＜ 脊椎圧迫骨折のための新しい治療法－BKP ＞
従来より、脊椎圧迫骨折に対する治療方法はコルセットやギプスなどの保
存治療が主体でした。
しかしコルセットを着けたまま生活する必要があるため日常の活動がか
なり制限されます。
また治療も長期間を要するため途中でコルセットを外してしまったり、
長期間の臥床により著しい筋力低下や、見当識障害が生じることもありま
す。
外科的治療では、手術により金属性のネジや棒で背骨を固定しますが、か
なり大がかりな手術になるため、相応のリスクを伴います。
脊椎圧迫骨折に対する新しい治療法である Balloon Kypho Plasty
（略して BKP）バルーンカイフォプラスティー、経皮的後弯矯正術は 1990
年代にアメリカで開発され、日本でも治験を行い、その安全性と有効性が
確認され 2010 年 2 月に厚生省の承認を得ました。
この治療法の特徴は、短時間の手術（1 時間以内、1cm 程度の傷口）で
早期に痛みの軽減を行うことができ、QOL の向上が期待できることです。
通常この治療のためだけに、長く入院する必要はありません。
また保険診療であるため高額医療制度を利用すれば自己負担はかなり低
くすることができます。
退院後は、骨の状態をチェックするため定期健診を行います。
また骨粗鬆症の患者さんは骨粗鬆症の治療も合わせて行います。
中国労災病院 整形外科
佐々木浩文

﹁ B K P の 良 さ は 、 患 者 さ ん 自 身 が よ く わ か っ て い - 平和病院

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