建設業許可の概要について 1 建設業の許可制度 (1) 許可が必要な建設工事(手引p2) 軽微な工事以外は建設業の許可が必要 軽微な工事とは… ・ (1件の請負金額が)500万円未満の工事 ・建築一式工事 ①1,500万円未満の工事 又は ②木造住宅で延面積150㎡未満の工事 (2) 建設工事と工事種類(手引p3~p5) 工事の種類は28業種 (3) 許可行政庁と許可区分(手引p6) ① 知事許可と大臣許可 ・知事許可:県内のみに営業所がある場合 ・大臣許可:複数の都道府県に営業所がある場合 ※単に営業所が複数あるのではなく、建設業を営んでいる場合が該当 ② 特定許可と一般許可(手引p6~p7) ・一般許可→通常の許可 ・特定許可→元請業者が下請業者に3000万円以上の工事を下ろす場合 特定許可要件は、一般許可要件に比較して財務要件が厳しい (4) 許可の基準(p8~p13) ① 経営業務の管理責任者がいること ② 専任の技術者がいること ③ 請負契約に関して誠実性があること ④ 財産的基礎又は金銭的信用があること 2 許可を受けるための手続(手引p16~p23) (1) 申請の種類と添付書類 許可の申請区分に応じて、必要書類を揃え、管轄の土木事務所へ提出 (2) 栃木県で求める添付書類(手引p21) 法定書類(手引p20)のほか、申請内容に応じて書類を求めているので注意 3 許可後の注意事項 ・変更事項の届出(手引p58~p59) ・事業年度終了後の届出(手引p59) ・許可票の掲示(手引p69) 建設業許可要件の確認について 1 経営業務管理責任者について (1) 経営経験期間の確認 ポイント1<期間の確認> 役員の場合、登記簿謄本で役員経験年数を読み取るため、現在履歴事項証明書だけ では必要年数が不足する場合は、閉鎖したものも付け加えて添付する。 ポイント2<経験の確認> 登記簿謄本の目的欄に取得したい業種についての記載があっても、目的欄は申請す れば登記できてしまうものなので、原則、役員経験期間内での契約書等の裏づけ資 料が必要。1 年毎に代表的な契約書等を1通とし、必要年数分添付。 (2) 常勤性の確認 原則は、手引き(p21)に記載の確認資料を添付。 2 専任技術者について (1) 実務経験の確認 10年の実務経験で申請する場合、1 年につき代表工事1件の工事契約書等の書類 を10年分提出する。当然その内容は、申請業種に関わるものであることが必要。 2業種分につき実務経験で申請する場合は、1業種につき10年とカウントするた め、20年分の工事契約書等の書類の提出を要する。10年間、2業種同時並行で 実務経験があっても、あくまで専任技術者として申請できるのは、1業種分のみ。 ※実務経験の場合、資格をもっていなくても専任技術者として認められるため、要 件は厳しいということを念頭に置いてほしい。 (2) 常勤性の確認 経営管理業務責任者の場合と同じ。 3 財産的要件について (1) 新規設立法人、新規個人事業主のケースについて 新規設立法人、新規に独立開業した個人事業主が設立、開業後1年経過前(最初の 決算期を迎える前)に許可申請する場合についての財産的要件にかかる確認資料は 以下のとおり。 なお、このケースでは、法人にあっては、損益計算書・完成工事原価報告書(様式第 16号)、株主資本等変動計算書(様式第17号)、注記表(様式第17号の2)添付省 略可。個人事業主にあっては、損益計算書(様式第19号)添付省略可 <新規設立法人ケース> ・開始貸借対照表及び登記簿謄本(残高証明書、融資証明書) 開始貸借対照表上で500万円以上の記載かつ登記簿謄本で資本金500万円以 上の記載があれば、開始貸借対照表及び登記簿謄本。500万円未満の場合は、開 始貸借対照表及び500万円以上の残高証明書または融資証明書。 <新規個人事業主ケース> ・開始貸借対照表及び残高証明書または融資証明書 個人事業主の場合、開始貸借対照表上で500万円以上の記載があっても新規設立 法人のケースと異なり、その額を裏付けるものがないため、常に開始貸借対照表及 び500万円以上の残高証明書または融資証明書が必要となる。
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