か こ う が ん 花崗岩・花崗閃緑岩 淡いピンク色 を示すのは granite ・ granodiorite カリ長石 花崗岩・花崗閃緑岩の特徴 大陸の主体をなす岩石 花崗岩は、マグマが地下深くでゆっくりと冷えて固 ●肉眼で見えるサイズの、白っぽい鉱物(無色鉱物) まってできた深成岩の代表です。 「みかげ石」とも呼ば と黒っぽい鉱物(有色鉱物)からなる。花崗岩は無 いし れ、墓石やビルの外壁などによく使われています。玄 色鉱物が多く、全体的に白っぽい岩石。花崗閃緑岩 武岩が海底を代表する岩石なのに対して、花崗岩は は花崗岩よりも有色鉱物の量が多い。 陸地(大陸)を代表する岩石です。日本列島は大陸で ●無色鉱物は、石英、斜長石、カリ長石などからなり、 はありませんが、発達した「島弧」であり、花崗岩質地 有色鉱物は普通角閃石、黒雲母などからなる。石英 殻が形成されています。大規模な岩体をつくることが は無色透明だが、長石と比べると灰色に見える。カリ 多く、この花崗岩でできた山が各地に見られます。日 長石は普通は白色だが、ピンク色を示す場合がある。 とうこ 本列島では、中生代白亜紀にできたものが多く見られ ます。 70mm 淡いピンク色を示す花崗岩(千曲川:長野県小布施町) ●全体的に均質で、あまりむらがない。鉱物のサイズ 同じぐらいのサイズの、肉眼でも 目に見える白い粒と黒い粒からなる 石英 (灰色・透明) /粒状(他形) カリ長石を多く含む花崗岩の偏光顕微鏡像(直交ポーラー) (千曲川:長野県小布施町) 花崗岩よりも 有色鉱物が多い には産地ごとにある程度の変化がある。 斜長石/自形 角閃石/自形 おきたま 14mm 花崗岩(千葉県銚子市:護岸工事の破片) (※茨城県笠間市の花崗岩(稲田花崗岩)と推定される) 斜長石/自形 長石(白色) / 斜長石は自形 カリ長石は他形 黒雲母/自形的 角閃石 (黒色) / 長柱状(自形) 粗粒の花崗岩は、 風化作用によって ぼろぼろに崩れやすくなる。 52 (下方ポーラーのみ) 玉ねぎ状に風化し、 中心部が 球状に残る。この部分は硬くて 新鮮 (風化・変質していない) ど これを「マサ」あるいは 「マサ土」と 呼んでいる 普通角閃石/自形的 ま か べ (愛知県豊田市) 花崗岩の偏光顕微鏡像(直交ポーラー) 石英/他形 15mm 角閃石 花崗閃緑岩(置賜野川:山形県長井市) やや風化が進んで、長石がかなり白っぽくにごっている 88mm 黒雲母/自形的 黒雲母 (黒色) /六角板状(自形) 65mm 石英/他形 黒雲母 火成岩 深成岩 火成岩 深成岩 顕著なパーサイト組織 (2つの成分の長石に分離したもの) を示すカリ長石 か こ う せ ん り ょ く が ん 筑波山周辺の花崗岩の石切場(茨城県桜川市真壁町) 墓石やビルの外壁などの石材として大量に採掘されている 風化によりマサ化した花崗岩(群馬県みどり市東町) 53
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