提示の有無が呼吸循環応答に与える影響

中 部 リ ハ 雑 誌7;14∼17,2012
調 査 ・研 究
健 常 若年 者 にお け る運 動 課 題 の継 続 時 間お よび経 過 時 間 の
提示 の有無が呼吸循 環応答 に与 える影響
生 田
雄1・2),亀
井
北 出
一 平2),久
保 田
大 野
健 太2),野
々山
雅 史2),五
博 司1),佐
忠 芳2),嶋
浦
十 嵐
田
千 秋2),安
隆 一),馬
場
誠 一 郎2),
竹
正 樹2),
久 敏2)
要旨
【目 的 】 運 動 時 間 の 提 示 の 有 無 が 呼 吸 循 環 応 答 お よ び 精 神 的 ス ト レ ス 反 応 に 与 え る 影 響 を 検 証 す る こ と.【 方
法 】 対 象 は 健 常 成 人10名 と し た.運
提 示 あ り,AT負
し た.測
動 は30分 間 の 自転 車 エ ル ゴ メ ー タ駆 動 と し た.運
荷 の 時 間 提 示 な し,-20%AT負
荷 の 時 間 提 示 あ り,-20%AT負
定 項 目 は5分 間 毎 を 平 均 し た 酸 素 摂 取 量(VO2)お
収 縮 期 血 圧(SBP),運
よ び 換 気 量(VE),5分
毎 の 心 拍 数(HR)お
よ びSBPに
よび
運 動 開 始 か ら20分 ま で,AT負
間 で はAr負 荷 の 時 間 提 示 な しで,ま
負 荷 の 時 間 提 示 あ りで 高 値 と な る 傾 向 を 示 し た.HRお
荷 の時間
荷 の 時 間 提 示 な し の4条 件 と
動 前 後 の 唾 液 ア ミ ラ ー ゼ 活 性 値 と した.【 結 果 】VO2は
荷 の 時 間 提 示 な しで 有 意 に 高 値 を示 した.やEはo-5分
動 課 題 はAT負
た25-30分
間 で はAr
お い て は 有 意 差 を 認 め な か っ た.唾
液アミ
負 荷 の 時 間 提 示 あ り と 一20%AT負
荷 の時
ラ ー ゼ 活 性 値 の 変 化 率 に お い て も有 意 差 を 認 め な か っ た.-20%訂
間 提 示 な しの 比 較 で は,す
べ て の 測 定 に お い て 有 意 差 を 認 め な か っ た.【 結 論 】AT負
い 場 合 は 運 動 の 前 半 に ,時
間 提 示 が あ る 場 合 は 運 動 終 了 直 前 に 過 剰 な 呼 吸 応 答 を 示 す 可 能 性 が 示 唆 さ れ た.
は じめ に
荷 で は,時
間提 示 が な
を認 識 で き ない 状 態 で 運 動 を継 続 す る こ とが 精 神
運 動 処 方 にお い て,呼 吸 循 環 機 能 の 改 善 を 目的
的 ス トレス 反 応 に 影 響 を及 ぼす 可 能性 が 考 え られ
とす る有 酸 素 運 動 を 実 施 す る場 合 に は,運 動 強 度
る.精 神 的 ス トレス に よ る呼 吸 数 の増 加 鉗 や 交 感
と運 動 時 間 が 重 要 な要 素 と な る.通 常 臨 床 に お い
神 経 活 動 の 充 進IPと い っ た 生 体 反 応 に よ り過 剰 な
て は,こ れ らの 運 動 条 件 を事 前 に 対 象 者 に伝 え 運
呼 吸 循 環 応 答 が 惹 起 さ れ る こ と が 予 想 さ れ る.
の運
よ っ て 本 研 究 で は,健 常 若 年 者 に お い て 運 動 時 間
動 条 件 の 認 識 の 有 無 が 呼 吸 循 環 応 答 に影 響 を及 ぼ
の 認 識 の有 無 が 呼 吸 循 環 応 答 お よ び 精 神 的 ス トレ
す こ とが示 唆 され て い る.し か し,運 動 強 度 の 認
ス 反 応 に どの よ う な影 響 を及 ぼ す か つ い て検 証 す
識 が あ る 場 合,運 動 開 始 前 の 分 時 換 気 量 お よ び 心
る こ とを 目的 と した.
動 を実 施 す る の が 一 般 的 で あ る が,近 年,こ
拍 数 が上 昇 した とす る報 告 が あ る 一方 でh,運
動強
度 と運 動 時 間 の 両 方 の 認 識 が な い 場 合,運 動 開 始
対象
直 後 か ら前 半 に か け て 分 時換 気 量 お よ び 心 拍 数 が
対 象 は,内
科 的疾 患 お よ び整 形 外 科 的疾 患 の既
上 昇 した とす る報 告 もあ り21,統 一 した見 解 は 得 ら
往 の な い 健 常 成 人10名(男
れ て い な い.ま
た,運 動 時 間 の 認 識 の有 無 と呼 吸
25.2±4.4歳
循 環 応 答 の 関 連 を検 証 して い る 報 告 は我 々が 渉 猟
と し た.倫
し得 た範 囲 で は見 つ け られ なか っ た.
言 を 遵 守 し,対
さ ら に,こ れ らの 反 応 の 要 因 と して,運 動 時 間
1)大
阪 医 科 大 学 附属 病 院
Yu Ikuta,
2)福
Hiroshi
リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン 科(〒569-8686
Ryuichi S aura
Department
of Physical
Ohno,
井大学医学部附属病院
Yu Ikuta,
Hisatoshi
Kenta Kamei,
Baba : Division
説 明 し,同
身 長164.7±9.5cm,体
性3名,年
Nonoyama,
Seiichiro
Shimada,
Ippei
Therapy
and Rehabilitation
Medicine,
一14一
齢
重64.2±15.3kg)
理 的 配 慮 と して本 研 究 は ヘ ル シ ンキ 宣
象 者 に 研 究 の趣 旨 と 内容 を十 分 に
意 を 得 た う え で 研 究 を 実 施 した.
大 阪府 高槻 市 大 学 町2-7)
Medicine
リハ ビ リテ ー シ ョ ン部(〒910-1193福
Tadayoshi
of Physical
性7名,女
and Rehabilitation,
Osaka Medical College Hospital
井 県 吉 田郡 永 平 寺 町松 岡下 合 月23-3)
Kitade,
Masafumi
Kubota,
University
of Fukui Hospital
Chiaki
Igarashi,
MasaldYasutake,
健常若年者 にお ける運動課題の継 続時間お よび経過時間の提示 の有無 が呼吸循 環応 答に与 える影響
方法
過 が 把 握 で き な い よ う 配 慮 し た(図2).ま
1.運
動 負荷 強 度 の 設定
静,ウ
運 動 負 荷 強 度 の 決 定 の た め に,運
動 負荷 試験 を
た,安
ォ ー ミ ン グ ア ップ お よび 課 題 の 開始 は検 者
が 合 図 し た.安
静 座 位 か ら運 動 課 題 終 了 時 まで の
実 施 し,嫌 気 性 代 謝 閾 値(anaerobicthreshold;Ar)
呼 気 ガ ス を 採 取 し,同
時 に 心 電 図 モ ニ タ ー(ダ
お よ び 最 高 酸 素 摂 取 量(peakや0の
ナ ス コ ー プBS7520,フ
ク ダ 電 子 社)を
を 測 定 し た.
運 動 負 荷 試 験 は 自転 車 エ ル ゴ メ ー タ(AEROBIKE
数 を,ア
75XLI,コ
て 収 縮 期 血 圧 を 測 定 し た.運
ン ビ 社)と
(AE-300S,ミ
20%を
用い
動 課 題 終 了 後 に,再
転 車 のペ
荷 法 に て 実 施 し た.ATは
ダ ル 回 転 数 は 毎 分60回 転 に 規 定 し た.そ
れぞ れの
動 負 荷 強 度 はATお
よ
測 定 は 運 動 負 荷 試 験 よ り10日 以 内 に,24時
の 酸 素 摂 取 量 か らpeakマ02の
引 い た 値)の2種
ネ ロ イ ド血 圧 計(WelchAllyn社)を
び 唾 液 ア ミ ラ ー ゼ 活 性 値 を 測 定 し た.自
に よ り測 定 した.運
び 一20%AT(AT時
用 い て心 拍
用 い て,15∼
ナ ト 医 科 学 社)を
20watt!minのRamp負
V-slope法
呼 気 ガス 分 析 装 置
イ
類 と し51,そ
の 間 隔 を あ け て 類 似 し た 時 間 帯 に,室
れ ぞ れ の1分 前
間以 上
温25度
に保
た れ た 静 寂 な 個 室 で 実 施 し た.
の 負 荷 量 を 運 動 負 荷 強 度 に 設 定 し た.
2.運
動 課題 の設 定
運 動 課 題 は30分 間 の 自転 車 エ ル ゴ メ ー タ 駆 動 と
した.課
題 は,AT負
荷 の 時 間 提 示 あ り,AT負
荷の
時 間 提 示 な し,-20%AT負
荷 の 時 間 提 示 あ り,
-20%AT負
荷 の 時 間 提 示 な し の4条 件 と し た .そ れ
ぞ れ の 課 題 は 無 作 為 順 に 実 施 し た.
3.唾
図2庄:運
動 時 間提 示 あ り
右:運 動 時 間提 示 な し
液 ア ミラ ー ゼ活 性 値 の 測 定
精 神 的 ス ト レ ス 反 応 の 指 標 に は,客
観 的 なス ト
5.測
レス マ ー カ ー と して 精 神 的 ス トレス の 定 量 化 に利
定項 目
呼 吸 器 系 指 標:酸
用 可 能 と さ れ る 唾 液 ア ミ ラ ー ゼ 活 性 値 を 用 い た 脚.
換気量
専 用 チ ッ プ を 舌 下 に30秒 間 留 置 し て 唾 液 を採 取 し,
静5分
唾 液 ア ミ ラ ー ゼ モ ニ タ ー(ニ
循 環 器 系 指 標:心
プ ロ 社)を
用 いて運
素 摂 取 量(や0の
⑲E)をbreath-by-breath方
お よび分 時
式 で 測 定 し,安
間 お よ び 課 題5分 間 毎 の 平 均 値 を 算 出 し た.
拍 数(HR)お
よび収縮 期 血圧
動 課 題 実 施 前 後 に 測 定 し た.
(SBP)を,安
4.研
液 ア ミ ラ ー ゼ 活 性 値 は 前 後 の 変 化 率(〈 運 動 課 題 終
究 プ ロ トコ ー ル(図1)
静 時 お よ び 課 題5分 毎 に 測 定 し た.唾
了後 の値一
運 動 課 題 提 示 前 の 値 〉 ÷運 動 課 題 提 示 前
の 値 ×100)を
6.統
算 出 し た.
計
AT負
し,お
荷 の 時 間 提 示 あ り とAT負
よ び 一20%AT負
荷 の 時 間提示 な
荷 の 時 間 提 示 あ り と 一20%
AT負 荷 の 時 間 提 示 な し を そ れ ぞ れ 比 較 し た.統
研 究 参 加 者 に は,5分
間の安静座位後 に唾液 ア ミ
ラ ー ゼ 活 性 値 を 測 定 し た.次
に,自
に は 対 応 の あ るt検 定 を 用 い,有
転車エ ルゴ
意 水 準 は5%未
計
満 と
し た.
メ ー タに 乗 っ て 呼 気 ガ ス マ ス ク を装 着 した 状 態 で
運 動 課 題 を 提 示 し た.そ
の 後,5分
間 の 安 静 座 位,
3分 間 の ウ ォ ー ミ ン グ ア ッ プ(15watt)の
ぞ れ の 運 動 課 題 を 実 施 し た.時
で は,安
静 座 位 時 間,ウ
後,そ
AT時
ATの
方
平 均31.7±4.3mVmin/kgで
あ っ た.ま
AT負
ら に 自転 車 エ ル ゴ メ ー タ の モ ニ
分 間 お よ び15-20分
一15一
あ っ た.
荷 の 時 間 提 示 あ り と 同 負 荷 の 提 示 な しの 比
較(図3,表1):Ψ02は0-5分
間経
た,
運 動 負 荷 強 度 は 平 均74.8±22.2watt,-20%AT
の 運 動 負 荷 強 度 は 平 均32.0±15.3wattで
動課題 の時 間 は
タ ー 部 分 に 表 示 さ れ る 経 過 時 間 を 庶 蔽 し,時
の 酸 素 摂 取 量 は 平 均17.4±2.3ml/min/kg,
peakマ02は
ォー ミ ン グ ア ッ プ の 強 度
間 提 示 な し の 条 件 で は,運
非 提 示 と し,さ
れ
間提 示 あ りの 条 件
と 時 間 、 運 動 課 題 の 強 度 と 時 間 を提 示 し た.一
で,時
結 果
間,5-10分
間 でAT負
間,10-15
荷 の 時 間 提 示 な しの条
生田
雄
亀井
健太
野 々山
安竹
正樹
忠芳
嶋田
大野
誠一郎
博司
北出
佐浦
隆一
一平
馬場
久保 田
雅史
五十嵐
千秋
久敏
●酊負荷の時間提示あり □AT負荷の時間提示なし
図3「Ar負
荷 の 時 間 提 示 あ り」 と 「Ar負 荷 の 時 間 提 示 な し」 に お け る や02,寸E,HRお
よ びsBPの
比 較(*p〈o.05,†p<o.1)
間 でAT負
荷
項 目 に お い て 有 意 差 を 認 め な か っ た.同 様 に運 動
の 時 間 提 示 な し の 条 件 で 高 値 と な る 傾 向 を,ま
た
前 後 の 唾 液 ア ミ ラー ゼ 活 性 値 の 変 化 率 に お い て も
件 で 有 意 に 高 値 を 示 し た.ウEは0-5分
25-30分
意 差 を認 め なか った.
間 で提 示 あ りの条 件 で 高 値 とな る傾 向 を認
め た が 有 意 差 を 認 め な か っ た.HRお
い て も,両
よ びSBPに
課 題 問 に 有 意 差 を 認 め な か っ た.ま
お
た,
考察
本 研 究 の 結 果,ATの
運 動前後 の唾 液 ア ミラーゼ活性値 の変化 率 におい
負 荷 で30分 間 の 運 動 時 間提
て も有 意 差 を認 め な か っ た.
-20%AT負
荷 の 時 間提 示 あ り と同 負 荷 の提 示 な
示 な しの条 件 で,運 動 開 始 か ら20分 ま で の Ψα の
し の 比 較(図4,表1):呼
した.こ れ は,同
平 均 値 が 同負 荷 の 提 示 あ りの 条 件 よ り も高 値 を示
吸循環応 答のすべ ての
一16一
じ運 動 負 荷 強 度 で あ っ て も運 動
健常若年者 にお ける運動課題の継続時間お よび経過時間の提示の有無が呼吸循環応答に与える影響
表1運
動課 題 前 後 の唾 液 ア ミラー ゼ活 性 値 の変 化 率(%)
時間提示 あ り 時間提示 な し
AT負 荷
一20%AT負
荷
本 研 究 の 限 界 点 と し て,以
危険率
る 。 一 つ 目 は,運
下 の二 点 が 考 え ら れ
動 課 題 が4条 件 あ り,実
験 を重 ね
57±90
91±80
0.16
る ご と に,運
38±54
51±90
0.71
推 測 で き た 可 能 性 が あ る 。 二 つ 目 に,HRお
平均 ±標準偏差
SBPの
動 時 間 提 示 な しの 条 件 の 運 動 時 間 が
よび
測 定 は 安 静 時 お よ び 運 動 課 題5分 毎 の 一 点 計
時 間 の 認 識 が 無 い 場 合 は酸 素 消 費 量 を増 大 させ,
測 で 行 っ て い た た め,5分
結 果 と して 呼 吸 循 環 器 系 へ の 高 負 荷 運 動 とな り う
こ と は で き な か っ た.
間毎 の平 均 値 を算 出 す る
る こ と を示 唆 して い る.そ の 一 因 と して,精 神 的
ス トレス と呼 吸 パ タ ー ンの 関連 が 指 摘 さ れ て お り
7),ス トレス状 況 下 で は吸 息 ・呼 息速 度,酸 素 消 費
ま とめ
ATの 負 荷 と 一20%ATの
負 荷 で,運 動 課 題 の継 続
量 が 増 大 した との 報 告 もあ る 出,本 研 究 に お い て も
時 間 お よ び経 過 時 間 の 提 示 の 有 無 に よ る呼 吸 循 環
運 動 時 間 を 認 識 で き な い こ とが 精 神 的 ス トレス と
応 答 を検 証 した.ATの
な り,酸 素 消 費 量 を増 大 させ た 可 能 性 が 考 え ら れ
場 合 は 運 動 の前 半 に,時 間提 示 が あ る場 合 は 運 動
る.し か しな が ら唾 液 ア ミ ラ ー ゼ 活 性 値 の 運 動 前
終 了 直 前 に 過 剰 な呼 吸 応 答 を示 す 可 能性 が 示 唆 さ
後 の 変 化 か ら精 神 的 ス トレス 反 応 の 関 与 を 明 ら か
れ た.
に す る こ とは で きな か っ た.本 実 験 条 件 で は,唾
負 荷 で は,時 間提 示 が な い
参考文献
液 ア ミ ラ ー ゼ 活 性 値 を運 動 中 に 測 定 す る こ とが 不
1)SadamotoT:Effectofpreparativeinstructionaboutload
可 能 で あ り,運 動 途 中 の 精 神 的 ス トレス の 変 化 を
changeonthecardiorespiratoryadjustmentsduringcycling
感知 で きな か っ た可 能性 が あ る.
exercise.JExercSci15:8-17,2005
また,運 動 開 始 時 の 呼 吸 応 答 をみ る と,寸Eが 運
2)野
田 華 子,定
本 朋 子:自
転 車 作 業
に お け る 運 動 時 間 と 運
動 開 始 直 後 で 運 動 時 間 提 示 な しの 条 件 で 高 値 を示
動 強 度 の 提 示 の 有 無 が 呼 吸 循 環 応 答 に 及 ぼ す 影 響.体
す傾 向 を認 め た。Tobinら9)は,運
科 学46:899,1997
動 に対 す る準 備
に お け る高 位 中枢 メ カ ニ ズ ム の 活 性 に よ り運 動 の
3)BoitenF,FrijdaNH,etal:Emotionsandrespiratory
patterns:reviewandcriticalanalysis.IntJPsychophysioI
予 測 中 に換 気 が 刺 激 さ れ る と報 告 して い る.今 回
17:103-128,1994
の 結 果 か ら,時 間 経 過 が 把 握 で きな い状 態 で は,
4)HoshikawaY,YamamotoY:Effectsofstroopcolor-word
対 象 者 が 運 動 に よ る 身 体 的負 担 を運 動 中 に把 握 す
conflicttestontheautonomicnervoussystemresponses.AmJ
る こ とが 困 難 と な り,過 剰 な呼 吸 応 答 が 惹 起 され
Physiol272:H1113-H1121,1997
た 可 能 性 が あ る.一 方 で,運 動 終 了 直 前 の 運 動 時
5)山
村 守:動
的 筋 作 業 が 精 神 的 疲 労 に 与 え る 影 響.
6)Y㎜aguchiM,KanemodT,etal:Perfo㎜anceevaluationof
た.こ れ は,運 動 時 間 の 認 識 に よ る運 動 終 了 を過
salivaryamylaseactivitymonitor.BiosensBioelectron20:
剰 に意 識 した 生 体 反応 で あ る可 能 性 が あ り,通 常
491-497,2004
の 運 動 処 方 の 際 に も運 動 終 了 直 前 の 過 剰 な呼 吸 応
7)PaganiM,MazzueroG,etal:Sympathovagalinteraction
duringmentalstress:astudyusingspectralanalysisofheart
答 に留 意 す る必 要 が あ るか も しれ ない.
一 方で
,-20%ATの
負 荷 で は そ れ ぞ れ の項 目 に
ratevadabilityinhealthycontrolsubjectsandpatientswitha
お い て条 件 間 で有 意 差 は み られ な か っ た.山 西 ら恥
priormyocardialinfarction,Circulation83:ll43-51,1991
8)高
比 較 的低 強 度 の運 動 強 度 で は感
澤 則 美,廣
素 消 費.生
情 お よ び 気 分 の 改 善 が み られ た と報 告 して い る.
同様 に今 回 の研 究 で 用 い た 一20%ATの
本 摂,梅
人 間 工 学35:35-39,1999
間 提 示 あ りの 条 件 で やEが 高 値 を示 す 傾 向 を認 め
は,40%や02maxの
力
田 昭 久,他:ス
ト レ ス 事 態 の 呼 吸 流 量
と 酸
理 心 理21:102,2003
9)TobinMJ,PerezW,etal:Breathingpatternandmetabolic
behaviorduringanticipationofexercise.JApplPhysiol60:
負荷 条件 は
1306-1312,1986
低 強 度 に 該 当 す る た め,時 間 提 示 が な い 条 件 に お
10)山
い て も大 き な精 神 的 ス トレス 反 応 は な か っ た こ と
西 哲 朗,松
情
が 呼 吸 循 環 反 応 を変 化 させ なか った もの と考 え る.
・気 分 の 変 化
つ い て 一 .群
一17一
本 博:POMSか
ら み た ラ ン ニ ン グ に よ る 感
と運 動 強 度 の 関 係 一 競 技 者
馬 大 学 教 育 学 部 紀 要41:99-110,2006
と 一 般 学 生 に