(公 財 )東 京 都 保 健 医 療 公 社 多 摩 南 部 地 患者支援センター 域 病 院 第178号 平 成 2 7 年 5 月 発 行 連絡先 042-338-5111( 代 ) ) 糖尿病を発症し三大合併症の一つである糖尿病性腎症が進行して くると、腎丌全となり透析が必要になってしまいます。 腎 臓 に は 、老 廃 物 を 含 む 血 液 を 濾 過 し て 、尿 として体外に排出し、 きれいになった血液 を体内に戻す働きが あります。 長期間の 高血糖 腎臓の濾過機能 に 障 害 が 生 じ 、必 要なたんぱく質 まで排出してし ま い ま す (蛋 白 尿 )。 徐々に 進行 腎丌全となり、 老廃物の排出が 上手くいかなく なるため、透析 が必要となりま す。 日 本 で は 、糖 尿 病 腎 症 が 原 因 で 透 析 を 開 始 す る 患 者 数 が 、急 速 に 増 え て い ま す 。日 本 透 析 医 学 会 の 調 査 に よ る と 、 透 析 患 者 数 (2013 年 )は 31 万 4,180 人 と な り 、 前 年 1 年 間 で 新 た に 透 析 を 導 入 し た 患 者 数 は 3 万 8,024 人 で 、 そ の う ち 糖 尿 病 腎 症 が 原 因 だ っ た 割 合 は 43.8%で 全 体 の 第 1 位 と な っ て い ま す 。 糖尿病性腎症の治療は早期発見・早期治療が重要となります。糖尿病性腎症の早期 では特に自覚症状がないケースが多く、定期的な尿検査が必用となります。治療には 次のようなポイントがあります。 ①血糖コントロール、体重コントロール HbA1c 目 標 値:7.0% 未 満( 血 液 検 査 値 ) 糖尿病の食事療法を基本とします。 1 日当り摂取カロリー ( 身 長 ( m ) ×身 長 ( m ) ×22) ×25~ 30kcal ②血圧コントロール 目 標 値 : 最 高 130/ 最 低 80mmHg 高 血 圧 の 場 合 、 食 塩 は 1 日 当 り 6g 未満とします。 日 本 人 の 食 事 摂 取 基 準 2015 年 度 版 食塩摂取目標量(1 日当り) 男 性 8.0g 以 下 、 女 性 7.0g 以 下 ③血清脂質コントロール(血液検査値) LDL: 140mg/dl 以 下 心 疾 患 が あ る 場 合 は 120mg/dl 以 下 H D L: 40mg/dl 以 上 T G: 150mg/dl 以 下 ④ 食 事 療 法 (た ん ぱ く 制 限 食 ) 腎 臓 へ の 負 担 を 減 ら す た め 、糖 尿 病 性 腎 症 の 病 期 に 合 わ せ て 、食 事 か ら 摂取する蛋白質量を調整します。 ♪ お問い合わせ先 栄養科 多摩南ミニ通信を入手されたい方は地域医療連携室 まで ♪ りょうせいほっさせいとういめまいしょう 原因は? 良性発作性頭位めまい症とは? ある日突然起き上がったり寝たりする時な ど頭を動かしている時だけ目の前がぐるぐ るするめまいが起きる病気です。 めまいが起きてもじっとすると数秒~1分 以内でめまい症状は落ち着きますが、また 頭を動かすとめまいがするという事を繰り 返します。 (め ま い と 吐 き 気 以 外 の 症 状 が な い 事 も 特 徴です。) 耳の奥にある三半規管という場所に耳石と いう石の一部が迷いこむ事で起きます。 三半規管というのは元々体の動きを感じる 器官ですが、耳石が迷いこむと頭を動かす 時に石が三半規管を刺激してめまいがおき ます。 耳石の一部がはがれる原因は頭をうったな どのきっかけがはっきりしている時もあり ますが、多くは原因丌明です。 (加齢も原因の一つとは言われています。) 耳石が半規管内に入 り込んで動いたり、 感覚神経にくっつい たりしてめまいをお 参 考文 献 : 杉 本ク リ ニ ック HP よ り こします。 参 考文 献:北 原 糺「 めま い の 待合 室 」金 原出 版 2008 年 どう診断するの? 頭を動かすとぐるぐるするめまいがしてい る時は実際に目も同じようにぐるぐる動い ており、そのような目の動きがあるかどう か観察する事で診断ができます。 まためまいは他の原因で起こる事もあるた め、他のめまいを除外するために頭のMR I・CT、血液検査、聴力検査等を行う事 もあります。 ※めまいはこの他にも色々な原因が考えられ ます。当院でも、めまいの病状によっては 循環器内科、内科、脳神経外科で対応する 場合があります。 治療は? 耳石の一部が三半規管に入っている事が原 因なので内服薬はほとんど効果がない事が 多いですが、症状を緩和するために内服薬 を併用する事もあります。 耳石を元の位置に戻すために頭を積極的に 動かすリハビリ体操が治療となります。 (もちろん症状がひどい時は安静にしたり ゆっくり行う方がよいです。必ず専門医に よる診断を受けてから行って下さい。) 2~3週間で改善する事がほとんどですが、 場合によっては長期化する事もあります。 耳鼻咽喉科医員:佐々木 大輔 ☆当院は紹介制の医療機関のため、まずかかりつけ医にご相談いただくようお願いいたします。
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