現代的教育ニーズ取組支援プログラム 教育実践力の育成と学校・地域の活性化 連携活動内容 社会科教育関係 1.キャリア教育 担当教員:山根栄次 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 中川克巳 年度:平成 19,20 年度 内容: 19年度には、総合的な学習として職場体験学習にいく2年生 の生徒全員に対して、 「職場体験に行く前に-職業・仕事を見 る目-」と題して1時間程度の話をした。 20年度には、総合的な学習として起業活動(プログラム名「会 社をつくろう」)を行っている1年生全員を対象にして、生徒に よって組織された会社が提案した商品の試作品や事業計画に対 してコメントをした。 算数・数学教育関係 1.小学校における算数教育アシスタント 担当教員:上垣 渉 中西正治 連携校:一身田小学校 栗真小学校 白塚小学校 連携校の担当教員: 加藤真由子 井ノ口八重子 渡邊史 年度:平成 19,20 年度 内容: 1年生の必修科目である「教育実地研究基礎」 (1単位)の内容 として、 数学教育及び学校教育コース学生(29 名)が3つの 小学校に分散して、 教育アシスタント活動を年間を通じて実施 した。活動の具体的な例としては、 下記のようなものが挙げら れる。 ①算数の計算のプリント学習のとき、アドバイスや、まる付け をする。 ②テスト直しのときに質問してくるので、それに答える。 ③スポーツテストのとき、整列させるなどの補助をする。 ④運動会の練習のとき、補助活動をする。綱引きの準備や後片 付けをする。 ⑤図工の時間で、ボンド付けなどして、子どもの活動をサポー トする。 ⑥七夕の飾り付けを子どもたちと一緒にする、鶴の折り方を教 える。 ⑦児童集会で、子どもを整列させるなどの補助活動をする。 ⑧体育のリレーでのゼッケンの準備や、子どもの誘導をする。 2.中学校における数学教育アシスタント 担当教員:上垣 渉 中西正治 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 青木利斉 長谷川禎伸 細江加代 酒徳宏 北岡明直 年度:平成 19,20 年度 内容: 3年生、4年生が受講する「数学科教育法」 (4単位、通年)の 授業の一環として、 中学校の数学科の授業アシスタント活動を 年間を通して実施した。参加学生は数学 教育及び情報教育コー ス学生 39 名であった。具体的な活動例としては、 下記のよう な ものが挙げられる。 ① 図形の証明、文字式の計算、方程式の解法、1次関数、作図 問題などの学習で、 生徒が練習問題などに取り組んでいると き、机間指導して、サポートする。 ②生徒が演習問題を解いているとき、巡回しながら、赤ペンに よる○付けをする。 ③授業を見学し、数学授業のあり方、発問や板書の仕方、生徒 との対応の仕方などを学ぶ。 ④放課後の学習機会である「寺子屋いっちゅう」 (15:00〜16: 00)において、生徒の数学学習をサポートする。 3.算数授業研究 担当教員:上垣 渉 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 全教員 年度:平成 19,20 年度 内容: 小学校1年生から5年生までの各1学級ずつにおいて、各1回 の公開授業を開催するため、その公開授業において取り上げる 教材と授業目標を検討し、その具体的な指導案の作成を目的と した授業研究会を開催した。参加教員は、大学教員1名と一身 田小学校教員(全員)であった。1回目は、各学年部会ごとに 開催し、2回目は全員参加の授業研究会であった。実施次期は 夏期休業中であった。 4.算数指導案検討会 担当教員:上垣 渉 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 全教員 年度: 内容: 一身田小学校において、夏期休業中に2回開催された授業研究 会において指導案が作成された。その指導案にもとづいて実施 された公開授業(小学校1年生から5年生まで、各1回)を参 観し、その後、その授業について、教材は適切であったか、目 標は達成さ れたか、教師の授業展開はどうであったか、などに ついて意見交換を行なう事後検討会を年間5回開催した。この 授業参観及び検討会には津市教育委員会の指導主事も参加し た。 理科教育関係 1.ニジマスの解剖&調理実習 担当教員:後藤太一郎 磯部由香 吉本敏子 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 安藤信哉 中川克巳 安野友美 林 敬一郎 年度:平成 18,19,20 年度 内容: 生命科学に関する初等教育において、生き物を解剖すると い う学習経験は、動物の体のつくりを理解するためだけでな く、 生命を尊重する態度を育成する上でも重要な意味をもち ます。 また、魚介類などの身近な食材について体のつくりを しること は、生命科学への関心を高めるだけでなく、日本の食文化を培 う上で、児童・生徒だけでなく社会人にとっても必要なことで しょう。 初等中等教育における動物の解剖実習を推進するために、 食 材となる身近な魚介類を用いた調理実習を目的とした家庭 科 の授業と、動物の体のつくりに関する理科の授業を連携さ せた 授業案を作成し 18 昨年度より一身田中学校で試行しまし た。 19,20 年度は、その中でも生徒に人だった、「ニジマスの解剖 &調理実習」を 2 年生 5 クラスで行いました。 2.「青少年のための科学の祭典」出展 担当教員:後藤太一郎 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 安藤信哉 中川克巳 林 敬一郎 年度:平成 18,19,20 年度 内容: 毎年三重大学を会場として開催される「青少年のための科学の 祭典・三重大学大会」で、一身田中学校の 2 年生の選択理科受 講生が授業の一環として実験ブースを出展しています。出展内 容は「スライム をつくろう」。授業でスライムづくりの準備を 重ね、大会では 2 日間で 1000 人近い小学生にスライムづくり を指導します。参加者からのアン ケートでも最も人気が高く、 中学生が小学生に指導をする実践例となっています。 3.5年生クラス活動「砂糖を科学する」 担当教員:後藤太一郎 荻原 彰 平賀伸夫 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 永合本幸 寺田正秋 内容: 5 年生の学年活動として、 「親子で身近な科学を体験」を 2 クラ スで実 施しました。今回は大学教員が内容を企画し、理科教育 コースの 3,4 年 生が指導にあたりました。実験内容は、 ①デンプンは糖からできていることを消化薬でデンプンから水 飴をつくることで学ぶ ②糖の状態変化を綿菓子づくりによって学ぶ ③糖が沸騰する温度をカルメ焼きづくりで学ぶ ものとしました。 年度:平成 20 年度 4.動物とのふれあい 担当教員:後藤太一郎 連携校:白塚幼稚園 連携校の担当教員: 浅田美知子 本多啓子 内容: 白塚幼稚園でロップイヤーというミニウサギを飼い始めまし た。名前は「うーくん」。 子どもたちにウサギとの正しい接し 方を知ってもらうために、群馬県獣医師会の作成した紙芝居を 使って説明しました。心音計を使ってウサギの心拍数を数え、 自分たちの心 拍数との違いを調べることで、体の大きさと心拍 の関係を知ってもらいました。 年度:平成 20 年度 5.ザリガニの遺伝 担当教員:後藤太一郎 連携校:栗真小学校 連携校の担当教員: 西村和貴 年度:平成 20 年度 内容: アメリカザリガニの中には体の色素を失ったアルビノ個体がい ます。 栗真小学校では白いザリガニを長年にわたって飼育して います。親から子どもに伝わることについ手説明し、赤いザリ ガニと白いザリガニの両親から産まれた子どもは何色になるか を予想してもらいました。そして、実際に自分たちで確かめて みたいという子どもたちの声から、白いザリガニのオスと野外 からとってきた赤いザリガニのメスを交配させました。産卵し て、生き残った子どもの色は赤でした。今度はこれを白いザリ ガニと交配させると子どもは何色になる のか、現在継続実験中 です。 6.ニジマスの解剖&調理実習 担当教員:後藤太一郎 連携校:栗真小学校 連携校の担当教員: 西村和貴 内容: 「動物の体のつくり」の学習単元の1つの授業として、栗真小 学校 6年生を対象にニジマスを使った「解剖&調理実習」を行 いました。 同じ実習は中学生を対象としても行っていますが、 実施時期として適当な学齢期を探る目的もあります。また、3 年生受講する「生物 学実験」の一環として学生が補助にあたり ました。 年度:平成 19 年度 7.心臓と血流 担当教員:後藤太一郎 連携校:栗真小学校 連携校の担当教員: 西村和貴 内容: 「動物の体のつくり」の学習単元の1つの授業として、栗真小 学校6年生を対象に、心臓に関する観察をしました。材料とし ては、ドジョウ とミジンコです。これらの観察により、脊椎動 物と無脊椎動物の体のつくりの基本について学びました。 年度:平成 19 年度 8.おもしろ理科実験 担当教員:牧原義一 連携校:栗真小学校 連携校の担当教員: 駒田明美 富田幸代 斎藤隆彦 年度:平成 19 年度 内容: 3年生理科の単元「6. じしゃくのふしぎをさぐろう」の内容 について,簡単な実験器具を用いて,磁石の基 本的な性質(磁 極)を調べる実験とデモンストレーシ ョン的な実験を行い,子 供たちの磁石に対する興味と理解を深めさせることを目的とし た出前授業を行いま した。 磁石の性質についての簡単なお話のあとに,3つの実 験を行 いました。実験 1:いろいろな磁石の N 極,S 極の観察,実験 2:パイプ中のネオジム磁石の落下実験 ,実験3:ガウス加速 器。それぞれの実験について, 授業者が演示実験を行って実験 のやり方を簡単に説明したのち,各班で子供たちが実験を行い ました。遊び の要素も含む実験であったため,子供たちは自分 たち のアイデアも実験に加えながら,楽しそうに実験を行って いました。 9.モータを作ろう! 担当教員:牧原義一 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 斎藤隆彦 年度:平成 20 年度 内容: 4 年生理科の単元「2. 電気のはたらき」の内容と関連して, 電池と磁石を使った簡単な直流モーターを作製する実験を行い ました。当日は,学校の PTA 行事ということもあり,子どもた ちと保護者が一緒になって,セロテープやカッター を使いなが ら,コイルや電極を作製して直流モーターを完 成させました。 4 年生では技術的に難しい部分もありましたが,保護者が協 力しながら工作を行って,最終的にはほとんどのモーターがな んとか回転するようになりました。非常にうまく回転するモー タを作った子供の得意そうな表情が印象的でした。 10.理科授業支援 担当教員:平賀伸夫 荻原 彰 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 安藤信哉 中川克巳 小坂宣広 林敬一郎 寺元之人 年度:平成 18,19,20 年度 内容: 三重大学教育学部理科教育講座では、年間を通して、学生が 一身田中学校の理科 授業の観察・補助を行い、また学生による 授業を行う試みを行っています。この試みを通じて、教育現場 に基礎を持つ教師養成教育(school-based teacher training) のモデルを構築し、また地域の学校教育への貢献となることを 目指して います。この活動は今年度から始まったものです。1 学期には理科教育ゼミナール の受講者である 3 年生 8 名、4 年生1名が中学校の授業に参加しました。大学の授業と調整し ながらの参加であるため、教育実習のように 1 日の理科授業全 てに参加は できませんが、延べ時数で 113 時間、一人当たり 約 13 時間の授業に参加しました。 観察・補助を行った単元は 「植物の体のつくりとはたらき(維管束、光合成、呼 吸)」、 「光」 です。 観察・補助は授業見学、実験補助、生徒への個別学習支援(日 本語が苦手な生 徒への支援を含む)を主な内容としています。 活動に参加した学生の感想の一部を以下に記します。 ・ はじめて中学校の現場で生徒と接するということで不安が大 きかったのですが、行ってみると生徒たちも先生方も暖かく迎 えてくれてうれしかったです。貴重な機会であるので大切にし たいです。 ・ 実際に子どもたちと接する機会が持て、授業風景を見ること ができてよかった。 ・ 実際に現場へ行き、授業を見たり、実験の補助を行い生徒た ちとふれあう経験ができて、とても僕にとって有意義な時間で した。これからもこのような現場を経 験できる機会に積極的に 参加していきたいです。 11.おもしろ科学実験 担当教員:後藤太一郎 荻原 彰 牧原義一 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: なし 年度:平成 20 年度 内容: 一身田小学校の学校行事である「一小祭」に、科学実験ブース を出展しました。内容は、2008 年度の「青少年の ための科学 の祭典・三重大学大会」でも人気が高かった、 「磁石を使ったお もしろい実験」、 「スパーボールを作ろう」、 「香りのリーフ」、そ して「キャンディーで綿菓子」の4つです。9名の大学生が補 助にあたった他、 保護者の方も手伝ってくださり、たくさんの 児童に楽しんでもらいました。 音楽教育関係 1.教育実地研究基礎 担当教員:桂 直美 根津知佳子 高瀬瑛子 兼重直文 弓場 徹 森川孝太朗 内容: なし 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 年度: 2.発声指導ワークショップ 担当教員:弓場 徹 内容: なし 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 1,3年の先生 年度: 3.コラボ音楽祭の支援 担当教員:根津知佳子 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 1-3年の先生 年度: 内容: なし 4.合奏支援 担当教員:根津知佳子 内容: なし 連携校:栗真小学校 連携校の担当教員: 年度: 5.クリスマスコンサート演奏 担当教員:根津知佳子 連携校:白塚小学校 連携校の担当教員: 年度: 内容: なし 体育教育関係 1.親子活動(体ほぐし) 担当教員:岡野 昇 山本俊彦 連携校:一身田小学校 内容: PTA 親子活動の一環として、親子でスキンシップをとりながら、 心と体をときほぐす「体ほぐしの運動」を学生が企画・実践し ま した。平成 20 年度に 5 年生の 2 クラスで行いました。 連携校の担当教員: 5 年生担任 年度:平成 20 年度 2.親子活動(体ほぐし) 担当教員:岡野 昇 連携校:栗真小学校 連携校の担当教員: 1・2・3 年生担任 年度:平成 19,20 年度 内容: PTA 親子活動の一環として、親子でスキンシップをとりながら、 心と体をときほぐす「体ほぐしの運動」を学生が企画・実践し ま した。平成 19 年度に 3 年生のクラスで、平成 20 年度に 1・2 年生のクラスで行いました。 3.親子活動(体ほぐし) 担当教員:山本俊彦 連携校:白塚小学校 連携校の担当教員: 2 年生担任 内容: PTA 親子活動の一環として、親子でスキンシップをとりながら、 心と体をときほぐす「体ほぐしの運動」を学生がアシスタント しました。平成 19 年度と平成 20 年度に 2 年生のクラスで行 いました。 年度:平成 19,20 年度 4.体ほぐし運動・跳び箱運動の実技講習会 担当教員:岡野 昇 連携校:一身田小学校 内容: 教職員研修の一環として、「体ほぐし運動」と「 跳び箱運動」 の実技研修会を行いました。 連携校の担当教員: 全教員 年度:平成 20 年度 5.キャンプファイヤー時のゲーム活動検討会 担当教員:岡野 昇 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 5 年生担任 年度:平成 19 年度 内容: 学年行事として開催されるキャンプ活動におけるキャンプファ イ アー時のゲーム活動について検討会を行いました。 6.体育科授業研究及び事後検討会 担当教員:岡野 昇 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 1・3 年生担任 年度:平成 19,20 年度 内容: 平成 19 年度には、3 年生のクラスを対象に 3 本の体育科授 業研究及び事後検討会を開催しまし た。1 本目はマット遊び「G ボールのようにころがる」、2 本目はボー ルゲーム「コーン倒 しゲーム」、3 本目はマット遊び「G ボールと一 緒に転がる」 の授業を行いました。1 本目と 2 本目は大学教員が授業者とな り、学生がアシスタントで参加し、3 本目は学生が授業者とな り、 大学教員がアシスタントとして参加しました。 平成 20 年度には、1 年生のクラスを対象に 1 本と 3 年生を クラス対象に 2 本の体育 授業研究及び事後検討会を開催しま した。1 年生のクラスでは表現遊び「動物ごっこ」、3 年生の授 業ではマットの山を使った運動と障害物ドッジボールの授業を 行いました。いずれも担任が授業者で、学生は授業観察及び事 後検討会に参加しました。 7.休み中の学生による水泳指導 担当教員:岡野 昇 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 全教員 年度:平成 19 年度 内容: 夏休み中のプール開放の際、学生(1 名)による子どもたちへ の水泳指導が 1 週間にわたって行われました。 8.保健体育科授業参与観察及び指導補助 担当教員:岡野 昇 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 保健体育科教員 年度:平成 18 年度 内容: 2 年生女子を対象とした「ダンス(現代的なリズムのダンス)」 の単元において、授業参与観察及び指導補助を行いました。第 1 回目(1 月 11 日)の学習指導案検討会は、教育学部保健体育 科教 員(1 名)と一身田中学校保健体育科教員(5 名)で指導 案検討を行い、第 2 回目(1 月 26 日)の学習指導案検討会は、 教育学部 保健体育科教員教員(1 名)と一身田中学校保健体育 科教員(1 名)、教育学部保健体育科の学生(5 名)で指導案の 検討を行いました。その後、3 名の学生(学部 4 年生 1 名、学 部 4 年生 1 名 、学部 3 年生 1 名)はのべ 23 回にわたり指導 補助として授業に参加しました。また、2 名の学生(学部 3 年 生 2 名)と大学教員(1 名)は参与観察という形で授業に参加 しました。 9.保健体育科授業参与観察及び指導補助 担当教員:後藤洋子 岡野 昇 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 保健体育科教員 年度:平成 20 年度 内容: 2 年生と 3 年生を対象とした「ラート運動」の単 元において、 授業参与観察及び指導補助を行いました。 学生(1 名)は 10 クラス、60 時間の授業に参加し、授業 参 与観察記録、質問紙調査等に基づきながら分析・考察を行い、 卒業論文(中学校体育のカリキュラム改善に関する一考察)と してまとめました。 10.ラート実技講習会 担当教員:後藤洋子 岡野 昇 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 保健体育科教員 年度:平成 19,20 年度 内容: 平成 19 年度に 2 回、平成 20 年度には 1 回のラー ト実技講習 会を開催しました。いずれも一身 田中学校の保健体育科教員を 対象としたもの で、学生は第 2 回目と第 3 回目の講習会に参 加しました。 第 1 回目の講師は後藤洋子教員(教育学部保健 体育科)で、 ラートの概要説明及び基礎実技 、「ラート検定級ビデオ(日本 ラート協会編 )」の視聴を行いました。第 2 回目は講師として 西井英理子氏(日本ラート協会)をお招き し、ラート検定 5 級の技を中心に実習しました。第 3 回目は講師として深瀬友香 子氏(日本ラ ート協会)をお招きし、ラート運動の授業づくり を中心とした実習を行いました。 家庭科教育関係 1.弁当づくり 担当教員:磯部由香 連携校:栗真小学校 連携校の担当教員: 6年生担任および 家庭科教員 年度:平成 19,20 年度 内容: 家庭科の調理実習では、グループで一つの料理を作ることが多 いため、作業を分担して行うことになり、元々子どもの持つ技 術の違いによって、取り組みに差が出てしまうという課題があ ります。そこで、最初から最後まで一人で実習を行う「弁当作 り」の実践を行いました。小学校5、6年生の家庭科の授業に お いて、弁当作りのポイントを学び、主菜、副菜の調理実習を経 て、自分の作りたい弁当の計画を立て、一人一人が個性あふれ る弁当を完成させました。 2.米を使った料理 担当教員:磯部由香 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 5年生担任および 家庭科教員 年度:平成 19,20 年度 内容: 小学校5年生の総合的な学習の時間および家庭科における米を テーマとした授業の中で、収穫した米を使った調理の学習を行 いました。グループで米を使った調理を調べ、グループ で自分 たちが作りたい「米を使った料理」の作成を計画し、 調理実習 を行いました。また、完成した写真を載せたレシピ集を作成し、 学年全体でそれぞれの内容を共有した。 3.さつまいもに関連した実践 担当教員:磯部由香 林未和子 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 2年生担任 年度:平成 19,20 年度 内容: 生活科でのさつまいもに関する実践はよくみられますが、今回 は、生活科の目標に加えて、食教育の視点を踏まえた授業を計 画し、 実施しました。さつまいも以外のいもの実物に触れるこ とで食材の知識を広げたり、さつまいもについて、おうちの人 にたずねたり、本を見ることによって、 「調べる」という学習の 入り口を経験することができました。さつまいもの調理では、 さつまいもか らどのような料理ができるかを調べ、その中から 「茶巾しぼり」とスイートポテトを作りました。これを1年生 にプレゼントして、異学年との交流も行いました。平成 20 年 度には、自分たちが育てたさつまいもへの思いを表現するため、 さつまいもへの手紙を書きました。また、 「さつまいもクリーム 作りの調理実習」では、食物繊維を目で見ることができる活動 を行いました。 4.弁当作り 担当教員:磯部由香 吉本敏子 連携校:一身田中学校 連携校の担当教員: 安野友美 年度:平成 19 年度 内容: 3年生の選択科目家庭科の中で、中学校教諭と大学教員・大学 院生が協同して、家庭科の目標と食教育の目標の両方を意識し た「弁当作り」の実践を行いました。授業の内容は弁 当づくり のポイント、主菜・副菜の調理実習・レシピ集の作 成、弁当作 りの計画、弁当作りの実習、報告会です。最初か ら最後まで一 人一人が責任を持って活動を行うことになり、 実践力の基礎を 養うという点で有効でした。また、食教育と家庭科教育の両方 の視点からの評価を設定することで、 有効な指導が行うことが できました。 5.牛乳を活用した調理および実験 担当教員:磯部由香 連携校:栗真小学校 連携校の担当教員: 5年生担任および 家庭科教員 年度:平成 19 年度 内容: 5年生の家庭科において、牛乳をテーマにした実践を行いまし た。牛乳を使った調理についての調べ学習を して計画をたて、 調理実習を行いました。また、「牛 乳のひみつ」と題して、大 学教員が出前授業を行い、 牛乳の成分についての実験を行いま した。 多文化教育関係 1.多文化クラブ 担当教員:桂 直美 別府直苗 林 朝子 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 富田幸代 秋澤摩耶シルビア 年度:平成 20 年度 内容: 平成 20 年度から始まった4年生以上を対象としたクラブです。 この小学校には、外国につながる子どもたちが多く在籍して お り、日々「多文化」の中で子どもたちは生活をしています。し かし、実際には「多文化共生」という意識が持ちにくい状況に あります。そこで、次の3点を目標に、クラブを立ち上げまし た。 1.世界にはいろいろな文化があることを知る。 2.外国につながる子どもたちが、母国の言語・文化・習慣・ 歴史などを知り、アイデンティティ構築の一助にする。 3.世界の国々や母国についてわかった情報を皆に発信する。 クラブには学生(日本語教育コース・英語教育コース)が参加 し、彼ら自身も「多文化共生」について考える時間となりまし た。教育に関わりを持つ彼ら自身も「多文化共生」という視点 をもつ意義は非常に大きいと感じたようです。 幼児・保育教育関係 1.4 歳児と 5 歳児の音楽劇鑑賞 担当教員:中西智子 連携校:白塚幼稚園 内容: 4 歳児と 5 歳児へ学生が創作し演じる音楽物語を 2 本観劇して もらった。 連携校の担当教員: 浅田美知子 本多啓子 足立深幸 年度:平成 19,20 年度 2.表現活動(5 歳児が創る音楽物語) 担当教員:中西智子 連携校:白塚幼稚園 連携校の担当教員: 浅田美知子 本多啓子 足立深幸 年度:平成 19,20 年度 内容: 5 歳児の表現活動の一つとして、彼等がイメージする物語を創 る(台詞・音・音楽・小道具・衣装など)支援を、3 人の学 生が 関わった。発表会の前に学生達が演じる「音楽物語」を 4 歳児 と 5 歳児が観劇することで、5 歳児には演じること への参考に してもらうねらいで提示した。その後、4 歳児に 5 歳児の創作 劇「もりのなかのくだものやさん」を観て もらった。 3.リズム奏を通した仲間づくり 担当教員:中西智子 連携校:白塚小学校 連携校の担当教員: 高須昌子 西村陽子 太田淑子 武田幸子 秋田百合可 内容: 特別支援クラスの生徒たちの個性を尊重しながら、リズム・音 色を通して歌を楽しむことにより皆が仲間を尊重する経験の積 み重ねをした。生徒たち の個性を尊重しリズム表現・楽器選択 については、自己決定を重視した。このような原則で自由な生 徒の表現力を育成するねらいですすめた。 年度:平成 19,20 年度 4.未就園児保育「ぴょんちゃんクラブ」の企画・運営 担当教員:滝口圭子 連携校:白塚幼稚園 連携校の担当教員: 浅田美知子 本多啓子 足立深幸 年度:平成 19,20 年度 内容: 三重大学教育学部幼児教育コース 4 年生が,白塚幼稚園で開か れている未就園児保育「ぴょんちゃんクラブ」 (原則として毎 週 1 回実施)において,白塚幼稚園在園児の保護者ボランティ ア と共に支援スタッフをしています。未就園児保育「ぴょんちゃ んクラブ」では,地域の保護者と子ども(0 歳~3 歳)に参加 を呼びかけており,いつでも何回でも自由に参加できます。 学 生は,手遊び紹介や歌の伴奏,読み聞かせなどの他に,壁面 構 成や廃材を活用した教具作り(衝立・遊具収納棚など)も担当 しています。本活動は学部 4 年生を対象とする授業「教育実地 研究」として単位認定をしており,学生は未就園児保育の運営 に関わり,保育内容の一部を企画,創作,実演することを通し て,それまで培ってきた実践力をより確かなものとし,また公 立幼稚園が担う地域の子育て支援の具体的内容を知り,その課 題と具体的対策について考察する貴重な機会を得ています。 5.土曜参観における身体を使った親子のふれあい活動の企画・運営 担当教員:滝口圭子 連携校:白塚幼稚園 連携校の担当教員: 浅田美知子 本多啓子 足立深幸 年度:平成 19,20 年度 内容: 三重大学教育学部 1 年生(幼児教育コース学生は全員参加)と 幼児教育コース 3 年生が,白塚幼稚園で実施される土曜 参観 日における親子のふれあい時間(約 1 時間)の企画, 運営を 担当しました。平成 20 年度は白塚幼稚園での事前打ち合わせ と事後反省会を更に充実させました。事前打ち合わせでは,白 塚幼稚園の先生方に企画段階の学生の未熟な点を事前に指摘し ていただき,また具体的な提案をしていただくことにより,学 生が自身の現在の力を十分に発揮する場の実現が可能となり, 土曜参観当日の盛況につながり ました。平成 20 年度の活動内 容は, ①ひっぱろうね(準備運動), ②ジャンプいろいろ, ③ここまで来れるかな?, ④手遊び(「体でポン」「キャベツの中のあおむし」「ピクニッ ク」), ⑤とおせんぼかけっこ, ⑥もたれあいっこひっぱりあいっこ, ⑦おおきくなってちいさくなって, でした。本活動は学部 1 年生を対象とする授業「教育実地研究 基礎」として単 位認定をしており,本活動は,学生が子ども, 保育者,保護者が関わる幼児 教育の現場を知る機会,また学生 に幼児教育の学修に臨むことへの自覚と責 任の認識を促す機 会となっています。 6.学年活動での親子のふれあい時間の企画・運営 担当教員:滝口圭子 連携校:白塚小学校 連携校の担当教員: 年度:平成 19,20 年度 内容: 三重大学教育学部幼児教育コース 3 年生が,白塚小学 校 4 年 生の学年活動において親子のふれあい時間(約 1 時間 30 分) の企画,運営を担当しました。平成 20 年度の活動内容は, ①アブラハム(準備体操), ②お絵かき伝言ゲーム, ③ヒップホップ(体育館をお尻で進み風船を渡していくリレ ー), ④ミッションインポッシブル(制限時間内に所定のフラフープ 内にボールを置いていくゲーム) でした。以下に平成 20 年度の活動を担当した学生の感想を紹 介します。 感想①中学年は照れや恥ずかしさが出てくる時期な ので, 「活動に参加しなかったらどうしよう」という不安があり ました。しかしそんな心配をよそに,子どもたちは大いに楽し んでいたように思います。みんなの笑顔に救われました。私自 身の反省点はゲームの実況中継です。その場に合った言葉選び が難しかったです。また,予め原稿を準備しておいたルール説 明もうまくできませんでした。しかし,前で話す私を見る姿勢 や友達同士で確認し合う姿など,一生懸命理解し ようとしてい る 4 年生の姿に感動しました。 感想②対象が小学校 4 年生,大人数,全員の保護者が来るわけ ではないというこれまでとは違う条件のもとで,戸惑いながら も活動を計画し運営しました。保護者が来られない児童のこ と を考慮し,今回の活動のねらいは「親子の絆」ではなく「保護 者が子どもの友達を知る」 「保護者同士のコミュニケーション を図る」としました。しかし,親子活動であるのにこの ねらい でよいのかと疑問が残り,学年活動を担当された PTA の方も交 えてもっと話し合うべき だったと思いました。 7.生活科「ようこそ一小へ」活動支援 担当教員:滝口圭子 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 年度:平成 19 年度 内容: 生活科「ようこそ一小へ」は,毎年,一身田小学校 1 年生が, 小学校就学を間近に控えた近隣の幼稚園,保育園の年長組の子 どもたち約 100 名を招き,一身田小学校での生活を紹介する授 業です。その授業において,1 年生全 5 クラスに三重大学教育 学部幼児教育コースの 2 年生 9 名,3 年生 6 名,4 年生 3 名が 3~4 名ずつ入り,授業の支援をしました。2007 年 10 月 24 日(水)当日までに,事前活動日 2 日間にそれぞれ 1 時限ずつ 計 2 時限,各学生が担当クラスに入り,子どもたちの様 子及 び活動の様子を把握しました。また,前日のリハーサ ルにも全 員参加し,当日に備えました。 8.学生による音楽授業担当(全 2 回) 担当教員:滝口圭子 連携校:一身田小学校 連携校の担当教員: 年度:平成 20 年度 内容: 三重大学教育学部幼児教育コース 2 年生及び 3 年生が,一身田 小 学校 1 年生の音楽の授業を担当しました。1 年生全 4 クラ スに 2 年 生 10 名,3 年生 6 名が 3~5 名ずつ入り,2 回の授 業を受け持ちました。各クラス担当グループは計 2 回の指導案 作成に取り組み,またクラス担任の先生方には事前指導及び事 後指導もしていた だきました。授業終了後には,学生から担当 クラスの子どもたちに手紙を送り,その手紙を読んだ子どもた ちから学生宛に返 事が来るというやり取りも行われました。以 下に平成 20 年度に授業を担当した学生の感想を紹介します。 感想①小学校で 45 分の授業を担当させていただくということ で, 子どもたちの反応や時間配分など不安なことが多々ありま したが, 実際に活動してみると,45 分はあっという間に楽し く過ぎていき ました。幼稚園とはまた違った場所での活動は, 様々な発見がありよい刺激となりました。みんなからの手紙も とても嬉しかった です。またみんなと校庭で縄跳びや追いかけ っこをして遊びたいで す。貴重な体験をさせていただきありが とうございました。 感想②予想以上に元気いっぱいでしっかりしている子どもたち に驚きました。グループ活動では,子どもたちは自分の意見を 発言し,他の人の意見もしっかり聞き,意見が食い違った時は 解決策を出して話をまとめていました。時間配分が上手くいか なかったり,当初の意図とは異なる活動になってしまったもの もありました が,大きな声で元気よく歌う子どもたちに元気を もらって本当に楽しく授業をさせていただきました。 感想③授業という形で小学生の子どもたちと関わることは初め て だったので,最初は楽しみと不安が入り混じっていた。しか し, 実際に活動が始まると,子どもたちの楽しそうに活動をす る様子が見られ,私たち自身も楽しく活動を進めることができ た。この活動を通して,予想外の事態に対応して臨機応変に動 くこと,1 つ の活動をじっくり行うことの大切さなど多くのこ とを学んだ。こ の経験を今後も生かしていきたい。 9.生きもの環境作り 担当教員:河崎道夫 連携校:白塚幼稚園 連携校の担当教員: 浅田美知子 本多啓子 足立深幸 年度:平成 20 年度 内容: 4月から11月にわたり幼稚園の生きもの環境を豊かにしてい く活動を行った。幼稚園職員4名と教育実地研究の受講生4人 と大学1名とで協同し て、様々な環境作り活動を行った。植樹 (ブルー ベリー、さくらんぼ、みかん)、花壇作り、畑作り(い も、落花生、ミニトマト、枝豆など)、各 保育室と職員室に水 槽を設置し、生きものの飼育 (メダカ、たなご、どじょう、ざ りがに、テナガエ ビなど)を行った。子どもたちはメダカの産 卵を観 察し、枝豆、落花生を収穫をして味わった。また絵 本 やお話しを通して生きものへのかかわりと関心を高めていく活 動が展開された。これらの一連の活動を通じ、生きものに対す る子どもの関心とかかわり が高まり、様々な反応や姿が見られ るようになった。このすべての実践は卒業論文としてもまとめ られ発表されている。
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