
他为什么生那么大的气,我怎么也不明白。
なぜあんなに怒るのかとどうしてもわからない。
 无论外边发生什么事情你也不能出去。
外では何が起きても絶対出るな。
 只因为是个老实人才受骗。
素直(すなお)な人であるばかりに騙(だま)され
たのだ。
27
練習:次の中国語を日本語に訳しなさい
 打那以后,他再也没来过。
それっきり彼はもう二度と来なかった。
 今天累得要命。
今日は死ぬほど疲れた。
28