天文学 • 位置天文学* – 天体の位置と運動 • 天体力学 – 天体の運動を力学的に解析 • 太陽系 – 地球惑星物理学* – 太陽系形成論* • 太陽* – 唯一表面が見える恒星 – 宇宙電磁気学、電磁流体力学 • 恒星 – 特異な恒星、白色矮星、中性子 星、ブラックホール、連星* – 恒星の形成と進化 – 超新星・超新星残骸* • 星間物質* – HI雲、HII領域、分子雲、星間磁 場、高エネルギー粒子 • 銀河系・銀河 – – – – – 構造* 組成、ダークマター* 活動銀河・銀河核* 銀河団* 銀河形成論* • 宇宙論 – 宇宙背景放射* – 大規模構造 – 宇宙の始まり • 観測 • 理論・シミュレーション *印は電波天文学に関係が深い分野。天文学のほとんど全ての分野にわたる 下線は山口で研究を行っている分野 電波天文学 宇宙・天体が放射する電波を観測し、そこで生 起する現象を物理的に解明することを目指す • 主な研究対象 – 星間物質・星間現象 – 恒星形成と終末 • 星間ガスが主体となる天体・現象 – 銀河電波、活動銀河・銀河核 • 高エネルギー粒子と磁場によるシ ンクロトロン放射 – 宇宙背景放射 • 宇宙論の最も重要な研究手段 – 太陽・惑星・木星電波 – 位置天文学 • 干渉計観測による超高分解能を 利用 • 電波天文学の得意と苦手 得意 – 希薄だが大量に星間ガスが存在す る天体・現象 • 例:星間現象、恒星形成、銀河系 の高エネルギー粒子と磁場、 – 高エネルギー粒子が関与する現象 • 活動銀河核、マイクロクエーサー、 太陽電波バーストなど 苦手 – 高密度な天体。見込む立体角が小 さいと、電波は弱い • 例:普通の恒星。肉眼でも見える大 部分の恒星は、世界最高の電波望 遠鏡でも見えない • フレアを起こしたり、ガスを撒き散ら す恒星は観測できる 山口32電波望遠鏡 • 歴史 – 2000年まで衛星通信用に利用 – 2002年~電波望遠鏡整備 – 2004年には観測可能になった • 意義 – この研究自体、前例なし • このやり方がうまくいくことがわ かったので、茨城、ペルーでも 同様の研究が行われている – 口径32m • 大型の望遠鏡を自由に使った 研究ができる • 共同利用機関では不可能なこと • ビッグサイエンスの観測天文学 において、特異な立場を占める 山口大学 山口大学で行っている研究の2本柱 • 星 • ブラックホール – 星の形成過程と、終末期の ガスの放出の研究 – 宇宙における物質の大循環 • 星間ガス→星形成→恒星→ 超新星爆発・惑星状星雲→ 星間ガス • 星形成と星の終末は、大循 環の要素過程 – 問題点 • 宇宙の中で、星は小さく、観 測には高分解能が必要 ⇒ VLBI観測 – 活動銀河核:銀河中心の大 質量ブラックホール – 概要 • 周囲の星間ガスを吸収し、 位置エネルギーを解放して 強力な放射を行う • ジェットを噴出する – 研究課題 • ジェットの性質と形成機構は、 活動銀河核の未解明の問 題 ⇒ VLBI観測 宇宙を構成する基本要素をVLBI観測で研究する 星形成の研究 • メーザ MASER – 形成中の恒星周囲で、 星間ガスが反転分布・ 誘導放射を生じ、強力な 電波放射が観測される – 微細な領域で生じるの で、VLBI観測に好適 • メタノール・メーザ – CH3OH分子の回転遷 移、 6.7 GHz – 大質量星の形成領域に のみ生じる – 暗黒星雲に埋もれた大 質量星形成領域を研究 するための手段となる この研究は、日本では山口大学が最初に行い、その後、国立天文台や他の研 究機関でも研究が行われるようになった。この研究で学生が論文を2編書いた。 140個程度の天体について、数年にわたるモニター観測 (共同利用観測では全く不可能) Flux density [Jy] Flux density [Jy] Flux density [Jy] 2004 2005 2006 18236-1205 19410+2336 18421-0348 LSR Velocity [km/s] 2007 VLBI観測によって明らかにされた大質量 星形成領域ケフェウスA中心部の構造 空間構造 (Sugiyama et al. 2008b) スペクトルと時間変化 星の終末期の研究 • 超新星爆発 – 重元素合成、物質の放出、 宇宙線の加速、ガンマ背 バーストとの関連など、宇宙 における重要な現象 – 山口32m電波望遠鏡を自由 に使えることを活かして、多 数の天体の均質な画像作成、 カタログ化(アトラス計画)を 進めている • 惑星状星雲 – 太陽程度の質量の恒星の終 末期の現象 – 中心の恒星の放射で電離さ れたガスの熱放射 – 電波放射機構に関する研究 を行っている HELIX NEBULA ブラックホール:活動銀河核の研究 • 研究課題:いかにしてジェットを 形成するのか • 研究方法 1:多様な活動銀河核におけるジェット の性質を観測する • 特にこれまで注目されていない、電 波放射の微弱な天体を、ネットワー クを用いた高感度VLBIで観測する • 構造・輝度・運動・放射機構・・・ 2:ジェットの速度 • ローレンツ係数が50に達するジェッ ト速度が観測されている。このよう な高速ジェットの速度分布を調べ、 理論モデルと比較を行う 電波放射の微弱な活動銀河核 NLSy1の観測例(Doi et al. 2008) 天文学の研究を行うための研究 ~観測システムの構築~ • 山口32m電波望遠鏡 • 日本VLBI観測網 – 国立天文台、山口大学、 他の研究機関・大学の 協力によるVLBI観測網 「電波望遠鏡」も「VLBI観測網」も売っていないので、自分で作るしかない この2つのシステムは、藤沢が構築した。 東アジア VLBI 観測網 2010年から観測開始予定 East-Asia VLBI Network (EAVN) Korean VLBI Network (KVN) Japanese VLBI Network (JVN) Yamaguchi Chinese Korean VERA Other Japanese
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