地震・地震動・環境振動 - 千葉大学 中井研究室

日本と世界の地震
振動工学 2014
第2回
地震 地震動 環境振動
地震・地震動・環境振動
マントルとプレート
マントルとプレ
ト
プレ トテクト クス
プレートテクトニクス
プレート境界
プレ ト境界
世界のプレート
世界のプレ
ト
2011年の世界と日本の地震分布
2011
年の世界と日本の地震分布
世界の震源分布
• → YouTube
2011年世界の地震分布図
http://www.youtube.com/watch?v=cwWnW6ZbT4
日本付近のプレート
日本付近のプレ ト
日本付近の海底地形
2011年の日本の地震分布
2011
年の日本の地震分布
日本付近の震源分布
• → YouTube
2011年日本の地震分布図
http://www.youtube.com/watch?v=eKp5cA2sM28
震源分布
東海・東南海・南海地震
プレート間地震とプレート内地震
プレ
ト間地震とプレ ト内地震
連動型
地震
• 日本近海の
海溝・トラフ
南海トラフの巨大地震""五連動
南海トラフの巨大地震
五連動""
南海トラフの巨大地震""五連動
南海トラフの巨大地震
五連動""
相模トラフと関東地震
断 層
断層 震源 震源域
断層、震源、震源域
断層とその種類
断層の例:根尾谷断層((濃尾地震
断層の例:根尾谷断層
濃尾地震))
日本の活断層
断層運動と地震波
地震と地震動
地震とエネルギ
地震とエネルギー
• ぜんま
ぜんまい:巻きすぎると壊れてエネルギーが一度に放出
巻きすぎると壊れ
ネ ギ が 度 放出
• 岩盤:押されていた力に耐えきれなくなると一度に「ずれる」
→ 断層
↓
エネルギ が放出される
エネルギーが放出される
↓
この衝撃/波紋(地震波)が地表に到達すると「地震動」とな
る
この現象全体を「地震」と呼ぶ
マグニチュード
マグニチュ
ド
• このエネルギーの大小:マグニチュード
ネ ギ
大小 グ
ド
o 物理では → 単位:J[ジュール]
o 地震の場合→
地震の場合 値が大きい(1010〜10
1017)ので計数(対数)を使
う
• マグニチュ
マグニチュード
ド
log E  11.8  1.5M
(グーテンベルク・リヒターの式)
E: ネルギ 量、M:マグ チュ ド
E:エネルギー量、M:マグニチュード
o 震源からある決められた距離だけ離れた位置において特定の
周期の地震計により記録された振幅を用いて定義(この地震
計の周期の違いにより、何種類かの「マグニチュード」がある)
「 グ
ド が
マグニチュードとエネルギー
マグニチュ
ドとエネルギ
• たとえば、
たとえば
モーメントマグニチュード
モ
メントマグニチュ ド
• 地震モーメント:M
地震
0
o M =8 → logE =23.8
M =6 → logE =20.8
=20 8
差は3:エネルギーの差は103=1000倍の差
• また、
o M =7.5 → logE =23.05
M =7.2 → logE =22.6
差は0.45:100.45=2.8倍
M 0   D0 A
o μ:岩盤のせん断弾性係数
岩盤
弾性係数
o D0:くい違い量
o A:断層の大きさ(面積)
A 断層の大きさ(面積)
• モーメントマグニチュード:Mw
log M 0  1.5
1 5 MW  16.1
16 1
• 史上最大の地震はM =9.5(1960年チリ地震)
いろいろなマグニチュード
いろいろなマグニチュ ド
o 物理的意味が明快
o 気象庁でも並記(2001.4)
気象庁でも並記(2001 4)
マグニチュードの値
マグニチュ
ドの値
• 史上最大の規模の地震
史上最大 規模 地震
気象庁
マグニチュード
o 1960年チリ地震:Mw = 9.5
• 経験式:海洋型
経験式 海洋型
log L  0.5M  1.88 log D0  0.5M  1.40
o L : 断層長さ (Km)、D0 : 食い違い量
食 違 量 (cm)
o ex. M = 8 → L = 132 km、 D0 = 398 cm
Richterの
マグニチュード
• 内陸直下型:
内陸直下型
log LF  0.6M  2.9 log DF  0.6M  4.0
o LF : 地表断層長さ (Km)、D
(K ) DF : 地表での変位量 (m)
( )
o ex. M = 8 → LF = 80 km、 DF = 6.3 m
モーメントマグニチュード
断層の大きさ
東北地方太平洋沖地震の断層
(例:防災科研による(
例:防災科研による(510km
510km×
×210km
210km)
))
http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/topics/TohokuTaiheiyo_20110311/inversion/
地震と地震動
• 地震
o 現象全体を指す
o 規模:マグニチュード・・・大きい/小さい
規模 グ チ
ド 大きい/小さい
• 地震動
o (そのうちの)地面の揺れ動き
↓
o 強さ:強い/弱い
地震動の強さ:震度階
• 気象庁の震度階:「その土地」の地震動の強さ
気象庁 震度階 「そ 土地
地震動 強さ
震度階
名称
震度階
0
無感
V弱
I
微震
V強
II
軽震
VI弱
III
弱震
VI強
IV
中震
VII
• 諸外国の震度階:
o 修正メルカリ震度階(米)・・13階級(0〜12)
o MSK震度階(東欧)・・13階級(0〜12)
• 加速度で表す
名称
強震
烈震
激震
計測震度
計測震度計
• 現行の震度階級:観測点における計測震度から換算される
現行 震度階級 観測点 おける計測震度から換算される
o 加速度記録3成分のそれぞれをフーリエ変換・フィルター処理・
逆フ リエ変換する
逆フーリエ変換する。
o フィルター処理:周波数0.5〜10Hzの範囲で地震動の加速度と
速度の中間の波形を算定し、得られた記録3成分から クトル
速度の中間の波形を算定し、得られた記録3成分からベクトル
波形を合成する。
o この絶対値がある値a以上となる時間の合計がちょうど 0.3秒
となる うな を求める
となるようなaを求める。
o このaから I = 2 log a + 0.94 により計測震度 I を計算する。
計測震度・震度階級・(加速度)
計測震度 震度階級 (加速度)
計測震度
震度階級
加速度
(m/s2)
計測震度
震度階級
加速度
(m/s2)
0〜0 4
0〜0.4
震度0
0〜0 008
0〜0.008
4 5〜4 9
4.5〜4.9
震度 V 弱
0 8〜1 42
0.8〜1.42
0.5〜1.4
震度 I
0.008〜
0.025
0
0 5
5.0〜5.4
震度 V 強
1.42〜
53
2.53
1.5〜2.4
震度 II
0.025〜
0.08
5.5〜5.9
震度 VI 弱
2.53〜
4.50
2.5〜3.4
震度 III
0.08〜
0
08
0.25
6.0〜6.4
震度 VI 強
4.5〜8.0
3 5〜4 4
3.5〜4.4
震度 IV
0 25〜0 8
0.25〜0.8
6 5〜
6.5〜
震度 VII
8 0〜
8.0〜
注) 加速度はめやす
震度階級
震度階級
南海トラフ巨大地震
南海トラフ巨大
地震""五連動
五連動""
による震度分布((予測
による震度分布
予測))
首都圏における
想定地震の断層
想定
地震の断層
36°
東京湾北部地震
(マグニチュード7.3)
千葉県東方沖地震
(マグニチュード6.8)
三浦半島断層群
(マグニチュード6.9)
47
東京湾北部地震による
東京湾北部
地震による
震度分布((予測
震度分布
予測))
加速度(1)
加速度
(1)
• 「車が
「車がAからBまで5秒かかって移動した」
から ま 秒かか
移動 た
→ AからBへ「位置を変えた」→ 変位=100 m
• AからBへ100mの変位をした(5秒かかった)
→ 1秒間に20mの割合で変位した→速度
1秒間に20mの割合で変位した→速度=20
20 m/s
48
加速度(2)
加速度
(2)
• A点において:速度=15
点 お
速度
m/s
↓ ←アクセルを踏んでいた
• B点では:速度=25
B点では:速度 25 m/sになっていた
→ 速度が10 m/s変化した(5秒間で)
→速度が1秒間に2 m/sずつ変化した
→ 加速度=2 m/s/s(2 m/s2)
• アクセルを踏まなければ加速度ゼロ
(速度の変化がなければ)
速度 変 がな れば
地震計
地震動の強さ:加速度
• 地震動
o 地面の1点はある速度を持って変位している(変位そのものは
小さい)
o その速度も変化している
o つまり、加速度が生じている
つまり 加速度が生じている
→ 単位は [m/s2]
→ 従来の単位系では [Gal (ガル)]=[cm/s2]
地震観測網((中井研究室
地震観測網
中井研究室))
⻄千葉キャンパス
幕張メッセ
市原
姉ヶ崎
東京湾岸
稲⽑区
観測記録の例
重力の加速度
(東北地方太平洋沖地震)
幕張メッセ
震度5強
• 物体が地球
物体が地球の重力によって落ちる
重力 よ
落ちる
→ この時の落下速度は刻々変化している
• この加速度は地球上では約9.8
この加速度は地球上では約9 8 m/s
/ 2
→ 「重力の加速度」
・・場所によって少し違う
場所によって少し違う
・・物体の種類にはよらない
⻄千葉キャンパス
震度5弱
加速度と力
• 電車や車に乗っていて
電車や車 乗
o アクセルを踏むと → 後ろへ引かれる
o ブレーキを踏むと
ブレ キを踏むと → 前へつんのめる
前
んのめる
o ・・・力が働いているのと同じ
• つまり:加速度が働く
つまり 加速度が働く 〜 力が作用する
o ・・・「ニュートンの法則」
• 物には重さがある
o 重い物を持ち上げるには大きな力
o 軽い物を持ち上げるには小さな力
o つまり、体重も「力」(地球との間に作用する力)
り、体
」( 球
間 作用す
)
地震動の加速度
• 振動
o ある量のプラスとマイナスが繰り返される状態
• 地震動
o 地面の振動
→ 加速度が生じている
→ 地上の物体に力が作用する
→ 「地震力」という