【一般口頭発表】 14:30~14:40 【一般口頭発表】 (第 3 会場・国際会議室) 効率的な病院運営 看護部門 14:40~14:50 (第 3 会場・国際会議室) 効率的な病院運営 看護部門 経時記録導入による外来継続看護への効果 働き易い病棟作りの継続を目指して~FISH 哲学を ~継続看護用紙の改善を試みて~ 用いて時間外勤務の短縮を目指す~ 《演者》 《演者》 北総白井病院 深川 かおり 1.研究目的 看護記録は、看護過程の実践を証明するものであ る。法的資料にもなり、施設基準や診療報酬上の要件 を満たすためにも必要なものである。また、看護に継続 性を持たせるためには、行った看護と経過は分かりや すく書き残される必要がある。外来では主に入院する 患者を対象に「継続看護用紙」を使用している。これ は、経時的な記入形式ではなく、患者の状態や経過が 把握しづらく問題と感じた。継続看護用紙に経時記録 を導入し、外来看護師間で情報を共有することで、継 続看護に生かすことができるか明らかにする。 2.研究方法 現在使用中の継続看護用紙を元に、経時記録記入 欄を設けた新たな用紙を独自に作成した。それを使用 することで、患者の状態・経過の把握・看護師間の連携 に役立ったか質問紙調査を実施し、回答数の比較検 討を行った。 3.研究結果 質問紙調査の結果、外来看護師全員が患者の状態 や経過が把握しやすくなった。また、看護師間の連携・ 情報共有に役立っていると回答した。さらに、「途中から 処置に参加しても患者の経過が把握できるようになっ た。」「患者の状態を理解してバイタルサイン測定や処 置が出来るようになった」などの意見も聞かれた。 4.考察 複数の看護師が関わる外来にて、散在する情報を 1 枚の記録用紙にまとめ、経時記録を記載できるように変 更したことで、患者の経過を把握しやすくなり、情報を 共有する有効な手段になったと考える。また、行われた 看護が随時記入されるため、そこから何を必要とし、引 き継いでいくかを考えることができ、看護師間の連携に おいても効果的であったと考える。 第 53 回TMG学会 田園調布中央病院 菅沼 明日香 1.研究目的 FISH 哲学の構成要素は①仕事を楽しむ②人を喜 ばせる③相手に注意を向ける④態度を選ぶとある。前 年度は①②を主体としてモチベーション向上を図り一 定の成果を得た。今回は忙しい時に助けてほしいが依 頼しづらい時がある等スタッフ間の態度や言動に対す る不満の声を背景に、③④を重点にアプローチを試み た。相手に表出しづらかった思いを伝える機会を持つこ とで、コミュニケーションの円滑化と共に、職場環境の改 善、時間外勤務の短縮に繋がるかを研究する。 2.研究方法 1.対象:A 病棟に勤務する病棟スタッフ 17 名(看護師、 クラーク、看護補助者) 2.実施:①思いやりカードの使用(FISH 哲学③④) ②自己紹介カードの作成(FISH 哲学③) ③個々に新 規患者対応した人数を一覧表にして月ごとに表彰する (FISH 哲学①②) 3.研究結果 自己紹介カードの実施で、コミュニケーションの時間 が増え相手を考慮して言葉を選ぶようになったとする回 答が 90%にのぼった。思いやりカードについて「渡しづ らい」と言う回答が thank you/sorry カードの 11%に対 し help カードは 23%だった。要因に「渡すタイミングが 難しかった」「渡せると思うと我慢できた」等があった。し かし、コミュニケーションに困っていたスタッフは 55%か ら 12%に減少した。またスタッフ 1 人あたりの残業時間 は減少していたが入退院数、稼働率も低かった。 4.考察 思いやりカード「help」には①助けの必要時にカード を提示し円滑に業務を分担する。②自己業務を遂行し ていないと感じたスタッフに匿名で伝える機会を持つと の 2 つの使用法を提示した。だが渡したいと思っても渡 せなかったとする意見もあり、②の活用はあまり見られ ず使用方法について考慮すべき点があったといえる。 また研究期間中は、繁忙期とは言えず残業時間の短縮 に繋がったと判断するには難しい結果となった。しかし コミュニケーションにおいては肯定的な意見が多く、円 滑化は図られたと考える。
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