平成25年度 学校評価書 - 静岡市立井宮小学校

平成25年度
学校評価書
学校(園)名:静岡市立井宮小学校
Ⅰ
1
経営の重点に関わること
2
重点目標:
「はあと」と「伝
え合う子ども」
の具現
Ⅱ
学校
評価
学校教育目標:豊かな心をもち たくましく生きる子
(1)
いつでも、どこで
も、だれにでもで
きる「はあと」の
育成
(2)
伝え合う力を高め
る
学校関係者評価委員会から
①「はあと」を具現化するための学年別・仲よし学級の教育計画
を作成し、全教育活動での指導内容を明確にする。
B
【学校説明】朝礼、学年集会、学級活動など機会あるごとに、指導をして
きたが、「はあと」の育成にはまだまだ課題が残る。来年度も継続して取り
組む努力が必要である。
①伝え合う力の育成のため、「聞く」こと、「話す」ことの学年別
到達目標を設定している。
B
【学校説明】伝え合う力の「話す」・
「聴く」については、個人差はあるも
のの向上は見られている。今後も継続した指導はしていくが、学年に応じ
た「話し方」「聴き方」のスキル学習も必要である。
普段の登下校の様子から、子ども
たちは校内だけでなく地域でも場に
応じた挨拶ができていると思われる
が、今後も地道に取り組みを継続し
ていってほしい。、
聞く姿勢はできているが、内容の
理解までにはいたらないとのことで、
先生方の苦慮が伺える。形から入る
ことも時には必要なことだと思う。6
年間をかけてじっくりと取り組んで
ほしい。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】「はあと」の具現化のためには、道徳教育・福祉教育を核として各学年の年間
計画及び児童会活動に位置づけ実践していく。「話す・聴く・書く」の到達目標を明確にし、学年に応じた具体的な活動計
画の基、継続して授業実践に取り組む。
各指導部・領域に関わること
大項目
1
教育課程
学習指導
中項目
評価指標
学校
評価
学校関係者評価委員会から
(1)確かな学力の ① TT、特別支援個別指導、少人数指導など学習形態を工夫して
TT・少人数・支援員の活用によ
定着
個 に応じた指導を行っている。
B
り個々の学習の定着化を図っている
【市共通項目1】 【学校説明】本年度は、TTの授業を低学年(1~3年)で実施し、個々
ことはよい。更なる教師の増員は、
の学習の定着を図っている。約90%の子どもたちが「勉強がわかる」と
直ぐには難しく、学校だけでの学習
回答している。少人数指導が十分実施できないのが課題である。
には限界があるので、家庭での学習
②朝タイムのドリル学習や年3回の漢字・計算コンクールは基礎、
にも力を入れていくことが大切。
基本的な力をつけるために有効である。
A
漢字、計算練習の積み重ね、音読
【学校説明】朝タイム15分(週3回)に漢字や計算の学習を実施した。
カードの活用、漢字・計算コンクー
長期休業前に定着を確認するためのコンクールの実施については、子ども
ル等の機会を活用し、更に学習の基
たちや保護者も意識が高まってきているため、今後も継続していきたい。
礎基本の定着に努めてもらいたい。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 漢字・計算の積み重ね、コンクールは今後も継続する。来年度は少人数指導
は教職員の人員上難しく、TTも級外職員の減少から今までのようには出来ない。そこで、時間割の工夫や学習形態の工夫
により学習効率が上がるように努める。
2
生徒指導
3
進路指導
(2)道徳教育の充 ①道徳の授業や日常の道徳指導を通して、道徳的な心を養うこと
道徳教育はもちろんのこと、説話
実
ができる。
B
や伝記の読み聞かせなど、心を耕す
【市共通項目2】 【学校説明】副読本を全児童分購入し、週1時間の道徳の授業や、読み物
話の時間を十分に確保していってほ
資料として家庭学習でも活用してきた。教室には、道徳コーナーを設置し、
しい。学校での道徳教育実践を、い
いつでも振り返りができるよう意識させてきた。今後も、学校生活の機会
ろいろな機会で活用し、福祉教育の
あるごとに指導していくことが必要である。
実践や地域のお年寄りとの交流、動
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
植物の愛護など心のかよう実践教育
学校では、週 1 回の道徳の実践、道徳コーナーの設置とその活用、学活・朝、帰り をしてほしい。
の会等で、道徳教育の推進を継続していく。家庭でも道徳教材に目を通してもらい、、
学校と家庭で、道徳に対する共通の価値感を持つようにしていく。
(3)特別活動の充 ①行事や集会、ペア活動を児童会中心に計画・実践することで、
特別活動の時間が減少している中で、
実
思いやりの心や主体性を育てることができる。
B
本校の特別活動はがんばっていると
【市共通項目3】 【学校説明】児童会を中心に行ってきた行事を通して、育てたい力がすこ
思う。更に子どもたちが主体的に取
しずつではあるが定着してきている。今後も、自主的・自治的な活動をす
り組めるよう教師が上手にリードし、
るための計画・運営に心がけ、達成感をもたせていくことが大切である。
場の設定等を工夫していってほしい。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 異年齢の子どもたちがふれあえるペア活動と、児童会・委員会を核に据え、
ペア活動では人とのふれあいやマナーといったものを中心に育成していく。児童会・委員会は生徒指導の目標と重ね合わせ、
子ども中心に「はあと」の運動を進めていく。
(1)ひとり一人を ①生活目標を意識し、願う姿(はあと= はたらく子・あいさつで
挨拶は校内だけでなく地域でも場
大切にした指導
きる子・ともだちを大切にする子)に迫ることができる。
B
に応じた挨拶ができてきていると思
【市共通項目4】 【学校説明】子どもによる自己評価での達成率(4年生以上:頑張ってい
われるが全般的に目標達成率は低調
る)は、「はたらく子」49 %、「あいさつする子」64 %、「友だちを大切に
であるので、前項目でも述べたよう
する子」62 %であった。今後も継続した指導をしていきたい。
に道徳教育を中心に心の育成に努力
してほしい。また、今は子どもだけ
でなく親をどう指導(教育)してい
くかも課題になるだろう。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 「はたらく子」「友だちを大切にする子」を教育活動の重点として据え、生
徒指導の生活目標と児童会活動を連携させ、師弟同行の下、
「はたらく子」
「友だちを大切にする子」自己評価の達成率 80 %
以上を目指す。(子どもの自己評価での達成率(がんばっている)は3項目とも80%以上を目標とする。)
(1)ひとり一人を ①ふれあいトーク(教育相談)や専門員によるカウンセリングを
校内で組織的に関わり、学校外の
大切にした指導
実施し、学校と家庭が連携して子どもの成長を図ることができる。 B
専門機関の活用とカウンセリングや
【学校説明】スクールカウンセラーによる月2回の教育相談や巡回相談な
教育相談などの機会を積極的に持ち
どを通し、子どもや保護者のカウンセリングを有効に行うことができた。
対応してくれていてよい。今後も教
来年度も、相談が必要な児童や保護者に有効に活用出来たらよいと思う。
育相談等の時間の確保をお願いしたい
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 「カウンセリング」は、毎月1回「カウンセラー相談日のお知らせ」を発行
し、紙面で相談者を募る。また、教育相談はこれからも、周知を図りできるだけ曜日・時間を制限することなく気軽に来校
して相談できるようにする。巡回相談や専門調査等についても紹介する。保護者との連絡を密にして、学校と家庭が同一歩
調で子どもに対応する。
4
(1)学校安全シス ①避難訓練や防犯訓練、下校指導を行い、子どもの安全を守る体
学校でもしっかり指導されている
安全管理・指導 テムの構築
制を整備している。
B
が、それだけでは十分ではない(時
【市共通項目5】 【学校説明】避難訓練、不審者対策訓練に加え、職員による年2回の下校
間的・環境的に)。地域としても、児
指導や学区巡視を行った。登下校時の通学路での安全な歩行については、
童の安全確保のためにできることを
今後も指導をしていく必要がある。
協力していきたい。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 避難訓練、下校指導、学区巡視を定期的に行い、児童の安全確保に努める。
また、通学路の状況や登下校の様子の状況等の情報を常に把握し、保護者に情報提供する。児童の安全意識の足りない分を、
地域・保護者の協力で補っていく。
防災(地震災害)については学校だけでなく、子どもを通して家庭に啓蒙していく。
5
(1)健康教育の充 ①健康観察や発育測定を通して、健康に対する意識を高めること
基本的生活習慣は定着してきている
保健管理・指導 実
ができた。
B
ようだ。しかし、健診後の治療の勧
【市共通項目6】 【学校説明】朝礼や各種健診時、発育測定時に、養護教諭が病気の予防や
めに対する治療率は悪いようで、も
健康について関心を高めたり、講話や指導をしたりしてきた。毎週月曜日
っと家庭に啓発していく必要がある。
に清潔検査をすることで、教師も意識をもつことができたが、家庭への啓
家庭の健康に対する意識を高めたい。
蒙も引き続き行っていきたい。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
計画的に「健康」に対して意識を高める取り組みを行う。「早寝・早起き・朝ご飯」運動は継続する。授業・学校保健委
員会や集会等の機会を活用し、健康に対する意識の向上を図っていくとともに家庭への啓発を一層行っていく。
6
(1)学校の実態に ①特別支援コーディネーターを核とした校内体制が確立し、外部
校内で組織的に関わり、学校外の
特別支援教育
応じた校内支援体
支援機関や医療機関との連携ができている。
B
専門機関や医療機関、カウンセラーの
制づくりの推進
【学校説明】外部機関との窓口が1本化されているので、保護者や児童に
紹介などコーディネーターを中心に各
【市共通項目7】 スムーズに対応できている。「子どもを知る会」以外でも、職員会議や夕打
機関と連携し、子どもたちを手厚く見
合せなどの機会を通して、子どもの情報交換をしていきたい。
守ってくれていてよい。グレーゾーン
の子が多いように思うが、そういった
子どもたちへの支援も一層充実してい
ってほしい。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 来年度も、特別支援教育コーディネーターを核にした校内体制の下、担任と
共に個別支援計画等を作成し、個に応じた支援を行っていく。また、関係諸機関や保護者との連絡を密にし、学校・保護者・
関係機関三者の連携を図り、適切な支援の在り方を探りながら個の支援を充実させていくとともに、「個性」にもっと目を
向け個性の伸張を図っていく。
7
(1)組織・運営の ①学校運営組織のもと、ひとり一人の職員が自己の役割を自覚し
多種多様に及ぶ仕事量の中でより
組織運営
改善
意欲的に取り組んでいる。
B
よい教育活動を推進する事は難しい
【市共通項目8】 【学校説明】常時、「報告・連絡・相談+事後報告」を意識して取り組んで
が、児童のため各分掌の役割を果た
きた。職員同士でも、のりしろのある仕事ができるよう、声をかけ合って
し、相互の調整、情報交換を密にし、
取り組んでいる。
組織的な働きをしていってほしい。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】情報は全職員が共有することを基本とし、共通理解の下、課題解決に取り組む。
また、分掌組織を活用し、それぞれの分掌に応じた課題は、各部が方法や方針を検討しながら、責任持って取り組むように
する。
8
研修
(1) 研修体制の
充実
①授業の目標に迫るため、学習課題を吟味し、伝え合うための基
礎・基本(聞く・話す・話し合う)を意識した授業を行う。
B
【学校説明】教師は基礎基本を意識した授業を日々実践しているが、まだ
まだ定着していないのが現状である。学年の発達段階に応じた話し方・聴
き方等のスキルは、学校全体で統一した指導が必要である。
②提案授業、公開授業を計画的に行い、成果と課題を明らかにし
ながら研修を進める。
B
【学校説明】授業後の成果と課題を明確にし、課題を次の授業で活かせる
ように意識して実践してきた。昨年よりもつながりは見られたが、公開授
業が様々な教科のため、本校の研修としては深まりが弱い。
職員は目標具現のために、共通理
解と手立てを講じ、鋭意努力してい
る様子が伺える。学習の基礎基本の
定着率も徐々に向上してきているよ
うだが、思考力や学習に向かう意欲
の育成はまだ必要であるように思わ
れる。また、学力向上のために家庭
学習は重要であり、「宿題」の出し方
等についても研修していくようなの
で、家庭学習の定着化がはかれれば
一層学力も向上すると思われる。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】来年度も、校内研修の柱である目標に迫るため、①教科の特性を生かし、言語
活動を手だてとし思考力・判断力・表現力の育成を図る。②「話す」力「聴く」力「書く」力の系統的な育成を図る。③基
礎基本の定着を図る。④豊かな読書習慣の定着を図る。⑤他者を尊重する心、感謝する心、素直に謝ることのできる心の育
成を図る。等①~⑤を意識した授業を日々行う。また、家庭学習の定着化のために、各学級の個性を重視しながらも、学年
で統一した家庭学習というものを考えていきたい。
9
(1)信頼される学 ①学校だより、ホームページなどで積極的に保護者・地域に情報
「情報発信が十分である」という保
保護者・地域住 校づくりの推進
を発信している。
B
護者の回答が 85 %以上という数値。
民等との連携 【市共通項目10】【学校説明】ホームページや学校だより、学年だよりを通して、教育方針
HPへのアクセス数をみても学校が
や子どもの表れを学校行事ごとに伝えてきた。本年度も全家庭の85%以
家庭・地域に情報を発信し互いの意
上が「学校は教育方針や教育活動を十分に伝えている」と回答している。
思疎通を図ろうとしている姿勢が伺
える。地域との連携を更に深めるた
めに、各種ボランティア等を募集し
てはどうか。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
来年度も、参観会、懇談会の充実を目指し、現状についての情報を提供し、学校と地域、保護者の連携を図る。情報は、
学級・学年・学校だより、ホームページを通して発信する。 地域ボランティアを募集し、子どもと地域、保護者・学校と
地域の連携を更に深めていきたい。
10
施設設備
(1)施設・設備の ①定期的に安全点検を実施し、安全確保に努めている。
昨年、一昨年にまして困窮した軽微
適切な管理
B
な予算内での施設面の維持が難しい
【学校説明】毎月15日を基準日として、全職員が分担して安全点検を実
中、児童の安全を第一に、計画的な
施している。その点検結果を受けて、修理・改善すべきところは、即時、
修繕・補修がなされている。今後も
対応するよう心掛けている。
児童第一に環境整備に努めてほしい。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
来年度も、子どもの安全を最優先に考え、新年度も計画的に施設・設備の修繕、補修を行い教育環境を整えていく。
学校から 経営のまとめ
1 学校から 経営のまとめ(成果と課題)
○毎月「はあと」の日を設定し、子どもたちに意識付けしたり、機会あるごとに保護者へも「はあと」を発信す
ることで「はあと」を意識して行動する子が出てきた。
○家庭と連絡を取り保護者と特別支援コーディネーターやスクールカウンセラーと教育相談を行ったり、支援セ
ンターへの相談や医療機関での受診の場を設定したりして、個別の支援計画の作成や情報交換の体勢づくり等
ができ、個に応じた指導ができた。
○コーディネーターを核に、スクールカウンセラーや支援センター、相談医療機関等を活用することで、学校・
支援センター各機関(児童相談所・保育児童課・子ども青少年相談センター・静岡市発達障害支援センター・
静岡県教育相談室等)・医療機関(こころの医療センター・小児科医院・眼科等)の三者で情報を共有し、連携
して指導・支援していくことができた。これにより児童により寄り添った指導・支援ができた。
●級外職員が減少したため,授業では、低学年も高学年もTTが主流となり、少人数指導の実施が難しかった。
指導の工夫をはかっていきたい。
●本校は一学級における特別支援を要する子の割合が高いので、特別支援教育コーディネーターを核として、学
級担任との連携を強めるとともに、外部機関との連携も加え、子どもを支える機能を一層強固なものにしてい
きたい。
2 学校関係者評価の意見を受けて(改善策)
○「心豊かにたくましく生きる」ことのできる資質の育成をめざし、全領域で「道徳・生徒指導」が機能する教
育活動に取り組んでいく。
○保護者同士、心を開いて語り合ったり、活動しあったり出来る場の設定を考えていく。
学校関係者評価委員会まとめ
子どもを育成していく上で、その指導の
根幹は「思いやりの心」である。
「はあと」
と「伝え合う子ども」の具現を推し進めて
いくために、道徳や生徒指導を核にし福祉
教育等にも目を向け、「豊かな心の育成」
に取り組んでいただきたい。また、そのた
めの体験学習や外部の人とのふれあい活
動、外部人材の活用等も重要なものになる
と思う。
みんなで行う活動、温かな思いのある活
動が教育活動で展開されていくことが大切
なので、積極的に活動や話し合いなどの機
会を家庭へ発信し、たくさんの人が参加で
きるように配慮していってほしい。