創立記念日にあたって - 茨城県立竜ヶ崎第一高等学校

平成27年4月30日
生徒の皆さんへ
茨城県立竜ヶ崎第一高等学校長
小沼
光一
創立記念日にあたって
平成27年5月1日の創立記念日は,本校にとって,創立115年の節目となる日です。
本校は,明治33年(西暦1900年)4月に茨城県土浦中学校龍ケ崎分校として開校し,
当初は,入学式を行った4月19日を創立記念日としていました。その後,教育制度の変
革に伴い,昭和24年4月,茨城県立龍ケ崎中学校から茨城県立竜ヶ崎第一高等学校と名
称変更がなされ,名実ともに教育内容も整備されたことを機に,昭和26年5月1日を新
制高等学校発足記念日とし,併せて,本校の創立記念日(新制高校)と定め,新たな歴史を
刻んできました。
本校には,開校にあたり校地を献納された有志各位に感謝の意を表するために,明治
35年に建碑された「龍ケ崎中学校地献納記」の石碑があります。この碑の中に次のよう
な一節があります。
「嗚呼今より後,是の校に遊ぶ者は,宜しく学を修め,業を習い,身を立て道を行い,
上は以て邦家の盛意に報い,下は以て市民の美挙に答うべきなり」
当時,茨城県内においては,各地で中学校の誘致運動が展開され,町長以下町民挙げて
の激烈な誘致合戦が行われました。この「白幡台」に龍ケ崎中学校が開校した時の,本校
に対しての期待がいかに大きかったかがこの建碑から伺えます。
本校は,その期待に応えるかのように,「文武両道」の伝統の下,2万4千余名の卒業生
が,さまざまな分野で目覚しい活躍をしています。そのような中,平成22年度に「いば
らき版サイエンスハイスクール(ISH)」として,「医学・難関理工系進学コース」の指定
を受けるなど,理数教育の充実を図ってまいりました。さらに,昨年度からは,文部科学
省「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定され,新たな飛躍を迎えようとし
ています。
ISH事業で展開したさまざまな取組に,真剣なまなざしで生き生きと取り組む生徒の
「輝く目」が,新たにSSH事業を行うことで,日本の将来を担う「科学の芽」につなが
り,そして,将来は立派な「木」へと育成させたいという思いを込め,本校では,SSH
における研究開発を「輝く『め』プロジェクト」と名づけ,協同的探究活動による,たく
ましい科学系人材の育成を目指した教育活動を実践しています。
竜ヶ崎一高が今日あるのは,同窓生や教職員はじめ幾多の方々の努力の結晶であること
を思うと,その栄光の歴史と伝統は,これからも大切に受け継ぎ,永遠に守っていかなけ
ればならない貴重な宝であると気づかされるはずです。そして何より,大切なことは,皆
さん一人一人が輝くことが,竜ヶ崎一高という宝石をますます輝かせることに繋がって い
くということです。
創立記念日を迎えて,この学校で学ぶことができる自分自身に誇りを持ち,校訓である
「誠実
剛健
高潔
協和」を胸に刻み,竜ケ崎一高生としての自覚を新たにして,志を
高くし,さらなる飛躍を目指してください。
創立115年目を迎え,
「文武両道」の下,先輩方が脈々と伝え築き上げた伝統を踏まえ,
新たな竜ヶ崎第一高等学校の歴史を作るのは皆さん一人一人です。