行動基礎論履修コース 2006 年度卒業論文概要 - 新潟大学人文学部

行動基礎論履修コース 2006 年度卒業論文概要
Visual search における multiconjunction paradigm の検討 ............................ 五十嵐 彩
1
「潜在・顕在記憶課題における自己関連付け効果」の再検討............................ 池田 麻美
2
RSVP実験法による2段階モデルの検討―ターゲット刺激の連続処理への適用―
.................................................................................................................. 伊藤
藍
3
音色の類似性と音源の弁別 ............................................................................ 伊藤
緑
4
大きさの視覚判断における触覚の影響 ............................................................ 大矢 奈々恵
5
大きさ知覚における図と地の明るさの効果 ..................................................... 小柳 真人
6
反芻(rumination)が抑うつ気分とホープレスネスに及ぼす影響..................... 加藤 徳慶
7
ユーモアが説得に及ぼす効果の検証-認知欲求とメディアに焦点を当てて- ..... 小澤 友裕
8
語彙判断における色のプライミング効果......................................................... 小納 香織
9
注意による追従が運動残効に及ぼす影響......................................................... 小山
朗
10
視覚短期記憶による変化検出に関する一研究 .................................................. 齋藤 雄介
11
珠算習熟者における数字の情報処理過程に関する一研究 .................................. 田村 清美
12
主観的輪郭と透明性の関連について ............................................................... 橋本
芽
13
フラッシュラグ効果における発光するラインの提示位置の影響......................... 平栗
智
14
再認ヒューリスティックの使用に関する一研究 ............................................... 藤井 暁久
15
コンピュータ・コミュニケーションにおける意思決定に関する一研究 ............... 細谷 隆太
16
確信度と目撃記憶の正確さとの関連性についての一研究 .................................. 増田 健二
17
反事実的対応バイアスが人物認知に与える影響 ............................................... 松月 志保
18
不確定志向性が初期印象と不一致な行動情報の再生率に及ぼす影響 .................. 宮森 由佳
19
画像記憶における境界拡張と境界縮小について ............................................... 矢嶋 裕美子 20
音楽が注意に及ぼす影響 ............................................................................... 渡辺 知子
21
文と単語の再生におけるメロディーの効果 ..................................................... 渡辺 展子
22
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RSVP実験法による2段階モデルの検討
―ターゲット刺激の連続処理への適用―
伊藤 藍
key words:attentional blink,注意のゲート,Lag 1 sparing
条件と Lag7条件の間に有意差がみられた.
各条件における T3 の正答率を算出し,その平均値を従属
変数として T1と T2 間の遅延時間,T2 と T3 間の遅延時間
に関して2要因分散分析を行なった(図1.右).その結果,
T1 と T2 間の遅延時間の主効果(F(2,18)=30.59,p<.005),及
び T2 と T3 間の遅延時間の主効果 (F(2,18)=29.17,p.<005)
に有意差がみられた.また,テューキーの HSD 法を用いて
各要因の主効果における多重比較を行なった.T1-T2 遅延時
間に関しては, Lag1条件と Lag3条件の間,及び Lag1条
件と Lag7条件の間に有意差がみられた.T2-T3 遅延時間に
関しては,Lag1条件と Lag3条件の間,及び Lag3条件と
Lag7条件との間に有意差がみられた.
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1. はじ めに
高速に連続して2つのターゲットが出現するとき,1つめ
(T1)は認識できるが2つめ(T2)の正確な認識が減衰する現象
を,attentional blink(以下 AB)という.遅延時間が長いほど
T2 の正答率は増加するが T1 の直後(Lag1)でも高くなる場合
があり,これを Lag 1 sparing という(Potter et al., 1998).
AB が生じる原因を刺激の処理過程においた解釈に抑制説
と干渉説がある.しかし抑制説と干渉説では AB にもたらす
遅延時間の効果,特に Lag 1 sparing に対して十分な説明が
得られない.一方 Chun & Potter (1995)は視覚刺激の処理に
は2つの段階があり,ステージ1で選択された項目のみがス
テージ2へ到達できるとした.この2段階モデルによると,
ステージ1で刺激特徴が分析されるがその刺激は後続刺激
によるマスキングを避けるために,注意のゲートを通ってス
テージ2へ運ばれ,反応遂行に適切なレベルまで処理される.
しかし T1 処理が完了しなければ T2 はステージ2へ進めな
いため,遅延時間が短いと T2 はステージ1に置かれる時間
が長くなり,衰退やマスキングにより正答率が低下する.ま
た,T1 直後(Lag1)に T2 が出現すると T1 と一緒に注意のゲ
ートにとりこまれて Lag 1 sparing が生じる.
AB 研究は本来2つのターゲットのみの処理過程に焦点を
当てるものであるため,連続する処理過程として捉えて注意
のゲートに言及されることはない.そこで本実験では RSVP
実験法において3つ目のターゲットを設定し,遅延時間の効
果を検討することで2段階モデル仮説の妥当性を再確認す
ることを目的とし,2段階モデル及び注意のゲート仮説をタ
ーゲット刺激の連続処理に適用できるかどうかを調べた.
2. 方法
2.1 被験者:新潟大学学部学生 10 名
2.2 実験計画:3(T1 と T2 の遅延時間; 102/ 306/ 714ms)
3(T2 と T3 の遅延時間;102/ 306/ 714ms)の2要因被験
者内計画
2.3 刺激:ディストラクタ項目は1∼9の数字,ターゲッ
ト文字はアルファベットの中からランダムに選択.
2.4 手続き:コンピュータディスプレイ上の中央に視覚刺
激を RSVP 法で呈示した.各項目は 34ms 呈示し,刺激間の
インターバルは 68ms とした.7∼10 個のディストラクタ
(D)のあとに T1 が出現し,T1-T2 Lag 1 条件ではその直後に
T2 が出現し,T1-T2 Lag 3 条件,T1-T2 Lag 7 条件ではそれ
ぞれ2個,6個のDが呈示された後に T2 が出現した.これら
各々の条件において,さらに,T2-T3 Lag 1 条件では T2 出
現直後に T3 が出現し,T2-T3 Lag 3 条件,T2-T3 lag 7 条件
ではそれぞれ2個,6個のDが呈示されたあとに T3 が出現
した.その 102ms 後に1つの数字がマスクとして呈示され
る.被験者は認識したターゲットを口頭で答えた.
3. 結果
各条件における T2 の正答率を算出し,その平均値を従属
変数として T1 と T2 間の遅延時間及び T2-T3 遅延時間に関
して2要因分散分析を行なった(図1.左).その結果,T1-T2
遅延時間の主効果(F (2,18)=32.50, p.<005)及び T2-T3 遅延時
間の主効果(F(2,18)=36.29,p.<005)に有意差がみられた.テ
ューキーの HSD 法を用いて各要因の主効果における多重比
較を行なった.T1-T2 遅延時間に関しては Lag1条件と Lag
3条件,Lag3条件と Lag7条件の間に有意差がみられた.
T2-T3 遅延時間に関しては Lag1条件と Lag3条件,Lag1
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図1.T2 正答率の平均値(左)と T3 正答率の平均値(右)
4. 考察
本実験では,RSVP 実験法において呈示されるターゲット
刺激の連続処理においてあるターゲットが正答となった場
合に,その次に出現するターゲットの処理にはそれらのター
ゲット間の遅延時間の効果が及ぶことが確認できた.しかし
連続処理の中であるターゲットが誤答となった場合,その次
に出現するターゲットの処理には見落とされたターゲット
を無視した遅延時間の効果が及ぶということは確認できな
かった.T2 が誤答となった試行が少なく,T2 が誤答の時の
T3 の正答率を算出して遅延時間の効果を検討することはで
きなかった.試行数を増やすか,あるいは刺激や手続きを改
善して正答率が下がるよう設定して再検討するべきである.
また,ターゲット出現直後(Lag1)に次のターゲットが出
現する時はどのようにして注意のゲートに取り込まれるの
か,そのメカニズムをより明らかにするためにターゲットを
3つ以上にすることで検討する余地があると考えられる.
引用文献
Chun, M.M., & Potter , M.C.(1995).A two-stage model for
multiple target detection in rapid serial visual
presentation. Journal of Experimental Psychology:
Human Perception & Performance, 21,109-127.
(AI ITO)
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大きさの視覚判断における触覚の影響
大矢奈々恵
key words:知覚コンフリクト,視覚と触覚の相互作用,触覚の影響
1.はじめ に
視覚と触覚からの情報が矛盾したとき,視覚情報が重視さ
れることは視覚優位とよばれる.Rock & Victor(1964)は,光
化学レンズを使用して大きさにおける視覚情報と触覚情報
の間に矛盾を生じさせ被験者の判断を求めた.結果,最終的
な判断は視覚情報に基づいて下されるという視覚優位を報
告し た, それ 以来 触 覚に 対す る視 覚優 位と いう Rock &
Victor (1964)の結果を支持する研究者は多い.
Miller (1972)は被験者が視覚情報と触覚情報の矛盾を認
知している際にも視覚情報が触覚情報に影響を及ぼすので
はないかと考え,次のような実験をおこなった.実験では,
視覚的に提示されるブロックと触覚的に提示されるブロッ
クの大きさが異なることがあらかじめ被験者に知らされ,2
つのブロックが視覚的,触覚的に同時に提示された.被験者
は触覚側のブロックの大きさのみを回答するよう求められ,
その際に視覚的に提示されたブロックの大きさの情報が触
覚的に提示されたブロックの大きさの判断に影響を及ぼす
かが検討された.結果,触覚によるブロックの大きさの判断
は視覚からの別のブロックの大きさの情報に左右されるこ
とはなく,被験者が視覚情報と触覚情報の矛盾を認知してい
るとき,視覚と触覚は独立しているとされた.
しかし視覚,触覚のどちらかの情報が不十分であるときに
は一方の情報が他方からの情報で補われ判断が下されるこ
とがあるのではないか.本研究では被験者が視覚情報と触覚
情報の矛盾を認知しており,さらに視覚情報が不十分な状況
での大きさの視覚での判断への触覚の影響を検討する.
2.方 法
被験者 学部学生 20 名
実 験 計 画 提 示条 件 Ⅰ2(視 覚 妨 害 な し/ 視 覚 妨 害 あ り:
between)
提示条件Ⅱ3(実験条件/ 視覚統制条件/ 触
覚統制条件:within) 刺激の大きさの比率 4(within)の
3 要因被験者間内混合計画
刺激 発泡スチロール製の直方体(正方形の一辺が 35mm,
50mm,60mm,65mmの 4 種類).ブロックの組
み合わせは Pair.1(視覚 60・触覚 50),Pair.2(視覚
50・触覚 60),Pair.3(視覚 65・触覚 35),Pair.4(視
覚 35・触覚 65)
提示条件Ⅰ 1.視覚妨害なし条件 刺激ブロックが提示され
その大きさを回答する
2.視覚妨害あり条件 ビニールを通して刺激ブ
ロックが提示されその大きさを回答する.
提示条件Ⅱ 1.実験条件: 刺激ブロックが視覚と触覚へ同時
に提示される.視覚へ提示されるブロックと触
覚へ提示されるブロックの大きさは異なる.
2.視覚統制条件: 視覚のみに刺激ブロックが提示される.
3.触覚統制条件: 触覚のみに刺激ブロックが提示される.
手続き 被験者は,
視覚妨害なし群と視覚妨害あり群に 10
名ずつランダムに分けられた.刺激の提示時間はすべての試
行で 10 秒間であった.刺激提示後,被験者は知覚したブロ
ックの大きさを回答した.回答する際のブロックの大きさの
表現方法は,まず人差し指と親指で正方形の一辺の長さをあ
らわし,それを被験者自身が定規で測定するというものであ
った.提示されたブロックの大きさを回答する際に時間制限
はなかった.
実験条件では視覚と触覚で異なる大きさのブロックが提
示されるが,被験者は刺激ブロックの提示前に視覚に提示さ
れたブロックの大きさを回答するよう求められていた.また
被験者はあらかじめ,ブロックを見ながら触っているときに
は見ているブロックと触れているブロックの大きさは異な
っていることを知らされた.
3. 結果 と考 察
分散分析の結果,妨害あり群,妨害なし群のどちらにおい
ても Pair.1 から Pair.4 すべてのブロックの組み合わせにつ
いて,実験条件と視覚統制条件の間に有意差はみられなかっ
た.(図1)
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図1.ブロックの組み合わせ Pair.1 から Pair.4 における
妨害あり条件,妨害なし条件での被験者の視覚ブロックの大
きさの判断
本実験では被験者がコンフリクトを認知している状況で,
さらに視覚からの情報が不十分な場合について検討するこ
とが目的であった.視覚からの情報が不明瞭であると視覚ブ
ロックの大きさの判断が触覚からの情報で補われる可能性
が予想されたが,この結果からはそのような場合にも触覚に
より情報が補われているとはいえない.
特に Pair.1,Pair.2 は知覚コンフリクトを認知していない
場合に違和感を覚えにくい比率にブロックの組み合わせを
設定したが,視覚情報への触覚からの影響はみられなかった.
また知覚コンフリクトを認知していない場合には視覚へ提
示されるブロックが触覚へ提示されるブロックよりも大き
いとき触覚情報の影響が大きくなると小川(1976)で示唆さ
れており,本実験では Pair.1,Pair.3 をそのような大きさの
比率を設定し検討を試みた.しかし Pair.1,Pair.3 どちらに
おいても実験条件と視覚統制条件に有意差はみられなかっ
た.よって知覚コンフリクトを認知している場合には,視覚
情報が不十分な場合にも視覚は触覚から独立していること
が推測される.
参考 文献
Miller,A.1972. Interaction of vision and touch in conflict
and nonconflict form perception tasks’. Journl of
Experimentally Psychology, 96, No.1, 114-123.
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ユーモアが説得に及ぼす効果の検証
‐認知欲求とメディアに焦点を当てて‐
小澤
友裕
key words:ユーモア・説得・認知欲求
広告(実験刺激1)③折り畳み傘の広告(実験刺激2)④ダミー広
告(自転車を扱ったチラシ広告)の順番に提示した.
2.5 実験計画:ユーモア(有無) 認知欲求(高低) メディア
(チラシ・ラジオ)の3要因被験者間計画.
3. 結果 と考 察
ユーモアの操作が適切にいかなかった折り畳み傘の広告
を除外.トルコ風アイスの広告での結果を適切な結果とし,
3要因分散分析を行った.主効果ではユーモアで有意差
[F(1,56)=8.83,p<.005]が検出された.交互作用ではユーモア
と認知欲求で有意差[F(1,56)=4.57,p<.05]が検出された.下位
検定を行ったところ,単純主効果では認知欲求高群における
ユーモアで有意差[F (1,56)=13.04,p<.001]が検出され,ユー
モア無し群における認知欲求で有意差[F (1,56)=4.57,p<.05]
が検出された.
本実験からは,実験で使用した種類のユーモアが説得に肯
定的に働くということが示されたものの,なぜこれまでのユ
ーモアをあつかった研究が一貫した結果を示していないの
かについてのZhang(1996)の認知欲求の個人差からの説明を
再検証することはできなかった.また,メディアによる差の
仮説も支持されなかった.言葉遊びによるユーモアの説得効
果が認知欲求高群に顕著に示され,Zhang(1996)の結果(ユー
モアの操作をイラストの有無にしていた)と異なっていたこ
と,言葉遊びのユーモアを感じるには思考が必要なことから,
ユーモアの種類と被験者の認知欲求差によって説得効果が
異なってくるという可能性が推察される.
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1. はじ めに
日常でよく目にする広告は単に製品の主張をしている
ものだけではなく,ユーモアを利用しているものが多く存在
する。広告にユーモアを使用する慣行には次のような前提が
ある。「ユーモアは,宣伝されている製品やサービスに対す
る態度や行動を変化するように聴衆を説得するのに役立つ」。
しかしながら,説得のための道具としてユーモアを使う慣行
は一部のユーモア研究によって支持されているに過ぎず,効
果があるとしている論文とないとする論文が混同している。
その問題に対して,Zhang(1996)は精緻化見込みモデルを
使い,広告の受け手側の認知欲求の差による説明をした。一
貫した結果が得られないのは,各々の実験における被験者の
持つ認知欲求の高さの違いによって,ユーモアの効果が異な
るためではないかとしている。
精緻化見込みモデルとは人が説得を受けるとき,どの程度
そのことについて考える(精緻化する)見込みがあるかによ
って説得のされ方が異なるというものである。考える見込み
があるときは,より説得メッセージの議論の本質についてよ
く考えた上で態度変容が起こり,見込みが少ないときは本質
とは関係のない要因に影響されて態度変容が起こるのだ。一
方、認知欲求とは,懸命に情報処理をしようとする欲求であ
る。Zhang(1996)は,認知欲求が高い方がより物事を考え
ようとするため、広告の主張といった本質の部分に影響を受
け,認知欲求が低い方が物事の本質とは関係のないユーモア
の影響を受けるということを紙媒体の広告を用いた実験で
示した。
しかしながら,メディアにはそれぞれの特徴がある以上,
Zhang(1996)の結果を紙媒体以外のメディアにまで一般化
するのは危険だと考えられる。ユーモアを扱った他メディア
における研究もいくつか存在するが,いずれも単一メディア
内で行われているものであり,複数のメディア間での比較は
行われていない。
そこで本実験では,ユーモアのある広告文とない広告文を
作成し,紙メディア(チラシ広告)と音メディア(ラジオ広告)
の二通りのメディアで提示することで,認知欲求の個人差に
よるユーモアの説得効果と,メディア間でそのユーモアの効
果に差が生じるのかについて検証した.
2. 方法
2.1被験者:新潟大学学部学生70名(うち6名は分析対象外).
認知欲求スケール(Cacioppo,& Petty,1982)の得点で被験者
を上位群・下位群に分け,それぞれの群内でランダムにユー
モア(有無) メディア(チラシ・ラジオ)の4群に分類した.
2.2 実験刺激:音でも紙でも表現できる言葉遊び・駄洒落を
ユーモアとして用いた広告文を作成し,チラシ広告はB5用紙
に印刷した.ラジオ広告はチラシ広告を読んだものを録音し
た.広告する商品はトルコ風アイスと折り畳み傘の2種類を
作成した.
2.3実験質問紙:説得効果測定項目3つ,ユーモア操作測定項
目3つと実験の目的を分かりにくくするためのダミー項目8
つの計14項目をランダム順にしたものとした.
2.4 手続き:被験者は1つの実験刺激広告を聞いた後,その
都度実験質問紙に解答した.呈示時間は,チラシ広告が90秒
間,ラジオ広告は39-53秒間であった.実験刺激は①ダミー
広告(スナック菓子を扱ったラジオ広告)②トルコ風アイスの
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図1 各群の説得効果
注)「ユ」はユーモア有,「 」はユーモア無,「高」は認知欲求
高,「低」は認知欲求低,「チ」はチラシ広告,「ラ」はラジ
オ広告を示す.
引用 文献
Zhang,Y. (1996). The Effect of Humor in Advertising: An
Individual-Difference Perspective. Psychology &
Marketing, 13 ,531-545
Cacioppo,J.T.,& Petty,R.E.(1982). The need for cognition.
Journal of Personality and Social Psychology, 42 ,
116-131.
(Tomohiro KOZAWA)
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