第一席 茶道を通して 勝部 佳菜子

第一席
ただけるようなおもてなしがしたいと思いました。その思いは今で
も変わりません。それからたくさんお稽古をし、秋のお茶会では初
めてお客さんの前でお点前をしました。その時は緊張して手が震え
頭の中が空っぽになりました。とても落ち着きがなく雑なお点前と
なってしまいました。いまでも大勢の方の前でお点前をするときは
わったあと「茶道って大変だな」と思いました。数回のお稽古があ
清めるときなどいろいろな作法がありとまどいました。お稽古が終
はすらすらと捌くことができますが最初は棗を清めるとき、茶杓を
めての部活は帛紗の捌き方など基本的な割稽古を行いました。今で
かったです。部結成の日がとても楽しみでした。部結成が終わり初
ています。しかし出されたお菓子はとてもおいしく、お茶もおいし
を今でも覚えています。また正座がきつくて脚も痺れたことも覚え
を見て自分もきちんと覚えてできるのかなと少し不安になったこと
た。しかし体験で茶道部に行ったとき先輩方がお点前されているの
ことをするわけではないから自分でもできるだろうと思っていまし
ないからいいなと思ったことがきっかけです。茶道はとても難しい
私は高校に入学する前から部活動は茶道部にしようと決めていま
した。理由は毎回お菓子が食べられるし、活動日数も少なく忙しく
らないのだなと思います。簡単だからいいやと思わずしっかりお稽
同じです。そう考えると基本は大事で一番最初に習ったことと変わ
私は今、棚点前のお稽古をしています。棚点前の前には平点前を
していましたが所作はところどころ違うところもありますが基本は
すべての役が関係していっているのだと思います。
子を次の方に渡すときお辞儀をしたりすることがあります。茶道は
思います。お客様も、「お先に」と言ってからお茶を飲んだり、お菓
あるのだと思います。しかし亭主だけに気配りがあるのではないと
汚れたものを見せないことだと知りました。茶道には常に気配りが
私はまた、建水を持って帰るときに左回りで下がるのにはお客様に
を出していることを示すためと言われている」と書かれていました。
めにすべて見せてお客様にお出しすること」や、「お客様に安全な茶
かし調べてみると、「本当に美味しいうちに召し上がっていただくた
茶道を通して
鳥取県立米子西高等学校二年(鳥取県)
緊張します。もっとお稽古をし、自信を持って丁寧なお点前ができ
るようになりたいです。
り五月に初めてのお茶会がありました。私たちの仕事はお客様にお
古して手が覚えるぐらいにならないといけないと思いました。
勝部 佳
菜子
茶やお菓子を出すことでした。最初は自分の動きに自信がなく、と
私はなぜ人前でわざわざお点前をするのだろうと思ったことがあ
ります。裏で隠れてしても変わらないのではと思っていました。し
ても緊張していました。そんな中で先輩方がお茶を出されるときお
茶道には「一期一会」という言葉があります。この言葉には「あ
なたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたっ
客様に声を掛けており、私も相手のことを考えお客様に楽しんでい
た一度きりのものです。だから、この一瞬を大切に思い、今出来る
最高のおもてなしをしましょう」という意味があります。私たち高
校生は限られた数しかお茶席を経験することができません。その短
い間に出会うお客様を大切にし、私は、
「来てよかった」と言っても
らえるようにお点前し、お茶をお出しするときに言葉を掛けられる
ような人になりたいです。そのためには日々のお稽古に集中し茶道
を頑張っていきたいです。私は茶道がとても好きです。茶道を通し
てできた友達や古くからあるこのお茶の文化をこれからも誇りを持っ
て受け継いでいきたいです。