第2回(2015 年 4 月 23 日発行) 発行:教職概論チーム フレッシュ学生と先生たちのダイアローグ 私の「不安」と向きあう、「不安」とともに遊ぶ。 先週のちゃぶ台プログラムのお話,先輩たちの雰囲気に圧倒‥‥(むしろ圧倒すぎてびっくりした^^)な日でした が,いろいろな感想を書いてくれました。不安なこともたくさんあったと思います。A4 で 1 枚のお返しの世界。書け る分だけ,書いてみます。よろしく! ちゃぶ台プログラムでは小学生など小さい子と関わるものが多く、小さな子と接するのが苦手で、中学や高校の 教員を志望している自分には関わりづらいと感じました。。。 そうですね。小さい子供と関わる機会は日常生活でそんなに多くないでしょうから、苦手意識や不安を持つのは当 然だと思います。ただ、案外自分で自分のことは分からないものです。食わず嫌いのように、苦手だと思って挑戦し たら、実は大好きだったということもあるかもしれません。 また、将来必要でないと思っていたことが、思いもよらない形で役立つこともあると思います。私の学生時代を振 り返ると、成績は決して自慢できませんが、卒業のためには必要のない授業なども受けていたことが、今の研究に役 だったりしています。例えば、私は数学が専門なのですが、最近どういう訳か専門では勉強してこなかった生物や物 理への応用を研究したりしています。それと、役に立たないことこそ楽しいということも言えると思います。 (ちゃぶ 台プログラムが役に立たないという意味では決してありません! 念のため) 遊びと呼ばれる事のほとんどは、一見役に立たない事ではないでしょうか。4年間はあっという間です。あまり損 得を考えすぎずいろいろ挑戦し、大いに学び大いに遊んで充実した学生生活を送ってほしいと思います。(石原) 質問されるとときどき,答えられない質問があると思います。そのときはどう対処すればいいのかな? これは教壇にたったとき,緊張しますね。ありますあります。あのころは答えられなくて背中にダラダラ汗かきま した(笑) 。最近,かかなくなりましたね,そういう背中の汗。なんででしょう? と質問を見ながら考えていました。 いくつか自分だったらどうするか,を考えてみました。 まず浮かんだのは, 「うーん,今はそれ私もわからないな…明日までに調べてみます」と素直に言うこと。勇気がい ることかもしれませんが, 「先生」は,「何でも知っている,知識の達人」というわけではないのです。そういう形で 子どもに見せるよりも,むしろ「みんなをリードする学びの達人」であるほうが大事かもしれません。子どもたちに, 「学び方」「学ぶ姿」を率先して見せていくことは,知識を簡単に出して教えてしまうよりもよっぽど難しいことで, 同時に重要なことだと思っています。先生だって失敗するし,わからないことは山ほどある。知らないことも。でも, 「失敗から学ぼうとする姿」「わかろうとする姿」「知ろうとする姿」を見せていくことのほうが,見せたい姿だなと 思っています。ついでに, 「先生も調べて来るけん,みんなも考えてみて,調べてみて」と声をかけてあげるのもいい かもしれませんね。調べてこないかもしれないけれど,そういう投げかけで「僕も調べてみた」と言われると,こり ゃ教師冥利につきる,というものだと思います。 それからもう一つ。 「答えのないもの」というのもあるかもしれません。答えが1つではなく,複数あるもの。いろ いろな観点から考えられるもの。世の中には往々にしてこういう種類のものの方が多いかもしれません。こういう質 問の時は,一緒に考えていくことがむしろ大事なのだと思います。 「それはこういうことだよ」と断言するのではなく, 質問を聞いて「あ,これは答えが 1 つではないな」と思えたらしめたもの。 「あなたはどう考える?」 「僕はこう考え るけど,あくまで僕はね。お父さんはどう思うだろう? 君は? 友だちは?」といろいろな考え方のある可能性を 知らせてあげることも大事かもしれません。そう,往々にして「真実はいつも1つ……ではない」のですから!(南 浦)
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