2009 年 11 月 9 日 - ワールド・ソブリンインカム(愛称 十二単衣) - 岡三

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ISI
2009 年 11 月 9 日
インターナショナル
ストラテジー
&
インベストメント (ISI)
40 West 57th Street, New York, NY 10019
まず悪いニュースから
•
ここ 3 ヵ月間、通常雇用統計に先行する世帯雇用が 1 ヵ月平均 58.9 万人急減しました。雇
用に関するほかの指標が改善している中、どうして世帯雇用が悪化しているのか理解できま
せん。しかし、これは深刻なネガティブ材料です。
•
先週株式がラリーしましたが、ラスマッセンの週次消費者信頼度は 0.9 下落して 75.3 になり
ました。広義の失業率 17.5%という記録的な数字が消費マインドを冷やしています。
•
ISI の住宅建築業者サーベイは 6 ヵ月横ばいの動きですが、
先週レンジの底 26.8 をつけて、
10、11 月の住宅着工が低い 60 万戸レベルにとどまることを示唆しています。住宅建築業者
の株価は弱含みです。
•
米国景気動向指数が(非常に高いレベルから)下落しました。ネガティブなニュースです。
•
ファースト
コールの企業収益上方修正指数が(記録的な高いレベルから)下落しました。
これもネガティブです。
次は良いニュース
先週の良いニュースは ISI の目には圧倒的に映りました。しかし、皆さんの判断にゆだねます。
•
国内、海外を含む財政刺激が引き続き増えています。米国の失業保険支払いが延長されまし
た。住宅購入者向け減税が、既存の住宅所有者や高額所得者を含めたものに拡大され、延長
されることになりそうです。企業減税も実施です。ファニーメイは住宅を差し押さえられた
人が賃貸人として住めるように認可しています。オバマ大統領は、インフラ支出、企業減税
などを含む雇用創出の促進の追加対策を検討しています。同時に、マネタリー・ベースは先
週 711 億ドル増加して過去 18 週間で年率 84.2%増加率となりました。モーゲージ金利は先
週 4.98%に低下しました。
海外では、インド政府が歳出を前年比 35.4%増やし、M3 は前年比 19.1%増加しました。
ここ 3 週間でロシア、セルビア、トルコ、ハンガリー、アイスランドで利下げがありました。
グローバル短期金利が先週 1.91%の記録的低水準に低下しました。これはわずか 1 年で
260bp 低下したことになります。英国中銀は 410 億ドル量的緩和を追加し、RBS/Lloyds
は
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■本資料は、情報提供を目的としてISIが作成した資料であり、特定の投資信託の投資勧誘を目的と
して作成したものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任で行うようお
願いいたします。■本資料は、作成日現在のISIの見解であり、事前の予告なしに訂正、修正等が行
われる可能性があります。また、内容の正確性・完全性についてはこれを保証するものではありません。
■本資料のいかなる部分も一切の権利はISIに帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、
いかなる目的であれ、無断で複製または転送等を行うことはできません。
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510 億ドルの追加融資を受けました。過去 2 年間、世界中で前述を含む 755 件の財政刺激策
が発表されました。
•
米消費支出は ISI が年初予想した以上に好調です。10 月自動車販売は 1,050 万台(年換算)
と、ボトムから 15.4%増加しました。ISI のオートディーラー
サーベイはここ 3 週間で 5.6
ポイント上昇し、11 月の自動車販売が増加することを示唆しています。ISI のディーラー担
当者は、もし在庫がもっとあれば販売がもっと増加するはずと述べています。ISI は来年に
かけ自動車販売が 1,200 万台(年換算)に増加すると予想しています。わずか 3 ヵ月間でチ
ェーン店売上が前年比−5.1% から 2.1%に好転しました。10 月のチェーン店売上指数レベ
ルは 106.3 で、昨年 12 月の安値 101.6 から 4.6%増加しました。従って、もしこの指数が今
月、来月と 106.3 の同レベルにとどまったとしても、12 月末では前年比で 4.6%増加となり、
ほとんどが予想していた弱いホリデーセールスとは反対に強いものとなります。先週 ISI の
リテールサーベイが 2.1 ポイント増加して 49.8 となりました。これは 10 月より若干弱い数
字ですが、ここ 3 ヵ月で 12.4 ポイント増加しました。
•
失業保険申請件数、製造業就業時間、派遣雇用(3 ヵ月増加している)
、解雇発表などを含み
ますが、重要な世帯雇用を除く、すべての雇用指数が改善を示しています。ADP 発表の雇
用数は、過去 7 ヵ月毎月改善しています。給与雇用は、過去 7 ヵ月で 1 ヵ月平均 7.6 万人改
善していますので、1 月には増加に転じる軌道上にあります。過去 3 ヵ月平均の雇用減少は
18.8 万人ですが、今年年初は 77 万人の減少ペースでした。さらに、雇用は今回通常をはる
かに上回ってカットされていますので、生産性が爆発的に向上し、生産が増えると通常以上
に雇用の増加を促すことになりそうです。米国の製造業とサービス PMI 総合指数は 10 月
51.9%に上昇し、生産が増えていることを示しています。海外の雇用はすでに、日本、オー
ストラリア、スウェーデン、ブラジル、中国などを含む 12 ヵ国で増加に転じています。
•
世界の景気は明らかに大幅な回復を示しています。OECD の広義の景気先行指標はすでに
1991 年と 2002 年のスローな景気回復初期をはるかに上回るレベルにリバウンドしました。
さらに、1975 年と 1983 年の強い景気回復スタート時を上回るレベルに回復しました。グロ
ーバル製造業 PMI は 10 月 54.4%に上昇しました。グローバルサービス PMI は 53.0 に上昇
しました。世界中のセミコン売上は過去 7 ヵ月で年率 89.2%増加しました。ブラジルの鉱工
業生産は過去 9 ヵ月で年率 19.9%増加しました。日本の自動車販売は過去 7 ヵ月で年率
62.7%増加しました。韓国の鉱工業生産は過去 9 ヵ月で年率 46.8%増加しました。ハンガリ
ーの鉱工業生産は過去 5 ヵ月で年率 19.5%増加しました。ドイツの実質製造業受注は過去 7
ヵ月で年率 34.6%増加しました。カナダの住宅着工許可件数は過去 7 ヵ月で年率 98.4%増加
しました。
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■本資料は、情報提供を目的としてISIが作成した資料であり、特定の投資信託の投資勧誘を目的と
して作成したものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任で行うようお
願いいたします。■本資料は、作成日現在のISIの見解であり、事前の予告なしに訂正、修正等が行
われる可能性があります。また、内容の正確性・完全性についてはこれを保証するものではありません。
■本資料のいかなる部分も一切の権利はISIに帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、
いかなる目的であれ、無断で複製または転送等を行うことはできません。
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先週、インド政府は今後数年 10%成長を目標にすると述べ、中国政府は 2010 年 10.5%成長
を達成できると述べています。ISI の中国販売カンパニーサーベイは過去 2 ヵ月 51.9 でフ
ラットでしたが、ここ数週間で 52.9 に上昇しました。このような景気が強くなっているグ
ローバル環境により、米の第 3 四半期実質輸出が年率 14.7%増加したことを説明できます。
ドル安は米貿易にプラスです。10 月の製造業 PMI の輸出は 55.3%に上昇しました。
さらに、
米国の輸出は先進国よりむしろ新興諸国向けが増えて逆転しました。
•
先週、米景気に関して以下のようないろいろなポジティブな展開が見られました。バフェッ
ト氏が Burlington Northern を買収するニュース、フォードが 10 億ドルの利益計上、ヤン
キースがワールドシリーズ優勝、驚くほど高い生産性 9.5%発表、スタンレー・ワークスの
ブラック&デッカー買収合意、住宅売買未完結の販売数が 10 月前月比 6.1%急増(過去 8 ヵ
月で年率 60.2%増加)などです。S&P は先週 33 ポイントラリーしました。
•
米企業は従業員報酬コストを信じられないほど抑制しています。これは消費支出にはマイナ
スですが、企業収益にはプラスで、しかもコアインフレの重要なブレーキとなっています。
第 3 四半期の時間当たり報酬は前年比 0.5%増加し、これは記録的に低い増加率です。この
ことは先週それほど大きな市場の注目を集めませんでした。むしろ、一緒に発表された生産
性 9.5%向上のほうが注目されました。しかし、おそらく企業利益、インフレ、米国の競争
力に大きな影響を与えると思われます。平均時給は 10 月前年比 2.4%増加にとどまりました。
•
前述したことは、概してポジティブです。しかし、先週ウィスコンシンで ISI がサーベイし
た投資家のコンセンサスは S&P の 2010 年 6 月の予想は 1059 です。
(先週末の引値は 1,069)
しかもその間の安値予想は 932 です。2010 年成長のコンセンサスは 2.8%ですが、2011 年
はわずか 2.0%です。また、ピーク失業率のコンセンサスは 10.9%です。オバマ大統領は先
週ウィスコンシンの Madison を訪問しました。もしオバマがコンセンサスと同じような見
方をしているとしたら。道理で新規雇用を創造するすべを検討していると述べたのですね。
以下はリスクのある点
1. 商品価格が急騰して新興国経済が急進し、世界中の CPI 総合指数を急騰させて、世界中の中
銀の引き締めに点火。
2. 金融システム危機が再来。
3. 2010 年州政府やローカル政府の増税により潜在成長を抑制して雇用増加を抑制する。
4. 住宅差し押さえの余波が再度住宅価格下落を引き起こす。
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世界の景気は、わずかの変更でも非常に長い時間がかかる航海中のスーパータンカーに例えられる
ことがあります。世界の景気は現在回復コースをたどっていますが
”W”
や Square root”
型の
予想は起こりそうにありません。
新興国経済の決まり文句として、
「新興国が買い付けるものの値段は上がり、新興国が売るものの値
段は下がる」と時々引用されます。先週の金価格が 55 ドル急騰して 1,100 ドルをつけたことは、
新興国は金の自然な買い手であることを思い出させます。新興国の購買力は急激に増加しています。
なぜなら(1)新興国が急激な成長を遂げている。
(2) 貯蓄率が高い。
米国経済指標 ISI 予想
09:1Q
09:2Q
09:3Qe
09:4Qe
2010f***
-6.4%
-0.7%
3.5%
3.0%
4.0%
1.9%
0.0%
0.8%
1.0%
1.0%
名目 GDP*
-4.6%
-0.8%
4.3%
4.5%
5.0%
10 年債利回り**
2.70%
3.60%
3.30%
3.50%
4.00%
FF レート**
0.10%
0.10%
0.10%
0.10%
1.50%
実質 GDP 成長率*
GDP 物価デフレーター*
*前期比年率, **四半期末, ***前年比第 4 四半期
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ISI カンパニー
サーベイ総合指数
**************
インターナショナル ストラテジー & インベストメント(ISI):
同社会長のエド ハイマン氏は、インスティテューショナルインベスター誌のエコノミストランキングで、
1980 年以来 29 年連続で、全米エコノミストランキング No.1にランク。自前のサーベイとユニークな分析手
法で高い経済リサーチ力を誇る。また、政治リサーチを担当するトム ギャラガー氏も、同誌政治アナリスト
ランキングで、2003 年以来 6 年連続で政治アナリスト No.1にランク。
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1. ファンドのリスクについて
この投資信託は、主に主要先進国の国債等を実質的な投資対象としています。この投資信託
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2. 当ファンドに係る手数料等について
■申込時に直接ご負担いただく費用
お申込手数料
申込金額(取得申込日の翌営業日の基準価額に申込口数を乗じて得た額)
に、2.1%(税抜 2.0%)を上限として販売会社が定める手数料率を乗じて
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ンドを買付ける場合には、無手数料とします。
• 償還乗換等優遇措置の定めのある販売会社で支払いを受けた他のファン
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割引を受けられる場合があります。
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を間接的にご負担いただきます。
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