Excelによる経営分析

飯田ゼミ
2061048
後藤 栄彦
はじめに
私たちが健康診断を受けるように、企業も経営分析に
よって、自社の健康度をチェックすることが大切である。経
営分析では、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計
算書などのデータをもとに、企業の成長性や収益性、安全
性や生産性などを把握し、今後の経営改善に役立てていく
ことが求められる。
経営分析とは、健康診断によって、私たちの日常の生活
習慣の改善を図ることとまったく同じことといえる。経営の基
本となる「売上力」目的を明確にした上での「集計力」データ
を読み解く「分析力」問題を解決する「解決力」という4つの
力をテーマにしている。
「4つの仕事力」伸びる会社・強い会社をつくるためには、
Excelで経営分析を行うことはとても重要である。
概 要
経営データを入力して分析結果をグラフ化
して比較、評価、診断する方法を研究する
具体的には
 1.数値集計と経営分析において、実用的なアプリ
ケーションソフトEXCELを味方につけることで、目
的を明確にする。
 2.戦略的なデータ活用の方法を紹介し、多量な実
務データを分析して問題点や課題を発見していく。
 3.基礎的な経営指標に解説をいれ、財務諸表を元
に具体的なグラフ機能による視覚化をする。
比率分析
経営分析で最も行われる手法は「比率分析」である。比率分析は、損益計算
書と貸借対照表にある項目と、項目間の関連性を見るために行う経営分析で
求められるのは、次のような内容。
成長性
売上高や利益の伸び
会社は順調に伸びていけ
るのか?
収益性
利益率や原価率の現状
会社はきちんと儲けられる
のか?
安全性
資金繰りの状態
会社は倒産しないか?
生産性
付加価値や人件費の状態
会社は効率よく経営して
いるのか?
木を見て森を見ず
経営分析においても、部分だけを評
価して、全体的、総合的にとらえる視
点が欠如してしまいがち。それぞれ
が関連し、影響しあって会社の財務
状況を示すもの。
事業の収益性と財務の健全性、安
全性などを総合的に見てどうなのか、
経営改善の優先順位はどこから着
手したらいいのかなど、客観的にとら
える視点が大切になってくる。
決算書
損益計算書
―損益計算書は、収益、費用、利益の段階計算を見る決算書
―



「損益計算書」は、企業の一会計期間(通常1年)における経
営成績を表したものである。経営成績を収益と費用で示し、
その差額を利益として段階的に表示している。損益計算書は、
英語でProfit & Loss Statement と呼ばれ、P/L(ピーエ
ル)と省略される。損益計算書は書き方に若干の違いがある
ものの、基本はまったく同じである。
通常、会社は利益を上げることが求められる。会社の財政状
態を示す貸借対照表より、経営成績を示す損益計算書から
読み始めるのが一般的である。もちろん、この2つは関連付
けて読み解くことが大切である。
また、貸借対照表と損益計算書の「当期利益」は同じ金額に
なる。
参考文献
・小さな会社の社長のためのExcelでマスターする経営分析
共著 渡辺克之 渡辺雅文
・Excelでマスターする4つの仕事力
共著 渡辺克之 渡辺雅文
・ビジネスデータ分析 実践の極意
著 住中光夫
・Excel2000によるキャッシュフロー、連結経営
著 志村和次郎
・経理で使うExcel
著 阿部友計
URL
http://hwbb.gyao.ne.jp/skawasim/bun.htm
http://www.rutles.net/books/082.html
http://www.rutles.net/download/082/index.html
http://www.asahi-net.or.jp/~SG9S-SZK/A_Page3.htm
http://www.zbb.jp/jcom/plbs/plbs.html
おわりに
経営において大切なことは、ゴーイング・コンサーン、すなわち「永
続」すること。大きい会社より潰れない、強い会社を目指すことが一番
である。そのためには、自社の状態や将来の予測に対して、さまざま
な角度から経営分析を行うことで、自社の強みや長所を確認すること
が必要になる。
分析情報を生かして、将来において致命傷になりうる弱みや短所の
解決策を作成して経営改善に着手することができる。経営分析は強
い経営体質を作りあげるための一歩なのである。たかが1つの数値
でさえ、その切り口とまとめ方によって見えない本質が見えてくる。