EMS seminar mtrl

「がんばれ日本の電子部品・機器製造業。
~もう、製造下請けとは言わせない!」
Takashi Kobayashi
2012/10/1
Takashi Kobayashi
1
止まらない電機・電子製造業の海外流出!
【日本大手メーカーの海外EMS使用例】
委託品
委託元
テレビ
デジカメ
オーディ
オプレー
ヤー
ゲーム機
S社
H社
H社
F社
H社
P社
F社
Sa社
H社
T社
C社
Ni社
PC
携帯電話
放送機器
郵送機器
J社
J社
C社
H社
NCM社
F社
N社
F社
Q社、I社
日本大手メーカの仕事をなぜ国内EMS企業は受託できないのか?
2012/10/1
Takashi Kobayashi
2
本日の講演内容
グローバルEMS企業の動向、取り巻く環境
EMSの事業特性
グローバルEMSと戦っていくに
には
2012/10/1
Takashi Kobayashi
3
今後も成長が見込まれるEMS/ODM
今後も成長が見込まれるEMS/ODM業界
EMS/ODM業界
300
40%
35%
250
30%
25%
150
20%
(USD,Bil)
予測成長率
売上高
200
15%
100
10%
50
5%
0
0%
2009
2010
2011
2012
2013
予測売上高 :
EMS
ODM
予測成長率 :
EMS
ODM
2012/10/1
Takashi Kobayashi
2014
2015
電機業界
4
グローバルEMS
グローバルEMS地域別売上高予測
EMS地域別売上高予測
300
引き続きアジア中心の成長
ブラジルが北中南米の成長を牽引
日本のシェアは1%以下
250
200
売上高
150
(USD,Bil)
100
50
0
2009
2010
■アジア(日本を除く)
2012/10/1
2011
■北中南米
2012
2013
■ヨーロッパ、中東、アフリカ
Takashi Kobayashi
2014
2015
■その他
5
グローバルEMS
グローバルEMS顧客業種別売上高予測
EMS顧客業種別売上高予測
300
40%
35%
250
30%
200
25%
予測成長率
売上高
150
20%
15%
(USD,Bil)
100
10%
50
5%
0
0%
2009
2010
自動車
コンシューマー
合計予測成長率
2012/10/1
2011
2012
有線通信
データプロセス
Takashi Kobayashi
2013
2014
2015
インダストリアル
無線通信
6
電機業界顧客業種別売上高予測(グローバル)
2,500
16%
14%
2,000
12%
(USD,Bil)
予測成長率
売上高
10%
1,500
8%
1,000
6%
4%
500
2%
0
0%
2009
2010
有線通信
データプロセス
合計予測成長率
2012/10/1
2011
2012
自動車
無線通信
Takashi Kobayashi
2013
2014
2015
コンシューマー
インダストリアル
7
グローバルEMS
グローバルEMS企業別売上高推移
EMS企業別売上高推移
35
Q3-10
30
Q4-10
Q1-11
25
売上高
Q2-11
20
15
(USD,Bil)
10
5
0
2012/10/1
Takashi Kobayashi
8
企業別ハイライト(2011年第2四半期)
Hon Hai
最大顧客アップル iPhones 2000万台超の販売、iPad 900万台超の販売が牽引
Ciscoのメキシコ セットトップボックス用工場を買収
深センのオペレーションの一部成都への移動を計画も、3人が死亡する事故が起き計画中止
今後5年で$12Bをブラジル工場に投資、主要顧客の成長をサポート
ソニーのテレビ生産を拡大か
Flextronics
ノートPCのODMビジネスより撤退表明。HP、デルからのビジネス終了
高信頼性製品の事業部(医療、航空宇宙、軍事、自動車)が貢献
現在の受託品構成のまま長期に亘り10%以上の売上成長を見込むが、大手顧客の最近の動きに不透明感
Jabil Circuit
各セグメントにて緩やかな成長を期待
最大顧客のRIM等での単品大口ビジネスに注力
Celestica
企業用通信及びサーバ向けが好調。オラクルのビジネスを取り込む
Sanmina-SCI
防衛・産業用・医療向けは横ばい。ネットワークは昨年比20%アップ
2012/10/1
Takashi Kobayashi
9
EMSとOEMの違い
EMS
OEM
製品
多様
限定
顧客
専門家
他業界
材料・部品
選択に制約
選択は自由
サプライヤ
多様・多数
限定的
サプライヤ選択
制約
自由
影響力
サプライヤに対して小
サプライヤに対して大
ブランド
なし
あり
購入材料・部品
多様
専門的
材料・部品比率
高
ビジネスの規模次第
EMSは制約が多く自由度が低い事業特性のため、
収益性が低い
2012/10/1
Takashi Kobayashi
10
EMSのスタイルと利益率
企業名
売上総利益
Q2'11
純利益
Q2'11
Hon-Hai
7.3%
1.7%
Flextronics
5.3%
1.8%
Jabil Circuit
7.5%
2.5%
Celestica
6.9%
2.5%
Sanmina-SCI
7.9%
0.4%
Cal-Comp
3.4%
0.7%
Benchmark
6.5%
2.5%
Plexus
9.7%
3.9%
Venture
22.0%
6.7%
Elcoteq
NA
NA
ODM
利益率
デザインから請負
一貫請負型
部品購入から出荷まで
下請け
基板実装、完成品組立
部品・材料の購入を自社で握る
サプライヤの選択を自社で握る
2012/10/1
Takashi Kobayashi
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EMSとして今後すべきこと
EMSの課題
薄いマージン。メガEMSでも製造だけでは1%程
ODMが理想だが、設計部門の維持は高い固定費
顧客であるOEMメーカーから調達機能を奪う必要あり
調達能力の強化
サプライヤ・材料選択の自由度の拡大
利益の確保
PPV(パーチェイス プライス バリアンス)の最大化
最適な調達組織づくり
グローバル対応
戦略・戦術の使い分け
迅速な意思決定
2012/10/1
Takashi Kobayashi
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調達能力の強化と最適な調達組織づくり
調達能力の強化
最適な調達組織づくり
顧客OEMより優れた調達能力
顧客のグローバルな要求に応える組
織
EMSにとっての調達戦略とは
❖ サプライヤ戦略
❖ コスト戦略
❖ 部品・材料及びサプライヤ選択の
自由度を拡げる
利益の最大化
戦略的役割を担うコーポレート組織
❖ コモディティ戦略
❖ サプライヤ戦略
❖ コスト戦略
戦術的役割を担うリージョナル組織
❖ PPVの確保・最大化
2012/10/1
Takashi Kobayashi
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グローバル調達組織
【ミッション】
グローバルに最善の調達・購買を実現する
Chief Procurement Officer
戦略担当
戦術担当
コモディティ
A
サイトA
コモディティ
B
サイトB
コモディティ
C
サイトC
プリファード・サプライヤ
Global Account Manager
2012/10/1
Takashi Kobayashi
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サプライヤ戦略/コスト戦略
サプライヤ選択
どのサプライ
ヤを使うか、
外すか長期的
な展望が必要
サプライ
ヤ戦略
当該コモディ
ティでの戦略
に密接に関連
サプライヤに
より価格が違
う
コスト戦
略
最適な組み合
わせ
ソーシング
契約
現状のサプラ
イヤに満足い
かない場合、
新規サプライ
ヤ開拓
関係強化、長
期的戦略を可
能 (秘密保
持、基本契約、
VMI)
現状改善、コ
スト、品質、
納期、テクノ
ロジー、アロ
ケーション等、
既存取引先へ
緊張感を付与
他社との競争
優位
現状価格に満
足いかない場
合の競争刺激
価格交渉 年
に数回、自社
に適した回数
サプライヤと
のコミュニ
ケーションの
場
支払条件
アロケーション
各サプライヤ
により違う支
払条件
コントロール
により関係強
化
優位な支払条
件はコスト削
減に匹敵
価格交渉時の
武器
数量確保
支払サイトの
長いサプライ
ヤを利用しコ
スト削減
最適化により
コスト削減
価格交渉時の
武器
QBR(四半期
ビジネスレビュー)
2012/10/1
Takashi Kobayashi
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PPV(購入価格差異)の最大化
【PPVというコンセプト】
PPV = Sell Price – Purchase Price
Purchase Price < Sell Price
PPV : Purchase Price Variance
(購入価格差異)
One Best Price
グローバルでの
統一購入価格
リベート/キック
バック
部品個々の価格
は非開示
サプライヤとの
信頼関係
PPV
ものを買って利益を出す
2012/10/1
Takashi Kobayashi
16
Quarterly Business Review
~四半期毎のサプライヤとのビジネスレビュー
情報発信
自社のアップデート
経営方針
組織
コモディティ戦略
個別要望
要望
ビジネス
レビュー
取引状況
実績、サプライヤスコア
コモディティアップデート
サプライヤ
アップデート
会社概要、組織、売上等
技術・マーケットトレンド
ボイスオブサプライヤ
最終価格交渉
アロケーション
価格交渉
2012/10/1
Takashi Kobayashi
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本日のまとめ
製造下請けからの脱却
統合EMS企業へ
調達・購買能力の拡充
グローバル調達組織構築
調達能力の強化
コスト戦略
サプライヤ戦略
部品・材料・サプライヤ選択の自由度拡大
PPVの最大化
最適な調達組織づくり
効果的な戦略機能
効率的な戦術機能
グローバル対応組織
コモディティマネジメント
2012/10/1
Takashi Kobayashi
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