有事対応は平時の準備から

ど、さまざま
政府機関な
たって企業や
ィングファーム。同社は
するリスク・コンサルテ
うが、実際に有効な対策
の相談も増えているとい
ル展開する日本企業から
ことを受けて、グローバ
世界各地で多発している
近年では、政治的な思
想に基づく大規模テロが
を行ってきた。
と要望する企業もあると
ュアルを売ってほしい」
的なセキュリティーマニ
るという。中には「汎用
たり的な対応が散見され
対策に走るといった場当
にある自社工場のBCP
洪水被害が出ればその国
を強化したり、ある国で
人のセキュリティーのみ
た場合、その国の現地法
国で大規模テロが発生し
を挙げる。例えば、ある
チワーク的アプローチ〟
について影山氏は〝パッ
いのが現状だ。その理由
ト 上 の〝 見 え な い リ ス
りといったインターネッ
使ったシステムの乗っ取
の抜き取りやウイルスを
ク〟。もう一つは、情報
い わ ば〝 見 え る リ ス
管理、防災、不正など、
る。一つは、投資や情報
企業のリスクは大きく
二つに分けることができ
る。
サーが必要だ」と強調す
るセキュリティーオフィ
責任を持って司令塔とな
社内のセキュリティーに
ルに展開する企業には、
するためにも、グローバ
ティープログラムを構築
の体制に合ったセキュリ
その内容は異なる。自社
ものであり、個社ごとに
はその企業全体に関わる
いて同氏は「リスク対策
だ」と訓練の意義を説明
を見つけることが重要
のセキュリティーの欠点
シミュレーションで自社
の村崎直子氏は「まずは
ィレクター日本支社代表
エイト・マネジング・デ
ション訓練。同社アソシ
を考える机上シミュレー
りの基本は、有事の動き
いる。社内の仕組みづく
ック―の3点を提案して
のバックグラウンドチェ
定期的な情報収集③人材
る内部の仕組みづくり②
として①危機管理に関す
早い段階で摘み取る方法
で同社ではリスクの芽を
とは不可能に近い。そこ
したマニュアルを作るこ
てのリスクに完全に対応
しているため、企業が全
も日を追うごとに巧妙化
の企業は社員のITリテ
れる恐れがある。「多く
情報は犯罪組織に利用さ
増えているが、こうした
を無防備に公開する人が
自分の居場所や交友関係
いう。最近ではSNSで
る想像力を持つことだと
一人一人がリスクに対す
える上での基本は、社員
リスクマネジメントを考
だが、村崎氏は、企業が
このようにさまざまな
対策を提供している同社
めだ。
場合のリスクに備えるた
る人間の協力者になった
た従業員が自社の敵とな
る。社内の情報を熟知し
確認することが求められ
想の変化などを定期的に
調査や退職後の進路、思
ついても、採用前の身元
要がある。また、人材に
日本企業に求められ る セ キ ュ リ テ ィ ー 対 策
クロール
な顧客のリス
する。
める影山正氏は「有事対応は平時からの備えが最も重要。セキュリティ
ンサルティングファームのクロールでアジア太平洋地区統括責任者を務
然災害が発生するたびに各社は対応を強化しているが、世界的リクスコ
2001年に発生した米国の同時多発テロ事件をきっかけに、日本企
業のセキュリティー意識は急速に高まった。以降、世界各地でテロや自
有事対応は平時の準備から
クマネジメン
ク〟だ。どちらのリスク
年以上にわ
定の秩序を整えることか
いう。こうした状況につ
海外の現地法人につい
ては、その地域の状況を
ら始める必要がある」と
ラシーの向上に努め、一
定期的に観測し、情勢に
指摘する。
に至るケースはまだ少な
社員 の I T リ テ ラ シ ー 向 上 が 鍵
変化がないか確認する必
トと有事対応
影山氏(左)と村崎氏
40
ー で 考 え る べ き は、 体 制 と 情 報 と 臨 機 応 変 に 対 応 で き る 意 思 決 定 機 能
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だ」と指摘する。
クロールは世界 都
市、 カ国に拠点を展開
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2 0 1 5 年(平成 2 7 年)4 月 1 4 日(火曜日) ( 6 )
(第 3 種郵便物認可)